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沖縄でいにしえのコカコーラ広告を愛でる
先日の記事で「コカコーラが彫り込まれた井泉がある」というやつをやりましたが、沖縄では街を歩いていると結構コカコーラのロゴが書かれた商店などを見かける事があります。
コカコーラの広告についてはコカ・コーラボトリング株式会社の記念誌に以下のような記述があります。
コカ・コーラの広告は、沖縄ソフトドリンクス時代の初期から、アメリカからディスク(円盤)およびスクエア(長方形)のトレードマークを描いたメタルサインを直輸入し、雑貨商などの店頭に掲出を始めた。
(中略)
これらの看板類は取引の条件として無償で提供され、また掲出料を支払うこともなかった。双方がそれぞれの価値を認め合い、のんびりとした時代であった。
ところが、ペプシコーラの進出により、屋外広告物の掲出が盛んになり、特にペインテッドウォールは掲出場所を巡って一気に両者が過熱した。
沖縄コカ・コーラボトリング株式会社社史編纂委員会/編『さわやか25年』1996.5
沖縄コカ・コーラボトリングの前身である沖縄ソフトドリンクスが創立されたのが1956年らしいのでその頃からコカコーラの広告は存在しており、取引があれば無償で提供されていたようです(広告課という部署があって看板を自社制作していたとあります)。
ペプシコーラとの戦いも面白いですね。
沖縄では台風の影響からなのか、建物に直にペンキで看板を描いているので(直書き看板コザの旅)割と古いものが残っていそうです。というわけで今回はコカコーラを中心とした県内各地で見つけたドリンクの広告を集めて愛でてみようという企画です。
コカ・コーラの看板から時代を感じる
まずは直書きでない看板タイプのもの。
比較的新しそうですが、最近できたお店でこういった看板を見ることはないのでそこそこ時代は経てそうです。
こちらは看板+直書き看板のようで鉄製の看板が貼り付けられているもの。
もう判別できないけど、コカコーラの直書き看板。色とざっくりした形でコカコーラだと分かるのはさすがのブランド力ではないでしょうか。
こちらもうっすらと残るコカコーラ。
ちょっと奥まったところにあったので保存状態がよいコカコーラ広告。商店の看板の「コーラ類」という表記もよいですね。
ちなみにずっとロゴが変わっていないことで有名なコカコーラですが、実は時代によってちょっとした違いがあるそうです。こちらのサイトによればロゴマークの上にある小さな文字で大体の年代がわかるそうで、「DRINK」と大文字で書かれているものは1957-1970年、「Drink」とDだけ大文字なものは1971-1986年、1987年以降は「Enjoy」になっているのだとか。
それでいくと上の商店のコカコーラは1971-1986年ものということです。
こちらは1957-1970年ものの、コカコーラ。公設市場近くの水上店舗の建物の中にあり、とても状態がよいです。
こちらはうるま市与勝あたりのかつての歓楽街跡。こちらもDRINKと大文字になっているということは1957-1970年に描かれたということですね。
ペプシはどうだ
コカコーラの広告を見たところでペプシコーラも見ていきましょう。
直書き看板のペプシも割と多いような気がします。このロゴマークは1973-1991年で使われたもの。
薄くなって分かりにくいですが看板の両端にペプシのロゴが入っています。
背景が黄色いペプシ。ロゴと背景が異なりますがそのあたりは割とゆるかったのでしょうか?
このロゴは1998-2005年なので割と新し目。
こちらは金武町の新開地で見つけたものですが、1940-1950年代でつかわれていたペプシのロゴらしいです。
こちらは沖縄市でみつけたもの。割とはっきりペプシコーラが読めるかと思います。これも1940-1950年代。
少ないけどバヤリースもある
最後はバヤリースのロゴ。バヤリースについてはこちらの記事も参照ください。
首里の看板に残るバヤリースロゴ。
こちらはうるま市の商店跡に残るバヤリースロゴ。ロゴの形が異なるので、時代的な変遷があると思うのですがよく分からなかったので今度調べてみます。
ドリンク広告が面白い
というわけで、沖縄に残るドリンク広告を本日はご紹介しました。コカコーラを中心に紹介するつもりが割とペプシが多かったり、ちょっと迷走しましたがいかがだったでしょうか。割と何気なく見ているこれらの広告ですが素材だったり、年代だったりと色々見所がありなかなか面白かったです。皆さんもぜひ注意して見見てみると何気ない日常がちょっと楽しくなると思います。
ちなみに横断幕などにロゴを入れることで制作費を払ってもらえるという噂を聞いたことがあるんですが本当でしょうか?そのあたりもご存じの方がいらっしゃったら編集部に情報をお寄せくださいませ。