祈りはひとつ！ハロウィンカラーに染まる沖宮

奥武山公園内にある琉球八社のひとつ「沖宮（おきのぐう）」。普段はごく普通の神社なのだが、先日訪れた際にどうも様子がおかしかったのでお伝えしたい。

沖宮の大鳥居の前になにかいる

先日開催された沖縄の産業まつりの会場である那覇市の奥武山（おうのやま）公園。
ゆいレール奥武山公園駅と壺川駅の2つの駅に直結している大きな公園で、中にはいくつか神社があるのですが、その中のひとつ「沖宮（おきのぐう）」の様子がちょっとおかしかったのでお伝えしたいと思います。

産業まつりで面白いものはないかなーと会場をウロウロして沖宮の前を通りがかった際に、妙なものが目に飛び込んできました。

鳥居の半分以上もあるゴーストのバルーン人形。産業まつりを訪れた多くの人が「なにこれ！」と足を止めて、見上げたり写真を撮ったりしています。

なんだチミは

産業まつりが開催されたのは10月上旬。10月31日はもう日本でもお馴染みのハロウィンだったのでこれもハロウィンの飾り付けだとは思うのですが、神社にハロウィンの飾り付けがされているのなんて初めてみました。なにやら上の方も賑やかそうなので鳥居をくぐり階段を登ってみると。

＼ハッピーハロウィン！／

階段の上のスペースはさらに全力でハロウィンの飾り付けがされていました。

子どもたちがめっちゃ喜びそうな空間ですが、奥にはお賽銭箱があり手を合わせて拝む人がいるという違和感。
なぜこんなことになっているのかと思っているとちゃんと説明看板がありました。

ハロウィンの起源についての説明と、なぜ神社である沖宮でハロウィンの飾り付けをしているのか。
それは、“さまざまな宗教があったとしても結局「祈りはひとつ」であり、それは宗教の枠を飛び越えると考えているからです”とのこと。また別の場所にあった看板には、こんなことも書かれていました。

沖宮のハロウィンは
五穀豊穣をもたらす八百万の神への感謝奉納と子どもたちの元気をパワーアップし地域の疫病払いを行うお祭りです。
さあ、心ワクワクする大好きな衣装で楽しもう！
みんなの元気な笑い声でおばけも疫病も吹き飛ばそう！

信じる気持ちを大切に！
地域を守る心を大切に！

沖宮さん、素敵すぎませんか。

お守り授与所もハロウィン仕様に

境内にあるお守りなどが並べられている広いスペースもハロウィン仕様に装飾されていました。

ずらりと並んだおみくじコーナーにデスマスク。このチャンプルー感？がたまりません。

それにしても沖宮のおみくじのバリエーションには眼を見張るものがあります。

華やかなお守りがついた華みくじや、韓国語やタイ語など多言語対応のおみくじ

首輪につけるお守りチャーム付きのペットみくじ、本水晶などの天然石が付いた幸福おみくじ

特にペットみくじは実用的でとてもいいなと思いました。

沖宮オリジナル商品の冷え冷えラムネ。POPもとても良いですよね。

沖宮は空手の聖地としても知られており、ラベルには空手にちなんだデザインが。さきほどの大鳥居のふもとに設置されているモニュメントには、空手道の祖と呼ばれる船越義珍氏の言葉「空手に先手なし」が刻まれています。

こちらは食べるお守り、勝汁（かちじる）。

鰹節の粉末入りみそだそうで、いわゆる「かちゅー湯」ですね。これはお土産としてもすごく良いのではないでしょうか。

日常生活にまだ欠かせないロゴ入りのマスクも。神社で売られているというだけでなんだかめちゃめちゃ効きそうです。

そして沖宮はお守りの種類がとても充実しているのですが、こんなモダンでおしゃれなデザインなものも。

さやのりこさんという、国際的な画家の絵画を刺繍で施したお守りだそうです。

ひとつひとつデザインが異なっており、ベースカラーと紐の色の組み合わせもとても素敵です。

こちらは沖縄を舞台にしたテレビアニメ『島んちゅMiRiKa』のお守り。登場キャラクターそれぞれの特技に合わせて空手、ダンス、琉舞の三種類があります。

お守りっぽくはないですが、キーホルダー感覚で付けられるのでお子様に良さそうですね。

沖宮よいとこ一度はおいで

途中からハロウィン仕様の紹介ではなくなってしまいましたが、沖宮さんの宗教を限定しない懐の広い考え方や、参拝者に楽しんでもらおうという気概が感じられる装飾や、お守り、グッズなどのラインアップがとても素敵だなと思いました。
もうハロウィンは終わってしまいましたが、もしかしたらクリスマスもなにか装飾が行われるのかもしれません。その時はまた小ネタなどで続報をお伝えできればと思います。
みなさんも近くを訪れた際には、信仰や宗教に関わらずぜひ気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。