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24時間無人沖縄そば屋の謎にせまる
宜野湾市普天間に24時間無人営業の「なりそば」という沖縄そば屋がある。
詳しい話はデイリーポータルZに寄稿したのだが(24時間無人営業の沖縄そば屋で深夜にそばを啜る :: デイリーポータルZ)本当に従業員が誰もいない空間でお客さんが、セルフでそばを作って黙々とすすって帰って行く…なんだか不思議な空間だった。
デイリーポータルZに記事を書いたときはギリギリ締め切りに間に合わず、お店の人の話が聞けなかったのが心残りだったのだが後日バッチリお話をうかがう機会を作って頂いた。
24時間無人営業の沖縄そば屋はいかにして生まれたのだろうか。その謎に迫ってみたい。
SDGsな沖縄そば屋
というわけで、再び朝のなりそばに訪れた。
お話を聞いたのはスタッフの照屋さん。オーナーは別にいらっしゃるのだそうだが、恥ずかしがり屋なので…とのこと。さっそくお店についてお話をうかがった。
― お店はいつ頃からやられているんですか?
お店自体は2年くらい前じゃないですかね。オープンしてからはコロナで一時期ずっとお店を閉めていて。再開するぞって時にオーナーに声をかけてもらって、私たちが働き出したのが去年の10月だったと思います。
― 無人営業という形態はかなり珍しいと思うのですが
お店を再開するときに、オーナーさんが今はやりのSDGsですかね、お店が暇な時もあるし人件費や食材のロスも多いので無人がいいんじゃない?っていうアイディアを出したらしいですよ。なので去年の10月からはずっと今の形態で営業しています。
― 商品の補充はいつやっているんですか?
毎日だいたい9時にお店に来て、お店の清掃とそばなどのセットをやっています。朝から14時までの時間はネギを切ったりとか、そばのセットを作ったりとかもうバタバタですね。14時までにそばをセットしたらもうそれ以降は完全に無人です。
― お客さんはどの時間帯が多いんでしょうか?
やっぱり飲み屋街の近くなので、朝方が多いみたいですよ。朝そばをセットして、次の朝にはほぼ無くなっていますね。結構ビールを飲んでいるお客さんもいるみたいです。
ランチも始めました
― メニューは沖縄そばとカレーのみですか?
メニュー的には沖縄そばとカレー。ない時もありますけど、あとはじゅーしぃがあります。昔はコンビニみたいに唐揚げなんかもあったんですけど、今はちょっとやってないですね。スタッフが慣れるまではとりあえずこれだけで行こう、と。
2人だったスタッフも交代制で5人まで増えたので、2月からは空いた時間だけ従業員在中でランチもやってます。お客さんは無人だと思って来るから、ちょっとビックリされますね(笑)。たまたま居る時間なんですよ、って言ってます。
イタズラは意外とない
― 最近色々飲食店で事件があったりしますけど、無人だとイタズラされたりみたいなことはないんでしょうか?
イタズラみたいなことは、まぁないですね。お店の見えるところに結構カメラもあるし、思ったよりも悪さをされるみたいなことは起こってないです。
そばが600円なんでそこまでするような人も出てこないのかなと思っています。
― でもこの形態が成り立つってすごいことですよね
きっとオーナー本人が一番ビックリしていると思います(笑)。働き方的にも早い時間帯であれば子育て中のパートさんも働きやすいですし。短時間なのでぱっと働いて帰れますからね。
すごいぞ、24時間無人沖縄そば屋
というわけで、宜野湾市普天間にある24時間無人沖縄そば屋から本日はお届けしました。誰でも思いつきそうなアイディアだけど、話を聞いてみるときちんと考えられた上での24時間無人営業なんだなぁと思いました。
話を聞いている間、食券機の近くにインターフォンが新たに取り付けられていたり、前に行ったときにはなかった「ダシの量は多めがいいよ」みたいなポップがつけられていたりとお店もどんどんブラッシュアップされているようで、そのあたりもお店が成り立っている秘訣なんじゃないのかと思います。
ちょっと不思議な24時間無人沖縄そば屋、気になった方はぜひ足を運んでみてください。
なりそば
宜野湾市普天間2-15-11
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