2019.09.30

THE 紅芋タルト

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沖縄の定番グルメを食べ比べてみる THE ◯◯シリーズ。今回は沖縄土産の定番中の定番、紅芋タルトを食べ比べしてみよう。

沖縄独自の食べ物をとりあえずたくさん集めて食べ比べてみるという、THE(ザ)シリーズ。
別名、締め切り直前なのにネタが無く困ったときにとりあえずお茶を濁そう企画、とも呼ばれていたりいなかったり。

さてさて今回は、意外とこれまでやっていなかった沖縄土産の定番、紅芋タルト。
国際通りや空港を歩けば、紅芋タルトの袋を持った人を見かけない日は無いほどです。
誰しもが一度はお土産に買ったり、貰って食べたりしたことがあるのではないでしょうか。


紅芋色に染まる紅芋タルト売り場

今回は、国際通り付近で集めた紅芋タルトを食べ比べてみようと思います。
はたして、その形や味わいにはっきりとした違いはあるのでしょうか?

左上から時計回りに、PABLO、ナンポー、御菓子御殿、沖縄長寿苑、しろま製菓。5種類の紅芋タルトが揃いました。御菓子御殿、ナンポーあたりが有名どころですが、これ以外のメーカーからも発売されているかもしれません。

袋から出して並べてみたところ。これまでのTHEシリーズはわりと地味な絵面が多かった(クンペンとかタームパイとか...)ですが、紅芋タルトは華やかなので心が躍ります。

元祖 紅いもタルト(御菓子御殿)

まずは紅芋タルトといえば真っ先に思い浮かぶであろう、御菓子御殿の元祖紅いもタルト。
最近では、DJみそしるとMCごはんのキャッチーなCMでもおなじみです。

お土産用のお菓子といえばだいたい箱入りのものが定番ですが、御菓子御殿の紅いもタルトはバラ売りでも購入できるのが嬉しいところ。沖縄に住んでいてもたま〜に無性に食べたくなるときがあるので、時折このバラ売りを買っておやつに食べることがあります。

木の葉型のきれいな形のタルトの上に、波打つ紅芋ペーストがたっぷり。
原材料は紅いもペースト、砂糖、小麦粉、バター、鶏卵、加糖卵黄(卵黄・砂糖)、寒天、食塩。
寒天が入っているのが意外でした。なにか食感に違いが生まれるのでしょうか。

食べてみると、「ああ〜これこれ!」と思わせてくれる定番の味わい。紅いもペーストのまろやかでクリーミーな味わいはもちろんのこと、御菓子御殿の紅いもタルトはタルト生地部分が香ばしくてすごく美味しい気がします。タルト生地のボリュームが控えめだからか、重たすぎないのでついついもうひとつ食べたくなってしまいます。
 

べにいもたると(ナンポー)

お次は土産物店などで御菓子御殿と並んでよく見かける、ナンポーのべにいもたると。

スタイリッシュで都会的な印象のパッケージ。こちらもバラ売りがあるので非常に嬉しいです。

こちらも舟型のタルト生地に、波打つ模様の紅芋ペーストがたっぷり。
持ち運び方が悪かったのか、形が少し崩れてしまっててすみません...。
原材料は、紅芋ペースト(紅芋、砂糖)、小麦粉、餡(白生餡、砂糖、紅芋ペースト、食塩)、マーガリン、砂糖、鶏卵、麦芽糖、還元水飴、紅芋シロップ(砂糖、紅芋)、食塩、クロレラエキス。餡とクロレラエキスが目を引きます。

こちらはタルト生地が少し浅く分厚め。そのせいか、生地のしっとり感がすごいです。紅芋の風味も感じつつ、ほんのりと白餡のような風味も感じられ、少し和菓子っぽい雰囲気もあります。全体的にボリュームがあり、ふんわりとした柔らかい印象の紅芋タルトです。老若男女に好まれそう。
 

紅芋タルト(しろま製菓産業)

お次は、しろま製菓産業の紅芋タルト。

かわいらしいPOPな雰囲気のパッケージが目を引きます。

中の個包装にもシーサーやハイビスカスなど沖縄色が満載なので、バラしてお土産にしてもいいですね。

前出の2つと比べてタルト生地も紅芋ペーストのエッジも、全体的に丸みを帯びたかわいらしい形です。
女性でもひとくちでぱくっと食べられそうな小さめサイズ。
原材料は紅芋ペースト、小麦粉、砂糖、マーガリン、生餡、鶏卵、練乳、水飴、レモン、オレンジミンチ、食塩/べーキングパウダー。パッケージには『ビスケット生地と餡の間に挟まれたカステラとオレンジミンチは他のタルトには無い美味しさを引き出す秘密のレシピのひとつです。』という説明ありました。

食べてみるとしっとり、もっちりとした食感。ナンポーの紅芋タルトよりもさらに白餡の風味が引き立っていて和菓子感があるので、年配の方にも違和感なく受け入れられそうな味わいです。タルト部分はなんとなくミルキーな印象。隠し味のオレンジミンチの風味を探しましたが、私の舌では感じ取ることができませんでした...。
 

べにいもタルト(沖縄長寿苑)

お次は沖縄長寿苑のべにいもタルトです。

きれいで鮮やかな紫色が特徴の、久米島産の『ちゅら恋紅芋』100%使用だそう。
ちゅら濃い紅芋は、ミネラルを多く含む海水の影響でナトリウムやカルシウム分が比較的高く、その深い色にはポリフェノールも多く含まれているのだとか。

個包装もおしゃれです。

開けてみると既視感が...。よくよくパッケージを確認すると、販売者は久米島にある沖縄長寿苑ですが、製造者はしろま製菓となっていました。なるほど、だから形が同じだったんですね。
原材料は紅芋ペースト、小麦粉、砂糖、マーガリン、生餡、鶏卵、練乳、水飴、レモン、オレンジミンチ、食塩/べーキングパウダーとこれまたさきほどの紅芋タルトとすべて同じ。紅芋ペーストの部分のみに違いがある感じでしょうか。

さて、ちゅら恋紅芋ならではの味わいや如何に、とじっくり味わってみたのですが、残念ながらはっきりとした違いはわかりませんでした。なんとなく、少しだけさっきのタルトよりもねっちりとしていて上品な甘さだったような......なんとなく......。
 

PABLO mini ちゅら恋紅芋(PABLO)

最後は少し変わり種で焼き立てチーズタルト専門店PABLOの、PABLO mini ちゅら恋紅芋。
さきほどと同じくちゅら恋紅芋を使用したタルトです。

PABLOは北海道から沖縄まで全国にショップがありますが、こちらは沖縄店限定の商品です。
店頭で焼き立てを1個から購入できるので、食べ歩きにもぴったり。

シーサーのかわいいピックがついています。

店頭でその日に作りたてのため、やはりタルト生地のサクッと感がたまりません。ベースとなるチーズタルトのほんのりとした塩気に、まろやかな甘さのちゅら恋紅芋の餡がたっぷりのっていて、甘×塩の無限ループのバランスが絶妙です。他の紅芋タルトと比べて大きさもあるので、ひとつ食べればしっかりとしたおやつになりそうです。ただし要冷蔵のため、お土産用となると長時間の持ち運びには保冷剤やクーラーバッグが必要になるのでご注意を(保冷剤は店頭でつけてくれます)。
 

お土産にも良し、おやつとしても良し

というわけで五種類の紅芋タルトを食べ比べてみました。
ひとくちに紅芋タルトといっても、形も原材料も味わいも個性いろいろ。それぞれに良さがあったと思います。

また、オーブントースターで少し温めて出来たてのようにして食べたり、夏場には冷蔵庫で冷やして食べたり、はたまた凍らして食べてみたり。いろいろな食べ方ができるものも紅芋タルトのいいところです。

貰って嬉しい、食べて美味しい。
食欲の秋、是非いろいろな紅芋タルトを試してみてはいかがでしょうか。

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