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謎の沖縄スイーツ?『ヌーベル』とは何なのか
謎のスイーツ『ヌーベル』とは
みなさんは『ヌーベル』というスイーツ、あるいはパンのようなものを見たことがあるでしょうか。
蒸しパンのようなカステラのような独特な食べ物で、三角形や長方形をしていることが多いです。
そんな『ヌーベル』ですが、おそらく沖縄独自のもののようなのです。
まずは『ヌーベル』という名称についてですが、調べてみたところフランス語のヌーベル(nouvelle)が該当するのではないかと思われます。「新しい」や「新たな」といった意味で、『ヌーベル・キュイジーヌ(1960~70年代にフランスで創作された折衷スタイルの国際的高級料理)』、『ヌーベル・バーグ(1950年代末に始まったフランスにおける映画運動)』という言葉でも知られています。
ということは、フランスになにか由来のあるお菓子ということなのでしょうか?謎は深まります。
いろんなヌーベルを集めてみよう
というわけで、県内数カ所のパン屋さんをまわってヌーベルを探してみることにしました。
意識していないときにはちょこちょこ見かける気がするのに、いざ探してみると見つからない...という締切り前あるあるで苦戦しつつ、今回は3つのメーカーのヌーベルを集めてきました。
かめしま(那覇市)
まずは那覇市前島にあるかめしま。
以前、差し入れに最適なメッセージラスクの記事でもご紹介した前島店にやってきました。
パンの種類が豊富な店内をぐるぐると見回して、豆乳ヌーベルを発見。1個150円です。
かめしまのヌーベルは長方形。ぽこぽこと膨らんだ山型の表面で、なかよしパンのような風貌をしています。
断面をよく見ると、ところどころに白っぽいクリーム?のようなものが見えます。
ちぎってみた感触は、ふわっふわでしっとり。もっちりとした弾力も感じます。
食べてみると、ふわっと卵の風味が口の中に広がります。長崎カステラをもっとふわっふわにしたもの、というイメージで伝わるでしょうか。甘さ控えめで美味しいです。
断面に見えていたのは棒状の豆乳クリーム?のようなものでした。
菓子の木(南城市)
お次は南城市にある『菓子の木』のヌーベル。
なのですが、自宅近所にあるJAファーマーズマーケットあがりはま市場でも売られているのでそちらを購入しました。
パンコーナーにたくさん並んでいました。人気商品のようです。チョコチップやブルーベリー、クリームチーズから、さし草や長命草などが練り込まれた健康志向なものまで。とてもバリエーションが豊富です。1個135円。
どれにしようか迷いつつブルーベリーを購入。サンドイッチのようなきれいな三角形です。
ブルーベリージャムがチラリ。
表面に散りばめられたなにかのツブツブが特徴的です。ケシの実でしょうか??パッケージの原材料名を見たのですが、それらしい表記は無く結局不明でした。
こちらもふわっふわでとても軽い食感。もっちり感は少なめな気がします。
表面のプチプチとした歯ごたえと、ブルーベリージャム&クリームの爽やかな味わいがおやつにぴったり。しっかりとした甘さが楽しめるヌーベルです。
ベーカリーファリーヌ(那覇市)
最後は久茂地にある老舗のベーカリーファリーヌ。
コンビニに挟まれ、居酒屋がどんどん入れ替わるようなビジネスの中心地エリアにあって、ここだけいつも変わらない安心感があるまちのパン屋さんです。
外観の印象以上に広い店内にはバラエティ豊富なパンやケーキが並んでいました。
そんななか、レジ前の一等地にてヌーベル発見。1個136円。
ぴしっと角の立った三角形。なんとなく正統派の佇まいを感じます。
間にはジャムやクリームなどは挟まっていないようです。
食べてみると、もっっっちもち!!
今回の3つの中ではダントツの弾力です。そしてしっとりやわらかな甘さ。
個人的な好みで言うと、こちらのファリーヌのヌーベルがいちばん好みでした。
結局、ヌーベルとは何なのか
3種類のヌーベルを食べ比べ、またインターネットでもいろいろ調べてヌーベルの特徴をまとめてみました。
・形は三角形や長方形が多い
・バリエーションとして、間にクリームやジャムが挟まっているものもある
・「もちもち」とした特徴的な食感
・どちらかというと老舗のパン屋さんで売られていることが多い
・フランス関係なさそう
特にあの他のパンには無い「もちもち」とした食感が、ヌーベルをヌーベルたらしめているのではないかと思います。原材料にタピオカ粉でも入っているのではないかと思っていたのですが、パッケージの原材料名を見るとそうとも言えなさそうです。製法だけであの食感が出せるものなのでしょうか。
というわけで結局ヌーベルとは何なのか、はっきりとした答えが出ないままでした。
ヌーベルについてなにかご存知の方がいらっしゃいましたら、またここのヌーベル美味しいよ!という情報がありましたら、是非ツイッターやフェイスブック、コメントなどでお寄せくださいませ。
これからもヌーベル探しの旅は続きます。