2019.12.02

約20年ぶりに味わう、元祖海ぶどう丼

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恩納村の旧道沿いにある飲食店、元祖海ぶどう。約20年ぶりに訪れて海ぶどう丼を食べたよというお話です。

堂々たる佇まいの、元祖・海ぶどう

恩納村の旧道沿いにある飲食店、元祖海ぶどう
創業1994年ということで、沖縄県民も観光客も一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。

かくいう私も、もう20年近く前の初めての沖縄旅行の際に、この店で海ぶどう丼を食べた記憶がうっすらとあるのです。
まだあまり沖縄料理が世間一般に認知されていない時代のこと。「海ぶどうっていったい何?」と興味を持った覚えがあります。

沖縄に移住してからはなかなかこういった観光客向けの飲食店に足を運ぶ機会も無くなりすっかり記憶の片隅に追いやられていたのですが、最近たまたまこの近くをランチタイムに通りがかったので、久しぶりに再訪してみることにしました。

まずは外観から堪能します。
たしか20年前もこんな感じの賑やかな雰囲気だったと記憶してますが、細かい部分はいろいろと変わっていると思います。

ひときわ目を引くのがこちらの巨大海ぶどう丼オブジェ。海ぶどうを知らない人が見たら、びっしりとブロッコリーが敷き詰められているようにも見えるかもしれません。

店内に入るとそこかしこに感じる、古き良き沖縄らしい雰囲気。いいですね。

このタコは店のマスコットでしょうか
座席から天井を見上げると花笠が
カウンターに吊り下げられたビン玉
有名人の写真も味わい深い

店内はテーブル席のみ。明るく、気軽に入れる飲食店といった雰囲気です。
奥の壁にはサイン色紙がびっしりと。
 

英語、中国語、韓国語、完全対応メニュー

ぱらりとメニューをめくると、わっと目に飛び込んでくる圧倒的な外国語

日本語表記を探すほうが大変なあたり、かなり外国人のお客さんも多いのでしょうね。
看板商品である海ぶどう丼をはじめ、定食、一品料理、ラーメンやカレーなど、バラエティに富んだラインアップ。ラーメンとカレーのお子様メニューもありました。

今回は看板メニューである海ぶどう丼と、まさかの組み合わせが興味をそそるゴーヤーチャンプルーラーメン、そして100円という驚異の安さのゴーヤーのわたの天ぷらを注文。これまでゴーヤーのわたが食べられるというのは耳にしたことがありますが、お店で提供しているのは初めて見ました。こういういかにも家庭料理っぽいのが食べられるのは嬉しいですね。

注文商品の到着を待ちつつ、壁に貼られたおいしい海ぶどう丼の食べ方を見て予習。

なにかと情報量の多い壁。待っている間も見ていて飽きません。
そうこうしているうちに注文品が到着しました。
 

20年ぶりに味わう、海ぶどう丼の味は

店の外にあったオブジェに偽りなしの見た目の海ぶどう丼。

グリーンキャビアとも呼ばれる海ぶどうがキラキラと輝いていてなんとも美しいです。
ちなみに通常サイズだとボリュームが多そうだったのでミニにしました。

おすすめの食べ方にあったとおり、まずは海ぶどうをそのままひとくち。
シャキシャキプチプチの食感で、普段なかなか海ぶどうを食べる機会はありませんが(居酒屋の刺身に少量添えられているのを食べるぐらい)、こんなに美味しかったっけ...と感動しました。20年前の思い出がそうさせているのかもしれませんが。
レモンポン酢をかけてごはんと混ぜると、とろろのふんわり食感に海ぶどうといくらのプチプチ食感が相まって、さっぱりと美味しくいただけました。小鉢や味噌汁もついてくるので、女性ならミニサイズで丁度いいぐらいだと思います。

こちらはゴーヤーのわたの天ぷら。

いわゆるうちなー天ぷらほど衣が分厚くなく、軽く塩味のきいたフリッタータイプの天ぷらで衣はサクサク、中はふわふわ。種ごと食べられる面白い食感でした。後口にゴーヤーならではのほんのりとした苦味もあり、ビールのおつまみに合いそうです。これ家でも作ってみよう!

そしてこちらがゴーヤーチャンプルーラーメン。
ラーメンにゴーヤーチャンプルーと海ぶどうがのっています。これまでありそうでなかった組み合わせ。

スープの熱で海ぶどうは少ししぼんでしまいましたが、たしかにこれはラーメンでありゴーヤーチャンプルーである。
不思議な食べ物でした。ラーメンが昔の中華そばのような素朴な味わいでなかなか美味しかったです。
 

独自の存在感を放つローカルフードとしてこれからも

というわけで、ご近所にお住まいの方でも無い限り沖縄県民はなかなか訪れないであろう、元祖海ぶどうで海ぶどう丼を堪能してきました。
海ぶどう丼はラフテーやチャンプルーなどの昔ながらの沖縄家庭料理とはまた違いますが、これはこれで沖縄でしか食べられない料理として独自の地位を築いてきたローカルフード。恩納村の道沿いでよく見かけるパンケーキやステーキのような華やかさはありませんが、お近くにお越しの際は是非いちど食してみてはいかがでしょうか。

お会計のときにいただいた、なんとも味わい深いステッカー。
密かな趣味である、沖縄ローカルステッカーコレクションとして保管しておきたいと思います。

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