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元病院がそのままカフェに!那覇市東町の『喫茶カンマ』
元外科医院の建物がおしゃれなカフェに大変身
世の中に素敵なカフェは数あれど、こんなユニークな建物で営業しているカフェは全国を探してもそうそう無いのではないでしょうか。
そのカフェとは、那覇市東町にある『喫茶カンマ』です。
ゆいレール旭橋駅から歩いて5分ほど。車通り沿いにある茶色いレンガが印象的なこちらの建物が、かつての『東町外科医院』現在の『喫茶カンマ』です。
外に出されたこの小さな黒板がなければ、まさかここがカフェだとは気づかないほどの奥ゆかしさ、さりげなさ。中が見えにくい青い色のついたガラスもただならぬ雰囲気を醸し出しています。ドキドキしつつ店内に入ってみましょう。
中に入ると不思議な形をしたカウンターが目に飛び込んできました。カフェのロゴが描かれたのれんを見つけてほっと一安心。
ここで先にオーダーと支払いを済ませるシステムのようです。
種類は多くはありませんがいくつかの食事やスイーツ、ドリンク類が提供されています。病院時代から使われていたであろう「ビオタミン」と書かれた黒板が素敵。
注文を済ませたので、お店の方に許可をいただき店内を見学・撮影させてもらうことに。
すりガラスで仕切られたスペースはかつての受付兼薬局だったのでしょうか。現在はキッチンスペースとして活用されていました。
昭和にタイムスリップしたかのような不思議な雰囲気
喫茶カンマさんがオープンしたのは昨年11月。大学生二人でオープンされたそうです。
お店のInstagramによると、この建物を使うと決めた当初は全部取り替えて今風のきれいなカフェに作り変えようと考えていたそうなのですが、院内の整理をしたり建築家の方と話していくなかで、今ではもうなかなか見られない建物構造だったり資材が使われているということで、それらの価値をそのまま活かすべくコンセプトを転換したのだそう。
今ではなかなか見かけないような重厚なソファ席は何時間でもいられそう。
病院時代から使われているであろうレトロな家具などをメインにしつつも、ところどころに今っぽいアクセントが加わっており不思議と落ち着く空間です。
病院が開院した頃の写真でしょうか。カフェの営業許可証の後ろにさり気なくモノクロの写真が飾られていました。
建物の奥へとのびる廊下。「検診室」「更衣室」などの各部屋の札がそのまま残されています。
かつて薬品やカルテ等が入っていたであろう、天井まである立派な棚もそのまま活用されていました。部屋の奥側に見える縦に長いカルテの棚にお酒のボトルがぴったり収まっているのが面白いですね。
こういう木製の棚も今ではなかなか見かけない貴重なもの。
現在カフェとして使われているのは1階部分の一部のみですが、建物自体は4階建て。たくさんの患者さんを運んだであろうエレベーターは扉が開放されたまま物置になっていました。
廊下の突き当りから先は立入禁止となっていました。レントゲン室、のぞいてみたかった!
そうこうしているうちに注文したドライカレーが運ばれてきたのでお食事タイムです。
これがスパイシーですごく美味しかった!とろっとした卵黄をまぜると少しまろやかになり、これまたたまりません。
病院の待合室だった場所でドライカレーを食べているというのも若干シュールですが。
ドリンクも注文したかったのですが、あいにく現金の持ち合わせがあんまりなかったので次回の楽しみにしたいと思います。現在のところキャッシュオンリーだそうなのでみなさんもご留意を。
入口近くに飾られた立派な柱時計も現役で動いていて、ボーンボーンと元気な鐘の音で12時をお知らせしてくれました。
かつてこの病院のお世話になったことがある方にとっては懐かしく嬉しい場所に。
またレトロな雰囲気が好きな方や、通り沿いにあって立ち寄りやすい場所なので観光客の方も一息つくのに良さそうです。
古いものをそのまま残すのは、実は新しく作り変えるよりも修繕が必要だったりして大変なこともあると思いますが、おかげでユニークな空間を楽しませていただくことができました。
今回は訪れていないのですが、建物2階では古着屋さんが営業しているようです。今後ビル丸ごといろんなお店が入ったりするのでしょうか。
またこの場所で、いろんな人の縁がつながっていくのだと思うと素敵ですよね。これからも楽しみにしています!
喫茶カンマ
〒900-0034 沖縄県那覇市東町22−5
営業時間:10:00〜17:00
定休日:火、水
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