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そろそろ板ちり紙「花笠」の話をしようじゃないか
君のことがずっと気になっていたんだ
あれは昨年、台風6号が沖縄本島で猛威をふるったときの出来事。
一度沖縄本島を通り過ぎて先島のほうへ行ってからまた戻ってくるというまさかのブーメランのような進路で、停電した世帯も多くとても大変だった記憶があります。
我が家ももれなく長期間(3日間!)の停電を余儀なくされたのですが、幸い食料や飲料水などは備蓄を準備していて食べるには困りませんでした。しかし、うっかりトイレットペーパーが切れそうになるという非常事態が発生してしまったのです。
幼い子を含む家族4人、Siriが拭けないのはさすがにつらい!ということで雨風がおさまった合間を狙って近くのスーパーへ買い出しに出かけたのですが、物流が滞っている影響で店頭のトイレットペーパーはかなりの品薄。
残っていたのは、芯が無いタイプのトイレットロールか、板ちり紙「花笠」のみだったのです。我が家のトイレットペーパーホルダーは芯無しロールはセットできないタイプ。
芯無しロールか、花笠か・・・
数秒、いや数分悩んだ末に私が手にしたのは、芯無しロールでした。
ペーパーホルダーにセットできなくてもやはり馴染みのあるロール形ということで軍配が上がりました。そんなわけで台風時の中でも家族のSiriはこの芯無しロールのおかげで平和を取り戻したのですが、そのときからずっと心のどこかに「花笠」の存在が引っかかっていたのです。
そうこうしているうちに今年もそろそろ台風シーズンということで、満を持して板ちり紙「花笠」を買ってみることにしました。
今売れています!のPOPはたぶん嘘だと思う
「花笠」はユニオンでは498円で売られていました。普段の価格を把握していないので、これは果たして高いのか安いのか。他のスタンダードなトイレットペーパーとはだいたい同じ価格帯でした。ちなみに姉妹品で板ちり紙「昭和」という商品もあるはずなのですが、近所にあるスーパーやドラッグストアを4軒まわっても見つけられませんでした。花笠が「やわらかめタイプ」で、昭和は「かためタイプ」らしいので、やはり肌にやさしいやわらかめタイプのほうが需要があるのかもしれません。
他メーカーの板ちり紙はあったけど「昭和」には出会えなかった
買ってきた
というわけで、マイ・ファースト・花笠との記念撮影です。
開封後に撮ったから袋破れてるけど気にしないで
身長163cmの私が手に持ってみると、地面についちゃうぐらいの大きさです。紙なので見た目とは違って軽いんですが、なんせでかい。
花笠といえばこのインパクトのあるパッケージデザイン。紅型の着物を身に着け花笠を手にしたショッキングピンクのうちなー女性と奥には守礼門が描かれています。ちなみに姉妹品の「昭和」はこのピンク色部分がオレンジ色になっています。
不敵な笑みを浮かべた表情が良い
イラストもさることながら、縦読みで右上から左下に向かって読む「花笠」の文字レイアウトも独特でしびれます。好き。
側面には「花笠」の商品特長が。トイレットペーパーとしてだけではなく、様々な用途に使えるとのこと。
反対側の側面には使用上の注意など。このあたりは他のトイレットペーパー製品と特に変わらない感じですね。板ちり紙だからといって特別詰まりやすいということもなさそうです。
製造はうるま市にある「昭和製紙株式会社」さん。そう、かつて(2011年!)ウチカビの見学でお邪魔させていただいたあの会社です。詳しくは「【大人の社会見学】うちかびが出来るまで」をご覧ください。そして「花笠」の姉妹品「昭和」の商品名は社名から来ていたのですね。
いざ、開封の儀
いよいよ開封していきたいのですが、持ち手のあたりにはミシン目などは見当たりません。力でいくしかないのか。
と思っていたら怪しいポッチを見つけました。開け口ともなんとも書かれていませんが、きっとここを引っ張って開けるのでしょう。さりげない。さりげなすぎる。
ぴーっと引っ張って
スルスルスルーっと
って途中で切れるんかい
袋の下のほうまで一気に開けられるのかと思ったら途中で千切れました。
袋の中にはみっちみちに板ちり紙が詰まっていました。よく見るとある程度のまとまりに分かれており、それが5つ入っています。側面から見ても分かるとおり軽く波打ったような紙で、質感はトイレットペーパーというよりキッチンペーパーに近いです。
あまりにみっちみちで1枚取り出そうと思ったらちぎれた
袋をめくってみると透明なビニール帯でまとめられていたので、ごそっとブロック単位で取り出していくのが正解のようです。板ちり紙素人ですみません。
このブロックを適当なかごなどに入れてトイレに設置し、上から1枚ずつとって使用していく感じですね。かなり幼い頃に祖母宅でこれが置かれていたようないなかったような、うっすい記憶が蘇りました。
プリントなどはされておらず真っ白な紙。ティッシュペーパーよりは分厚いですが、キッチンペーパーよりは薄手。ちょうど中間ぐらいの紙質です。試しに鼻をかむのに使ってみたら特に違和感なく使えました。
向こう側がうっすら透けて見えるぐらい
そしてトイレでも使ってみて、ちょっと不安になりつつ水を流したのですが、普通のトイレットペーパーと特に変わりない感じでスムーズに流れていきました。拭き心地も問題なし!
これはSiri拭いたやつじゃないからね
というわけで、初めての板ちり紙「花笠」のレポートお届けしました。
板ちり紙自体は全国にあるものですが、この沖縄らしいパッケージの「花笠」は気になっていたという方も多いのではないでしょうか。県外へのお土産にするには持ち運びにだいぶかさばりますが、実用的だし案外喜ばれるかもしれませんね。いや、どうかな。
「花笠」を使い切ったら、次は「昭和」も探して使ってみたいと思います。