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首里城赤瓦の漆喰はがしボランティアに参加してきた
この記事は3月26日に行われた首里城赤瓦の漆喰はがしボランティアのレポートです。現在ボランティアは新型コロナウィルスの影響で受付を停止しています。
3月26日、晴れ。久しぶりに訪れた首里城は一部地域が公開されたものの観光客はまばら。それでも見える範囲の首里城施設で記念撮影をしたり、高台から見える風景を楽しんでいました。
さて、今回首里城にやってきたのは首里城公園で行われている「首里城赤瓦の漆喰はがしボランティア」に参加するため。3月1日から始まったボランティアの応募でしたが、新型コロナウィルスの影響で延期延期を繰り返して、ようやく本日の予約が取れたのです。
というわけで、本日は首里城赤瓦の漆喰はがしボランティアの様子をお届けしたいと思います。(首里城赤瓦の漆喰はがしボランティアは現在、新型コロナウィルスの影響で受付を停止しているようです)
首里城正殿に
ボランティアは午前の部、午後の部と2回あり僕は午後の部に応募していました。集合場所は公園内の銭倉。集合場所には40人くらいの人が集まっていて、年配の方もいれば中学生くらいの男子もいました。
受付で体温測定をして、パスを受け取ります。ボランティアの応募はネットからの受付なのですが、受付に「次はいつやるのか」を直接聞きに来ている人もいました。
簡単な注意を聞いた後、作業場へと移動します。
正殿裏側に続く淑順門をくぐって、正殿の裏手、後之御庭(くしのうなー)に。
こちらが3月26日現在の首里城正殿です。右奥に見える赤い建物が奉神門。火災前はあそこが正殿に続く通路でした。左手奥は南殿。そして写真中央あたりがかつて正殿があった場所です。本当に何も無くなってしまいました。
重機を使って瓦礫を移動する作業が行われており、あちこちに瓦礫や瓦が積み上げられています。
瓦から漆喰をはがす
作業場に着くとまずはマスクを渡されます。
こちらが仕事道具。ゴーグルと軍手、スクレイパーと金属のブラシです。
ボランティアの内容は、建物に使われていた赤瓦についた漆喰を落とす作業です。瓦についた白い部分が漆喰。この漆喰をまずはスクレイパーを使ってこそげ落として、細かい部分を金属ブラシで落としていきます。
あちこちにこびりついた漆喰を落とすのは結構時間がかかります。ちなみにですが、今回漆喰を落としているのは正殿横にあった黄金御殿という場所の瓦。正殿は木造建築だったために、瓦は地面に落ちて全て割れてしまったのだとか。
手前がすべて瓦。すごい量があります。
漆喰を落とした瓦はどうなるのかと言えば、様々なイベントなどで使われる予定だそうで那覇市では現在アイディアを募集しています(首里城破損瓦等の利活用アイデア募集について)。
割と単純な作業なのですが、手を動かしながら火災前に息子と首里城に行った時のことや、娘に首里城を見せられるのはいつになるのかなぁなど色々ぼんやりと考えていました。
火災の跡
休憩時間中は作業場からじっくりと周りを見ることができました。
よく見るとあちこちに火災の跡が残っています。
色々焼けちゃいましたけど誰も死者がいなかったことは本当に幸いでした。
手前に見えている階段は正殿の裏に続いていたものだそうで、奥側が正殿跡なのですがこんなに小さかったかなぁと思いました。
写真だと分かりにくいのですが、奥の方に焼け残った龍柱が見えます。
色々考えるきっかけになるボランティア
ボランティアは2時間で終了。最後は参加証をもらって解散でした。2時間で漆喰を剥がせた瓦は6枚くらいだったので、ものすごく小さなお手伝いでした。
ただ、今現在の正殿の様子が見られたり、実際使われていた赤瓦に触れたりとなかなか貴重な体験ができました。これか首里城が、沖縄がどうなっていくんだろうなぁとか色んな事を考えるよいきっかけにもなりました。
残念ながら現在は新型コロナウィルスの影響で、当面の間ボランティアは募集していないようですが、コロナウィルスが収束したタイミングでまた募集があればぜひ参加してみるとよいと思います。ボランティアの受付については首里城公園のお知らせを確認してくださいね。