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カーミージーの海の観察会に参加してきた話
浦添の貴重な天然ビーチ、カーミージーで海遊び
那覇市の北側に隣接する浦添(うらそえ)市の貴重な天然ビーチ、カーミージー。
亀が伏せたような形に見えるその景観から、亀(カーミ)の瀬(ジー)と呼ばれているとかいないとか。
そのカーミージー周辺では、昨年2018年3月に浦添市西洲(いりじま)から浦添北ICを結ぶ「臨港道路浦添線」と浦添北ICから宜野湾市の宇地泊までを結ぶ「浦添北道路」、いわゆる「沖縄西海岸道路」が開通。今年2019年6月には巨大ショッピングモール、サンエーPARCOシティがオープンし、あたりの景色がここ数年のうちにがらっと変化しました。
当サイトではこれまでに、
『浦添のエアポケット空寿崎周辺』
『浦添唯一の天然ビーチ、カーミージー周辺の現在』
という記事で変わりゆくカーミージー周辺の景色をご紹介して参りました。
そして今回、カーミージーの海で定期的に生き物の観察会活動などを行っている団体『カーミージーの海で遊び隊』の海の観察会に参加してきたので、その様子をお届けしたいと思います。
というわけで久しぶりにカーミージーに来てみると、浦添北ICの手前に立派な仮設駐車場ができていました。これまでは路肩などに停めるしか無かったのでこれはとても嬉しいです!ありがとう浦添市さん。
海の観察会の集合場所は、たくさんの青い旗が立っているのですぐに分かります。
スタッフの方に予約名を伝え、保険料としておとな500円、こども(中学生以下)300円を支払って受付完了。
足元は濡れても良い運動靴かマリンシューズで、ということだったのですが、マリンシューズでもつま先や甲が開いていたりするものは隙間からウニのトゲなどが刺さる危険があるらしく、完全な靴タイプのものが良いそう。
(ちょうど私が履いていたのが隙間の大きいタイプだったので、その場でマリンシューズを貸していただきました。ありがとうございます。)
受付では、カーミージーに生息する海の生き物がたくさん掲載された小冊子がいただけます。中身はもらった人だけのお楽しみ。
参加者全員が揃うまでの時間も子どもたちを飽きさせない遊びが用意されています。
貝を使ったこま回しや、指に挟んで貝笛の鳴らし方などを教えてくれます。好きな貝をひとつずつお土産に持って帰っていいよ、という声に、みんな夢中でそれぞれお気に入りの貝を探していました。
参加者が揃ったら、まずは写真を使って触ってはいけない危険生物についての説明。
海にはガンガゼやイモガイなど、強い毒を持った危険な生物もいるのです。大人も子どもも真剣に聞き入りました。
いざ、カーミージーの海へ
ひととおり説明が終わったら、遊び隊の隊長を先頭に信号を渡って海へと移動します。
駐車場の近くには簡易トイレや手洗い場もあるので安心。
海の観察会が開催されるのは干潮の時間帯。この日は14:00〜16:00の間でした。
潮が引いたカーミージーの海は、思った以上に遠浅で透明度も高くきれい。
遠くには那覇空港を離着陸する飛行機や沖のほうには巨大な貨物船の姿も見えています。
階段を降りてすぐの岩場にも、ヤドカリやイソアワモチ、ゴカイなど既に海の生き物がたくさん!
このナメクジのような生き物はイソアワモチ。素人目で見ると岩と色が同じなので全然分かりませんでしたが、隊長をはじめスタッフの方がさっと見つけて触らせてくれます。
ちょっと目を凝らしてみると、海の生き物がわんさか
西海岸道路の高架を横目にざぶざぶと海を進んでいきます。
今回歩いたコースは深いところでも大人のひざぐらい。
近くには工場などもたくさんあるはずなのに、特に嫌な匂いなども無く透明度が高いことに驚きました。浦添にこんなにきれいな海があったなんて。
ぶよぶよとした感触で水玉模様がかわいいクロナマコ。
毒はないけど触るとチクチクと引っかかる感触のオオイカリナマコ。ウミヘビと見間違えそうな見た目です。
アバサー(ハリセンボン)もたくさん泳いでいました。
アバサーはそんなに泳ぐのが早くないので、すぐに捕まえられます。か、かわいい......
大人も子どもも夢中になる海遊び
砂地の穴の中に住んでいるトゲアナエビを、海草の切れ端を使って釣り上げてみようというゲーム。
もう少しで釣り上げられそうなのに、釣り上げられない!このもどかしさに大人も子どもも夢中になってしまいました。
これがトゲアナエビの巣穴。意外に強い力で海草が引き込までることに驚きです。
これがナガウニ
だんだん海に目がなれてきたのか、子どもたちも次々と生き物を見つけてくるように。
「これはなに?」「これは触っていい?」と次々にスタッフの方に質問が飛んでいます。
立派なホラガイとクモガイも。どちらもおとなの両手のひらを広げたぐらいの巨大サイズです。
ホラガイの中には赤いはさみがチラッと見えるコモンヤドカリが住み着いていました。
謎のコンクリートの塊は、おそらくかつて米軍が水路を通していた橋桁の一部だろうとのこと。
よく見るとびっしりと貝類が付着していました。
ギザギザとした貝は牡蠣の仲間で、平べったいダンゴムシのように見えるのはヒザラガイ。
干潮時にはぎゅっと殻を固く閉じて乾燥を防ぎ、満潮になると殻を開くんだそうです。
二時間たっぷり遊んで20種類以上の海の生き物を観察して大人も子どもも大満足。
帰る頃には子ども同士で仲良くなって、「これ捕まえたよー」よ見せ合いっこしている様子が見られました。
沖縄県民にも観光客にもおすすめです
しっかり観察した生き物たちは、もちろんその場でリリース。
「持ち帰っていいのは、楽しい思い出と足跡だけ!」
これが最初に隊長と交わしたお約束です。
那覇などの中心部からもそう遠くない場所で、たっぷり二時間沖縄の海と親しむことができるとても楽しい観察会でした。
季節が変われば出会える生き物も変化するので、また秋頃に参加してきたいと思います。
こんなに豊かな自然が身近にあるありがたさ。これからも海を大切にしていこうと思える貴重な機会でした。
地元の方はもちろん、観光客の方もタイミングがあえば是非参加してみてはいかがでしょうか。
下記にチラシを掲載しておきますので、直接お問い合わせしてみてくださいね!