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沖縄県内唯一の「著しく危険な密集市街」嘉手納二番地を歩いてみる
嘉手納町といえば10年ちかくDEEokinawaを続けている中で実はまだ1本しか記事が無いというネタの死角、記事の空白地帯なのですが最近新聞で気になる記事を見つけました。
危険な密集市街地、嘉手納の「2番地」再開発へ 戦後に身を寄せ合いできた一帯、防災強化で整備
嘉手納】地震の際に大規模火災が発生する恐れがあり、避難も困難として国が県内で唯一「著しく危険な密集市街地」に指定する嘉手納町嘉手納と屋良にまたがる通称「2番地地区」で、町が本年度から本格的な整備事業に乗り出す。
(中略)
2番地地区は北街区と南街区に分かれ、2ヘクタールに100世帯以上が生活する。特に状況が深刻なのが南街区だ。県道74号から一歩中に入ると、木造やコンクリート造りの古い住宅が並び、その間を縫うように細い路地が走る。入り組んだ迷路のような一帯は、万一の事態が発生した場合に緊急車両が入れない。建物の増改築や解体、修復作業も困難なことから、環境改善が急務となっていた。
沖縄に住んで20年あまりになりますが、そんな場所があることは全く知りませんでした。再開発が始まるということは今訪れておかないとなくなってしまう…ということで嘉手納二番地に実際に足を運んでみました。
基地と人と二番地と
嘉手納町は沖縄本島中部に位置しており、イモが有名だったりしますが(公式キャラクターはいもっち)、やはり有名なのは「嘉手納基地」。嘉手納町の面積の約82%は嘉手納基地に接収されており、まさに基地の町。
僕が住んでいる浦添市あたりでもしょっちゅう米軍のヘリコプターが飛んでるのですが、嘉手納はじゃんじゃん戦闘機っぽいやつが飛んでいます。
嘉手納二番地と呼ばれる地区は嘉手納ロータリーから沖縄市向け、県道74号線沿いにあります。
このあたりでしょうか。
道を挟んで向こう側は嘉手納基地。基地には高い壁があるのですが、基地と道の間は畑になっています(黙認耕作地)。
二番地地区への道はいくもあるようですが、とりあえず目についた場所から入ってみます。
たしかにかなり狭い道です。民家と民家の隣接度合いもすごい。
小道の途中で石敢當を見つけたのですが、
石敢當の反対側にはこれまた細い道がありました。
道と言うよりも家と家の間のスペースっぽい。進んでみましょう。
道の突き当たりには石敢當。
道を曲がってみると、こんどはすぐ曲がり角が。迷路みたいになっています。
二番地自体はそこまで大きくないので、少し歩けばすぐ大きな道に出られるのですが、中の入り組み度合いと道の狭さはたしかにすごいです。
狭い道ながらもスペースを有効活用して鉢植えが置かれていたりもしました。
ちなみに二番地はこの戦後の混乱で土地を持っている人と、建物を持っている人、住んでいる人がそれぞれ違うらしくてかなりややこしいことになってるのだそうです(戦後家に帰ったら誰かが勝手に住んでいたりしたらしい)。再開発でそのあたりもクリアになるといいですね。
二番地地区は少し大きな道を挟んで、南街区、北街区に分かれているらしいのですが、北街区の方は比較的道が広いです。
駐車スペースが確保できている家屋もあり、そこまで窮屈な感じはしませんでした。
以上、二番地よりおおくりしました
というわけで本日は、もうすぐ再開発が始まる、嘉手納町二番地地区よりお届けしました。
冒頭でも言いましたが、嘉手納といえば嘉手納基地ばかりに目が行きがちなんですが、二番地地区みたいな集落の存在も基地や戦争を考える上では割と貴重な資料なんじゃないのかなと思いました。
そして本編とは関係無いのですが、二番地地区周辺で郵便マーク、カタカナの「テ」っぽいマンホールを沢山見つけたのですが、これはなんでしょうか(嘉手納町のマークでもない)?ご存じの方がいらっしゃったら是非教えて下さい。