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本当にさようなら首里劇場
これまで記事でたくさん取り上げてきた首里劇場。
1950年9月21日に開館した沖縄で現存する最古の映画館でした。
最後の記事は3代目館長の金城政則さんが急逝された記事(2022.06.08 )でした。
その後も首里劇場調査団さんのみなさんが保全活動続け、貴重な文化財を残せないかと記録を残したりアイデアを募っておられましたが、進む老朽化を前に遺族関係者の意向で取り壊されることが決定しました。
本日は、取り壊しが決定してからさら地になるまでの記録をお届けします。
過去の記事はこちらから。
愛と夢とエロが詰まった首里劇場
あの首里劇場のトイレがどう見てもアレ
首里劇場が名画座になって復活!
【緊急特集】ありがとう首里劇場。そしてこれからのこと
最後の内覧会
金城館長が亡くなられてから何度か内覧会が行われていましたが、2023年10月7日に最後の内覧会が行われました。
これまでの内覧会は使われていたままの姿を見せていたのですが、最後はフィナーレ華々しくいろんなものが展示されていました。
- 電話番号が二桁です
- 味のある手書き文字
中でも圧巻だったのは歴史ある年代物の広告。
これまでは壁の補強に使われていたものが、取り外されてならべられていました。
壁掛け時計もかっこいいです。
展示だけでなくもってけドロボーコーナーも。
感慨深いものがたくさんありますが、壁が剥がれ落ちていたりとやはり老朽化を考えると取り壊しするしかなかったのかなと思います。
最後の内覧会から3週間後
その後、残った椅子や映写機が貰われていったり、貴重なものは寄贈されたりなどが行われた後、10月中旬からは本格的な解体作業が始まりました。
防音シートに覆われた首里劇場。
裏側はシートに覆われていなかったのでみることができましたが、作業が始まって2、3日でこんなになくなるのかと驚きました。
工事順はわかりませんが、舞台部分はなくなっているのに首里劇場の表側が最後に残っていたのが印象的でした。
こちら側からは見えませんが、まだ「首里劇場」の文字は残っているはず。
外に転がっていた首里劇場の壁(瓦?)をもらって帰りました。
そしていま
そして2023年12月現在です。
もう本当になにもなくなってしまいました。
今後の土地の活用方法は決まっていないそうです。
73年前にここに初代館長が首里劇場を立ち上げたように、またここから何かが始まっていくのでしょうか。
寂しい気持ちもありますが、ここに首里劇場の最後の記録を残しておきます。