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2021年でなくなってしまったもの、なくなってしまうもの
いよいよ年の瀬ですね。今年はコロナによる緊急事態宣言、軽石の漂着...などなど、あっという間の1年だった気がします。
さて、1年の締めくくり。本日は毎年恒例、今年なくなってしまったもの、なくなってしまうものをまとめています。
いつも何気なく視界の端に入っていたお店や建物。
しかしそれがなくなってしまった途端に、私たちの記憶からその存在はあやふやになってしまいます。この特集はお店や施設は確かにここにあった、という情報をまとめておくことで、かつてあったお店や施設の存在をアーカイブしておこうという試みです。
これまでの記事も併せてどうぞ。
・2013年でなくなってしまうもの、なくなってしまったもの
・2014年でなくなってしまうもの、なくなってしまったもの
・2015年でなくなってしまうもの、なくなってしまったもの
・2016年でなくなってしまうもの、なくなってしまったもの
・2017年でなくなってしまうもの、なくなってしまったもの
・2018年でなくなってしまうもの、なくなってしまったもの
・2019年でなくなってしまうもの、なくなってしまったもの
・2020年でなくなってしまうもの、なくなってしまったもの
今年なくなったもの、なくなるものは何だったのでしょうか。さっそく見ていきましょう。
なくなってしまったお店や施設
バンボシュ宜野湾店(宜野湾市)、バンボシュ国際通り店(那覇市)
宜野湾店:不明/国際通り店:2月28日閉店
さんざんDEEでも話題に出したので食傷気味な人もいらっしゃるかもしれませんが、「ババンババンボッシュ」のCMでもおなじみの焼肉ステーションバンボシュ。バイキング形式の焼肉レストランで部活の集まりだったり、大学生のちょっとした贅沢だったりと多くの県民がなにかしらの思い出があるのではないでしょうか。
コロナ禍でしばらく休業などしていましたが、国際通り店は2月に、宜野湾店はいつの間にか閉店していました。国際通り店はインバウンド需要がかなりあったので、モロに影響を受けたのだと思います。
バンボシュの思い出は語ると長くなるのでこちらを見て頂きたいのですが、閉店してもなお、バンボシュの灯は消えていません。
セブンイレブンになったバンボシュ宜野湾店。よく見ると建物がそのまま使われています。
こちらは国際通り店の跡地。駐車場にはなりましたが、なんとバンボシュの看板がそのまま使われているのです。バンボシュは無くなってしまいましたが(南風原店のみ現存)、こうやってバンボシュの痕跡が残っているのはなんだか素敵です。
キタボウル(名護市)
6月20日閉店
名護市の市街地にあるキタボウル、通称「キタボー」。オープンは1972年だそうで復帰間もない頃から48年間営業を続けてきました。
閉店理由はコロナの影響を受けて経営が難しくなったとのことでした。
NBCサムシングフォー西崎(糸満市)
6月30日閉館
糸満市にあった結婚式場「サムシングフォー西崎」。コロナ禍で9ヶ月間結婚式がゼロの状態が続き、経営困難のため閉館だそうです。FMおきなわでラジオパーソナリティをやっている山田真理子さんから聞いた話では業界内では「サムシングフォー西崎ならなんとかなる」と言われていたそうで、チャペルで立食パーティができたりとかなり柔軟にお客さんのニーズに答えてくれる式場だったらしいです。
毎年やっていたかは不明ですが、館内に神社を作って初詣ができるという試みも行っていました。式場は去年もうるま市のニュー三和が閉館しており、コロナの影響をモロに受けてる感じですね。
丸仲(沖縄市)
コロナと店主が高齢のため2021年夏閉店
沖縄市にある50年の歴史ある老舗食堂「丸仲」。特に沖縄一薄い(DEE okinawa調べ)カツであるトンカツが食べられる「カツB」は多くの人々に愛されていました。
閉店の理由は店主の方が高齢になったことと、コロナの影響。
閉店後には張り紙が増えて、お客さんからの感謝の言葉が寄せられていました(みんなの「定食 丸仲」愛が止まらない)。
ガスト 那覇新都心店(那覇市)
2021年9月20日閉店
「あのガストが沖縄にやってくる...!」。ガスト新都心店は沖縄初のガストであり、開店は新都心の反映を象徴するようなかなりエポックメイキングな出来事でした(沖縄で食堂に並んでいる人を始めて見た)。
58号線沿いに店舗ができたので、実質移転のようなものなのですが建物が取り壊されて何も無い状態になっているのを見ると当時の熱狂ぶりもあいまってとても寂しい気分になります。
パレットくもじからくり時計(那覇市)
10月撤去
パレットくもじにあったからくり時計。シチズン製で高さ9m、幅5.3mで直径70cmのパイプが7本連結した形をしています。パイプの中には琉装の人形2体と、那覇市の姉妹都市の宮崎県日南市、中国福州市、米国ホノルル市、ブラジルサンゼセンテ市の民族衣装を着た人形が各1体ずつ組み込まれていたそうです。
1991年のパレットくもじのオープンからずっと時を刻み続けていましたが、からくり部分は10年くらい前から止まっていたそうで、今回撤去が行われました。10年前ということは動いているのを見たことがあると思うのですが、不思議と記憶にありません(youtubeなどにもない)。再び動かすのはかなりの労力がかかりそうですが、最後に一度からくりが動いている姿を見てみたかったです。
沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ(那覇市)
10月31日閉館
那覇市のとまりんの上層にあったホテル「沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ」。県民にとっては割とポピュラーな披露宴会場で一度は足を運んだ方もいるのではないでしょうか。泊港を見下ろしながら食べるバイキングも思い出深いです。
テナント主であるとまりんと賃料で折り合いがつかなかったりと幾度か閉館なのか?ということがありましたが、2021年10月31日をもってついに閉館に。
竜宮蝶々園(本部町)
閉館時期不明
美ら海水族館の手前にある、特徴的な建物でも有名な「竜宮蝶々園」。昨年からコロナの影響で休業しているようでしたが、いつの間にか閉館してしまったようです。
館内ではオオゴマダラを飼っていて、舞乱れるオオゴマダラを楽しんだり
ヤシガニハウスでヤシガニを観察したりすることができる観光施設でした。
山田水車小屋(恩納村)
閉業時期不明
恩納村のワンダーランドそば屋、「山田水車小屋」。その圧巻な様は過去にDEEokinawaでも取り上げていました(【パラダイス】山田水車屋、沖縄そば屋で絶叫したい)。
現地で確認が取れていませんが、現在お店は閉店して更地になっているそうです(職業は元バスガールさん、ヤスさん情報ありがとうございます)。山田水車小屋に何があったのか、手作りでアトラクションを作っていたご主人はどこにいってしまったのか気になる所です。
個人的にはキレイに整備された観光施設もよいのですが、山田水車小屋のようなよくわからない怪しさを放つ場所も沖縄には必用なのではないかと思っています。
これからなくなるもの
沖縄県教育会館(那覇市)
2022年3月取り壊し予定
那覇市久茂地にある沖縄県教育会館。日本復帰前の1954年に完成した鉄筋コンクリート3階建ての建物で、1Fには沖縄料理店「まんじゅまい」が営業していました。
地権者が変わって賃料が上がったことや、老朽化のため、来年3月には取り壊しだそうです。
琉球漆器(那覇市)
在庫処分中
創業130年近くの歴史がある老舗漆器店「琉球漆器」はコロナによる業績悪化のため、2021年3月末で閉店。
現在は在庫処分中で開いていますが、工場の操業なども停止しているため在庫処分が終わり次第お店も閉店するようです。
さようなら、ありがとう
以上、2021年でなくなってしまったもの、なくなってしまうものをご紹介いたしました。
他にも閉店したお店では
・大見屋(平和通りにある民芸品店。親子三代で営業していた老舗とのこと。みやこさん情報ありがとうございました!)
・昭和堂(国際通りにあるサンゴ装飾品店。1968年創業)
・北京亭(コザ・パルミラ通りの中華料理店。)
・シェーキーズネーブルカデナ店
・波止場食堂(国頭村にあったデカ盛りの名物食堂)
・儀間鮮魚店(本部町の鮮魚店。親子2代で70年の老舗)
・ペンション美留(恩納村にあったサンエーが運営するホテル)
などがありました。
また、移転では栄町りうぼう前にあった屋台のそば屋、なかむらそばが移転して建物がなくなっています。
今年も多くの愛すべきお店や施設がなくなってしまいました。これから沖縄がどうなっていくのか、それは誰にも分かりませんが時代の流れの中でひっそりとなくなってしまったものを記憶に留めておいてもらえればと思います。