2021.08.31

新旧 - 沖縄の花ブロック建築を愛でる

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沖縄の建築物によく用いられている花ブロック。ほどよく日光を遮り目隠しをしながら、風をとおしてくれる才色兼備な優秀建材。今回は花ブロックがふんだんに使われた沖縄の新旧の建物を集めました

花ブロックとは

沖縄の建物の特徴といえば、赤瓦家もそうですが近年多く見られるのがコンクリート造りの家。台風が多く襲来する沖縄では、コンクリートの頑丈な家が重宝されるのです。
ともすれば味気ない建物となりがちなコンクリートの建物ですが、その外壁を美しく華やかに彩っているのが「花ブロック」。
花ブロックとは、コンクリートブロックに空洞を作って柄をデザインした、沖縄生まれの建築素材です。
沖縄では色や形さまざまなデザインの花ブロックがあり、光や風を通しながら目隠しもしてくれる優秀な建材として多用されています。

今回は、そんな花ブロックを豊富に使った新旧の建物を集めてみました。

一面の花ブロック

まずはこちら。
すでに閉まっているのでいつ建てられたかなど詳細はわからないのですが、那覇市久米にある元産婦人科の建物。

窓部分はすべて花ブロックになっています。

老朽化のためか、現在は建物全体がネットで覆われていますが、現役時代は窓から差し込む光は母子に優しかったでしょうね。

玄関側。アスベスト撤去の作業がされていたので、もしかすると建物自体近年中に取り壊されたりするのかもしれません。

続いて那覇市若狭にある建物。
2階部分がすべて花ブロックになっています。

ふたつの花ブロックが交互に並べられていて、顔みたいに見えてかわいいです。

那覇市首里の沖縄県立芸術大学

外壁はすべて花ブロック

圧巻です。

那覇市久米のPROSTYLE TERRACE NAHA。
2021年4月にできたばかりの新しいホテルです。

スタイリッシュです。
花ブロックのポテンシャルの高さを大いに感じますね。

 

デザインが秀逸

うっかり那覇市久米の建物ばかり紹介しているんですが、こちらも久米の那覇中央教会。

玄関側の壁の花ブロックがよくみると十字架の形をしてます。

建物横側にも同じ形の花ブロック。
十字架の形の光が部屋には注がれているんでしょうか。すごく神秘的です。

こちらは豊見城市に最近できたアパート。

二種類の花ブロックしか使っていないと思えないほど、すごく洗練されています。
もはやアートに見えます。

うわあああ
住みたい..!
 

 

埋め込み型

最近までオハコルテベーカリーが入っていた那覇市泉崎の喜納ビル。
タイルや窓の格子などレトロでかっこいい建物です。

側面の窓は壁に埋め込まれた花ブロック。
主張していないのに存在感があっていいなと思います。
(※花ブロックはブロックを積み上げた工法のため、これは厳密には花ブロックではないかもしれません)

 

最古の花ブロック

最後は花ブロックを考案したといわれる仲座久雄さんの建築事務所でも使われていた沖縄でもっとも古い形の花ブロックを。

真ん中あたりに使われているの丸いブロックがもっとも古い形だそう。
すごく複雑な形でかっこいいですが、建築基準法の解釈などにより今では新たな製造・使用ができない古い型もあるとか。
いまではこの花ブロックが残っている建物が少ないので、見つけたらぜひ写真を撮っておきたいですね。

ということで、花ブロックをふんだんに使った建物を集めてみました。
戦後から使われだし広まった花ブロックですが、美しく機能性もあるので新しい建物でも積極的に建築に取り入れられています。
また沖縄だけでなく、県外でも広まりつつあります。
本日は主に沖縄南部中心でしたが、また中部や北部、そして県外など花ブロック建物を集めて愛でましょうね。

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