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陸からホエールウォッチング
陸からホエールウォッチング?
沖縄で12月から4月ぐらいまでの人気の体験といえばホエールウォッチング。わたしも何度か船に乗ってクジラを見に行ったことがありますが、こんな大海原のどこにクジラが...と思っていたら船長が「いたー!」と叫び、いつの間にかクジラに大接近して目の前で潮をあげる姿やときにはジャンプする姿を見ることができるのは、感動もの。
ホエールウォッチングツアー以外では、離島に行く船の中でときどき「くじらがいますよ」と館内アナウンスで教えてもらって、偶然見ることができるぐらい。
そうクジラを見るには船から...と思っていたのですが。
読谷村に住む、友人が何度かSNSで話題にしていたのです。
「今日も陸地からクジラを見てきたよ」みたいなことを言っているのです。
クジラって船に乗らなくても見えるらしいのです。
本当に?友人に教えてもらったままさっそく行ってきました。
残波岬でくじらを見よう
陸からクジラを観察できるのは、沖縄本島中部・読谷村の西端にある残波岬。
- 読谷村を鳳(おおとり)に見立てたときに、ちょうどクチバシの部分あたる場所です。
- 沖縄本島唯一の登れる残波岬灯台もありますね
灯台の周辺は沖縄海岸国定公園に指定されており、ゴツゴツとした断崖絶壁が約2kmに渡って続く雄大な景色が広がります。
くじらを見ることができるのはこの岩場かららしいです。
くじらの見つけ方
わたしが残波岬に到着したのは午前11時半ぐらい。
残波岬のところにあるバスパーラーの前には、午前中に2度クジラが見られたと記載がありました。
行動パターンが4つあり、午前中は1番のコースを泳いで行ったらしいです。
前述の友人に教えてもらったのは
・クジラが出没する時間は、常連の人によっていう時間がバラバラ(みんな自説がある)
・自分は夕方が出没率が高いと思う
・昨日までの4日間は13時から16時の間に確実に出没した
・とはいえ保証はない
つまり、確実にこの時間でここに出没するというのはなく、すべては運だということ。
見せてやろうやないか!わたしの運の良さを!
じっと海を見てみましたが、クジラは大きな動物とはいえ、大海原すぎて見つけられる気がしません。
ここからくじらを見つけるというのは無理ゲーすぎるのです。
友人がもうひとつ言っていたのは、常連さんっぽい人がいたら近くにいること。「あそこらへんにいるねー」など、くじら素人では見逃してしまう潮を吹いた瞬間などを確実に見て、教えてくれるそうなのです。
常連さんかはわかりませんが、くじらを待っているっぽい人がいたのでそっと近くで待機してみます。
邪魔はしないようにしましょう。
くじらを待つ
くじらを待ち続けて1時間。
この日は比較的暖かったのですが、海風は寒く強く、いったい海をこんなに見つめて何をしているんだろうか、クジラが出なかったという記事を書いていいものだろうかという不安で心がいっぱいになります。
そのとき、歓声がわきました。
「あああーーー!」
くじらか!
ウミガメでした。
...いや、いいの。ウミガメでも見れて嬉しかったの。
でも、なんというか、そんな記事でいいのでしょうか。
そのとき、常連さんからついにこの声が!
「いた!くじらだ!」
常連さん「ほら!あそこ!」
常連さん「ほら!見えた?」
...全然わかりません!
いや、もう最初の遠慮が嘘だったぐらい、どこですか?とか言って教えてもらったんですが、ぜんぜんわからない。どこを見ても海すぎます。
くじらを撮影するドローンが飛び立ったので、それを目印に!とも思いましたが、ドローンすら一瞬で見失いました。
その後、見つけたくじらは遠くに行ってしまったのか、ドローンも帰ってきて、常連さんも無言になったのでした。
残念。見られなかったな。
クジラ来る
お腹が空いたのでいったんお昼休憩にして、帰ってきた13時半ぐらい。
「どうですか?」と朝からいた女性に聞いてみると、「いま近くにいるかも!」との答え。
え、どこ?
女性「ほら?」
え?
午前中と同じパターン!
女性「ほら!あそこです!」
いたーー!
いったん見えると、見方がなんとなくわかります。
いた!いたー!
この波とは違う、垂直に上がる潮を目印に探せばいる!
尻尾だー!
3時間ぐらいいて、くじらを見ていたのは20分ぐらいだと思うのですが、待っていた時間すらぜんぶ愛おしく思えるぐらい、出てきてくれてありがとう!!の気持ちでいっぱいになります。
娘も一生懸命見てました。
くじら見られてよかったね。
ということで、陸からくじら観察でした。
待ち時間や確実さ、クジラとの近さを考えると船で見るのがいいのだと思いますが、大海原からクジラを見つけられた瞬間の感動や、待ったからこその特別感が陸からくじらを見ることの醍醐味なのかなと思いました。楽しかった!
忙しい毎日の中で、たまにはこんな時間もいいですね。
*残波岬には柵などはありません。尖った岩場も危険ですし、断崖絶壁なので誤って海に落ちる危険もあります。
お子様連れの場合は特に安全第一でお願いします。