- DEEokinawaトップ
- 特集
- うちなー天ぷらの新たなパートナーを探す
うちなー天ぷらの新たなパートナーを探す
うちなー天ぷらには欠かせないウスターソース
みなさん、うちなー天ぷら食べてますかー?
言わずもがなですが、本土の天ぷらといえば天つゆにつけて食べるサクッとした薄衣のものですが、沖縄の天ぷらとは味の付いた分厚い衣に包まれたフリッタータイプ。食事というよりは、ドライブのおともに、学生たちの部活帰りに、また清明祭などの行事料理にと、軽食として食べられています。
さて、そんなうちなー天ぷら。本土の天つゆに対して、沖縄ではどういうわけだかウスターソースをつけて食べるのが主流。
持ち帰り専門の天ぷら屋さんでも、カウンターにしっかりと常設されていることが多いのです。
沖縄に移住した当初はさすがに半信半疑でしたが、あのうちな―天ぷら特有のぼってりとした衣に不思議とマッチするので、今では我が家でもうちなー天ぷらのお供として欠かせない存在になっています。
しかし、しかしですよ。もしかしたらウスターソース以上にうちなー天ぷらに合う調味料が世の中にはあるのではないだろうか。ふとそう思ったのです。そうとなったら試してみない手はありません。
まずは近所のスーパーでうちなー天ぷらを購入してきました。沖縄県内のスーパーのお惣菜コーナーに行けば、ほぼどこでも天ぷらは置いてあると思います。今回はスタンダードな魚といかの天ぷらを用意。ちなみに『魚てんぷらとイカてんぷらを見分ける方法』については以前の特集記事でご紹介しておりますので、お時間あれば併せてご覧ください。
それぞれ小さめに切って検証していくことにします。ちなみにこれが本日の我が家の夕飯となります。
次に、冷蔵庫や戸棚の中からかきあつめてきた調味料たちをスタンバイ。
果たしてこの中から、ウスターソースを凌ぐほどの実力者は現れるのでしょうか。
いざ検証スタートです。
冷蔵庫常備系
まずはだいたいどこの家庭にもある調味料で試していきたいと思います。
・ケチャップ
まずは超ベーシックな調味料、トマトケチャップ。チキンライスにオムライス、スパゲッティナポリタンと特にお子さまがいる家庭ではと使うシーンが多いのではないでしょうか。
さっそく天ぷらに合わせてみたところ、不思議な現象が起こりました。天ぷらがチキンナゲットに変身します。いやこれほんと。
視覚では天ぷらを食べているはずなのに、味覚がチキンナゲットを食べていると完全に勘違いを起こしていました。チキンナゲットを食べたいのに天ぷらしかない。そんなときは天ぷらにケチャップをかければ解決できると思います。
・ゴマドレッシング
お次はサラダにかけるごまドレッシングです。各メーカーからさまざまな種類が発売されていますね。
これはどうかといえば、めっちゃ合います。ごまドレの濃厚な甘味と酸味が天ぷらと一体となって絶妙な味わいに変化します。イカにも魚にもどちらにもぴったり合うのでおすすめ。ただでさえスナック感覚の天ぷらがさらにパクパクいけちゃいます。
・のり佃煮
ほかほか白ごはんのお供といえば、のり佃煮。ごはんですよが有名ですね。
のり×魚介類の組み合わせなので合わなくはないのですが、ちょっと佃煮の塩味が強すぎて天ぷらの味わいが死んでいる気がします。かける量を調整すればもしかしたらちょうどいい塩梅になるのかもしれませんが、そんなに合わないかな...という印象。
アジアン系
お次はアジアン系。沖縄料理とアジア料理は相性が良さそうですが果たして。
・スイートチリソース
まずは生春巻きに欠かせない甘くて辛い不思議な調味料、スイートチリソース。生春巻き以外になかなか使う機会が無いので、だいぶ前に買ったものが冷蔵庫に眠っていました。
試してみると、これは完全に合います。特にイカとの相性抜群。
居酒屋のお通しとかで出てきそうな一品料理に化けました。
・きざみパクチー
一昨年ぐらいから爆発的な人気を誇るパクチー。わさびやからしで有名なS&Bから発売されている、きざみパクチーなるチューブタイプの調味料です。
食べてみると、はじめにパクチーの爽やかな風味が口の中に広がるのですが、その後はいつもの天ぷらの味に。美味しくないわけではないのですが、それぞれの味がバラバラに独立している印象でした。
・ナンプラー
お次はナンプラー。魚醤、フィッシュソースとも呼ばれており、タイやベトナムなどでよく使われている発酵調味料で独特の臭みがあります。
これはどうかというと、合います。魚介類同士なので当然といえば当然ですが、よりお互いの奥行きが増す感じ。ちょっと塩味が強めですが、ウスターソースよりもさっぱりと食べたいときにぴったりの味わいです。
変わり種系
さいごはちょっと変わり種を試してみましょう。
・バルサミコ酢
イタリア料理などで用いられるバルサミコ酢。ぶどうの濃縮果汁を原料とした、強い酸味と甘みの絶妙なバランスが楽しめる調味料です。なんで買ったのかは忘れましたが冷蔵庫の奥から発掘されました。
これは、めっちゃ合います。衣に含まれるの油っぽさが気にならなくなるので、さっぱりと食べられます。ジャンクフードの天ぷらなのにちょっと高級感さえ感じる味わいで、酸っぱいもの好きが多い女性に特におすすめ。モルトビネガーをかけて食べるイギリスのフィッシュアンドチップスを思い出す味わいです。
・はちみつ
ラストははちみつ。絶妙な甘×しょっぱが楽しめるマックグリドルを想像してラインアップに加えてみました。
これは合わないことはないですが、前出したきざみパクチー同様同様、最初にはちみつの甘さがガツンときて、その味わいが消える頃にいつもの天ぷらの味に戻るという感じ。残念ながらマリアージュは生まれませんでした。しかし我が家の三歳児はこれが気に入ったようで、喜んで何度もはちみつ天ぷらを食べていました。(ただ単にはちみつが好きなだけという説も。)
うちなー天ぷらの懐の深さ
というわけで今回は、ウスターソース以上にうちなー天ぷらにベストマッチなパートナーを見つけるべく、様々な調味料を試してみたわけですが、ウスターソースを星5つの基準としてまとめるとこんなかんじでした。
【基準】
・ウスターソース 相性度:★★★★★
【チャレンジャー】
・ケチャップ 相性度:★★★☆☆
・ごまドレッシング 相性度:★★★★★
・のり佃煮 相性度:★★☆☆☆
・スイートチリソース 相性度:★★★★★
・きざみパクチー 相性度:★★☆☆☆
・ナンプラー 相性度:★★★★☆
・バルサミコ酢 相性度:★★★★★
・はちみつ 相性度:★☆☆☆☆
ごまドレッシング、スイートチリソース、バルサミコ酢がウスターソースに匹敵するほどうちなー天ぷらにマッチしていると感じました。(個人的な好みもあるのであくまでもご参考までに。)
特にスイートチリソースとバルサミコ酢は残った分の使いみちが思いつかず困っていたので、これからはじゃんじゃんうちなー天ぷらに使っていこうと思います。
しかしひとつとして「合わない!」「まずい!」となった調味料が無かったことを考えると、うちなー天ぷらの包容力に恐れ入りました。今後、見習いたいと思います。
ちなみに、うちなー天ぷらにたこ焼きソースとマヨネーズ、かつお節をかけて食べてみたところ、口の中で完全にたこ焼きに化けたことをご報告して本日の記事をしめたいと思います。