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タコスの店なっちゃんの思い出を語りたい
タコスの店なっちゃん閉店
2019年3月31日といえばあの超有名な沖縄のデカ盛りの店「波布食堂」の閉店の日。他にもA&Wの古波蔵店が26年の歴史に幕を下ろすなど沖縄の有名店の閉店を惜しむ声がTwitterなどであふれかえっていました。
おなじく2019年3月31日に中城村の南上原にあった「タコスの店なっちゃん」が閉店。波布食堂のように県内外に知れ渡る有名店ではありませんでしたが、個人的には一番の衝撃でした。
「タコスの店なっちゃん」の開店は1999年のことだそうで、1998年に進学で沖縄に来た僕は(場所的に近いので)学生時代、社会人時代と何度もなっちゃんに通ったものでした。
そんななっちゃんのことを振り返ってみたいと思います。
宜野湾時代
振り返る前に「タコスの店なっちゃん」がどんな店だったのか触れてきましょう。
なっちゃんはタコス以外にもステーキ、ハンバーガーなど洋食をメインに扱うお店でテイクアウトも可能ですが中にはイートインのスペースもありました。
DEEokinawaではかつて、タコライスからさらに半周進んだライスタコスや宜野湾市のタコスで利きタコスでちらりとタコスについて紹介をしています。タコスの中にご飯を入れるという「ライスタコス」など普通のメニューの中に「?」なメニューが混在しているというちょっと変わりダネのメニューも多かったのがなっちゃんの特長でした。
さて、そんななっちゃん。最終的には南上原に店舗が移転しましたが、最初は330線沿いに店舗がありました。
上の2枚の写真は2004年に撮ったもので、多分僕の学生時代最後のものです。
大学時代の食事といえばだいたい大学生協か長田のキングタコスだったのですが、キングタコスはそんなにメニューが無いので流石に飽きが来るというもの。
そんな時に誰かが「なっちゃんの飯がうまいらしい」ということを言い出して、みんなで行ってみたのが僕にとってのなっちゃん始めでした。
この当時のメニューの写真が残っていたのでこちらもあわせてご覧ください。
タコスとタコライスは分かりますが、エビサンド、チャーリーサンド、ハンバーガーなどパンに挟む系も結構充実していたのが分かります。また、沖縄そばやぴりからカマボコ、博多ラーメン(みそ、しょうゆ、しお、とんこつ、四川風)などよく分からないメニューも豊富にありました。
こちらが「チキンサンドセット」。セットはポテトとスープ、サラダがついてきてボリューム満点でチキンサンドのチキンはオーダーを受けてから揚げ始めてるのでサクサクかつアツアツで随分チキンサンドは食べた気がします。
これは多分フィッシュサンド。この頃、生まれて初めてちゃんと写真が撮れるデジカメというのを買って結構写真が残っています(リコーの「Caplio RR10」というやつだった)。後ろに映り込んでいる携帯はsonyの「SO504i」。ジョグダイヤルで快適閲覧的なウリだった気がします。
めちゃめちゃピンボケしてて恐縮なのですが、これは「チャーリーサンド」。記憶によればドロドロになるまで煮込まれた牛肉がサンドしてありました。
これはなんでしょうか。多分ミンチバーガーだと思うのですが自信がありません。
タコスの中にご飯が入った「ライスタコス」。全然覚えが無いですがこの頃はタコスソースではなく、オーロラソースが乗っていたようです。
ちょっと変わったメニューのラインナップ、出来たてを提供するので文句なしにうまい料理。学生時代はずいぶんなっちゃんにお世話になりました。
南上原に移転、どう見ても一軒家
さて、大学を卒業した僕は那覇市に引っ越したので随分なっちゃんと疎遠になりました。その後那覇市から南上原に引っ越し、DEEokinawaの開始、結婚して宜野湾市長田に引っ越しを経て次になっちゃんに足を運んだのは10年後の2014年でした。
DEEokinawaを始めた僕は、ライスタコスのことを思い出して記事を書こうと思ったのでした。
久しぶりに足を運んだなっちゃんはタコス系のメニューは変わらずに、なぜだか知らないけれど「ナスみそ」「みそ汁」「ゴーヤーチャンプルー」などの郷土料理が充実。
学生時代に比べてぐっと店内もオシャレになっていました。
こちらは持ち帰りのタコライス。タコライスだけでなく唐揚げがついてくるお得感。
予想をはるかに超えた大きさのジャンボタコス。うまいのですが、食べ終わる頃にガワがベシャベシャになってしまうので普通にタコス3pとかを食べた方が個人的には好きでした。
この当時は息子が生まれたばかりで、右往左往の日々で息子が昼寝をしている間になっちゃんに昼食を買いに行く、みたいなことをしていました。第二のなっちゃんライフのスタートです。
そんななっちゃんが移転したのが2014年の12月。
移転先として南上原に作られた店舗がどう見ても普通の一軒家だったことが夫婦間で話題になりました。
ABCランチの怪
さて、中城村の南上原に居を移したなっちゃん。
その当時僕はDEEokinawaでABCランチの違いを考えるという記事をやっていました。この企画をなっちゃんでもやってみようと思ったことがあります。
こちらがなっちゃんのAセット(これにスープがついてくる)。ちょっと特長的なのは手前のエビフライでエビを開いたものが揚げられています。
Bセット。いきなりてびちの煮つけが入っています。
そしてCセット。
いわゆるABCランチの法則性を見いだそうという企画だったのですが、なっちゃんのABCランチ(厳密にはセット)は法則性がなさ過ぎて笑いました。色々悩んだ結果ボツにしてしまったので、ここであわせて紹介できればと思います。
この頃のなっちゃんと言えば向かいのファーマーズマーケットにパーラーを出すなど割と精力的だったように思われます。
2019年3月31日、なっちゃん閉店
宜野湾市長田から引っ越しをしてまたしばらくなっちゃんと疎遠になっていたのですが、最初に情報を知ったのは知り合いの方のFacebookでした。
「なっちゃんが閉店」
足を運ばねばと思いつつも来店したのは閉店ギリギリの3月27日。
閉店の理由は店主の方の病気療養だそう。色々話を聞いてみたい所だったのですが、結構混んでいて声はかけられず。閉店前にしばらくメニューに無かったあのチキンサンドが復刻していたらしいのですがこの日は売り切れでした。
日替わりのタコライスチャーハンを頼むことに。
前からそうだったのか覚えが無いのですが、テーブルにアイスティーとアイスコーヒーのピッチャーがおかれて飲み放題。
最後のなっちゃん納めは「タコライスチャーハン」。チャーハンにタコライスが乗ったやつです。閉店を噛みしめて味わいました。
さようなら、また会う日まで
「タコスの店なっちゃん」。波布食堂のように有名店ではありませんでしたが、僕の沖縄生活において折々でお世話になりました。病気の療養ということで、ひょっとしたらまた再開されたりするのかなと淡い期待も持ちつつこれまでのなっちゃんを振り返ってみました。
どこかで触れないといけないと思っていたのですが、接客の担当の女の子が障害を持っていて(2名いた)このどちらかが「なっちゃん」という名前だという話を聞きました。最初になっちゃんに足を運んだ日も、最後になっちゃんを訪れた日も元気に接客をしていて、よいお店だったなぁとしみじみしてしまいました。
すこし不思議なメニューのお店なっちゃん。
Bセットにいきなりてびちを盛り込んできて、そのてびちがめちゃウマだったなっちゃん。
学生時代の思い出なっちゃん。
今までありがとうございました。