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イラブー100%だしの沖縄そばが食べられる店がある
ああ夏休み、夏休み。日々、小学生息子の「お昼ごはんなーにー?」攻撃にHPを削られている今日この頃です。
沖縄で休日のランチといえば、沖縄そば!というご家庭も多いのではないでしょうか。我が家の子どもたちもご多分に漏れず沖縄そばが大好き。時々、スーパーで売っている茹で麺とスープで即席沖縄そばを作ったりするのですが、沖縄そばのだしといえばかつおだしや豚骨だしがほとんどで、ちょっと変わったところで沖縄在来種の豚「あぐー」だしや鶏だしなどの沖縄そばを提供しているお店があるぐらいです。
そんななか、珍しいイラブー100%だしの沖縄そばを提供しているお店があったので本日はそのお話。
イラブーとは、そう。海へびですね(和名はエラブウミヘビ)。
写真は以前の特集記事「生イラブーでイラブーの味を確かめる」より。左側がお土産店などで見かける燻製にした真っ黒でカチカチのイラブー、右側があまり市場で見ることがない生のイラブーです。シュノーケリング中などに海で遭遇するとぎょっとしますが、向こうから襲ってくることはあまり無いそうなので落ち着いてそっと離れましょう。
実家のような雰囲気の沖縄そば店
さてイラブーそばのお店ですが、たまたま近くを通りがかったときに店先に置かれた小さな看板を発見。イラブーという文字に吸い寄せられるように入店しました。看板やのぼりが無ければ普通の民家と思って素通りしてしまいそうな雰囲気です。
メニューはイラブーそば、じーまみー豆腐、ジューシー、ドリンクというシンプルな構成。写真付きでわかりやすいです。
店内はテーブル席が3席ほどのこぢんまりとした空間。片隅に置かれたピアノが物置きになっているところに実家っぽさを感じてほっこり。
おすすめ品!健康長寿食イラブーそば
そばは小鉢2品付きでサイズによって900〜1,100円。イラブーといえばかなりの高級食材なので、この価格はかなりお安い設定だと思います。ちゃんと利益はあるのか心配になるレベル。
おそばのスープは飲み干して下さいね。
イラブーのエキスです。
はい、飲み干しますとも!
いざ実食!イラブーそば
しばらくして運ばれてきたのがこちら。じゅーしーセットです。
はじめまして、イラブーそば!
かつおだしによく似た透き通ったスープに、細麺、特徴的な形のかまぼこ、イラブー肉...ではなく豚肉、ねぎ、針生姜がのっています。
スープの香りを嗅いでみても特に臭みなどはなし。食欲をそそる美味しそうな香りがふんわりと漂います。個人的に沖縄そばの紅生姜はスープに味が移ってしまうのであまり好きではないのですが、こちらのお店では針生姜なのも嬉しいです。
早速ひとくち...
あ、うまーーーーーー。
つるつるっとした細麺にすっきり上品な風味のスープがマッチしてとても美味しいです。あっさり系の沖縄そばが好きな方には絶対ハマる味。生臭さや雑味などはまったくありません。とにかく上品。
ジューシーもイラブーだしで炊き込んであるそう。見てください、このつやつや具合。
あっさりとした美味しいジューシーでした。
イラブーのように細く長く、ゆっくりと
お店の方に少しお話を伺うと、こちらのイラブーは石垣島から冷凍して送ってもらっているそう。
スープはかつおなど他の材料は加えず完全にイラブー100%。何時間もじっくり丁寧に煮込んで栄養や旨みを煮出したものだそう。
だしをとったあとのイラブーも見せていただきました。身も食べられはしますが、細かい骨が多くほとんど食べられるところは無い感じでした。
常連さんのなかには「毎週これを食べないと調子が出ない」という方いたり、「体調が悪かったのがこのスープを飲んでなおった」という方がいたり。イラブーは沖縄では昔からクスイムン(身体に良い食べ物)として知られ様々な栄養素が豊富に含まれているそうです。
イラブーそばは、美味しいうえに身体にもいい。そんな一石二鳥な沖縄そばです。
ぜひ紹介したかったのですが、お店の方が「ゆっくり、できる範囲でやってる店だから...」ということだったので、こちらでは店名やお店の所在地は明記せず宜野湾市のどこか、ということにしておきたいと思います。
もしイラブーそばの看板に出会ったときには、ぜひ味わってみてください。
私もまたイラブーそばを食べてクンチをつけて、残りの夏休みをのりきりたいと思います!