高いソーメンでソーメンチャンプルーを作ったらうまいのか

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ソーメンチャンプルーの構成要素の90%くらいはソーメンだ。じゃあいいソーメンを使えばもっとうまくなるのだろうか。

この前ですが参加している模合のメンバーで色々なソーメンを食べ比べてみるという催しが行われました。


催しで余ったソーメンたち

ソーメンってどれも同じだと思っていたのですが、実際に食べ比べてみると太さや使われている素材でかなり味が違って、奥が深いなぁと思いました。

さて、催しで余ったソーメンの使い道を考えていた時にふと思ったのです。沖縄の家庭料理である「ソーメンチャンプルー」は茹でたソーメンとツナなどの若干の具材を炒め合わせた料理ですが、構成要素の90%くらいはソーメン。では、よいソーメンで作ったソーメンチャンプルーは美味しくなるのでしょうか?そして味の違いは分かるのでしょうか?試してみることにしました。

 

ソーメンにも色々ある

とりあえず今回用意したソーメンをまずはご紹介したいと思います。

揖保乃糸 上級

ソーメンの代名詞みたいになっている揖保乃糸(いぼのいと)ですが、上級はスーパーなどで販売されてる一般的なやつです。

 

揖保乃糸 縒つむぎ

紫の帯は「縒つむぎ」。こちらは国産の小麦だけを使用したソーメンだそうで、サイトでは「ゆがいた後の麺のつやも良く、もちもちとした食感、そして小麦本来の風味が味わえる逸品です。」と書かれています。調べてみたら上級よりは少し値段がお高め。

 

揖保乃糸 特級

揖保乃糸特級。上質の小麦を使って12月から2月の間にしか作られない(上級は10月から4月)ソーメンです。麺の太さも上級・縒つむぎが0.7から0.8mmなのに比べて0.65から0.70mmと細くなっています。ちなみに揖保乃糸には最上級の「三神」という商品もあるのだとか。

 

まるごと有機そうめん

原料は化学肥料や農薬なしで3年かけて土から育てた小麦を使用したこだわりのソーメン。製造に食塩を使っていないことも特徴らしいです。どうやって作ったというのでしょうか。麺は揖保乃糸よりも若干太め。

 

小豆島古式手延生素麺

こちらは「生そうめん」。通常ソーメンといえば乾麺が一般的ですが、こちらは麺を乾燥する前の生状態のものです。かなり麺は太めで、水分を含んでいるためずっしりと重いです。

今回はこの5種類にてソーメンチャンプルーを作ってみたいと思います。

 

ソーメンチャンプルーをつくる

それではソーメンチャンプルーを作っていきます。

そこまで厳密にはやりませんが、だいたい分量を揃えたいのでそれぞれソーメンの重さを量って重さを揃えておきます。

ソーメンを茹でます。さて、ソーメンチャンプルーを作る時の最大の難関はソーメンがダマになるという一点に集約されると思います。これまで何度もソーメンチャンプルーをダマにしてきた僕としてはここでは失敗は許されない…!

ネットで検索すると、ソーメンがダマにならないようにするためにはゆで時間を実際の半分くらいにするとよい、というのがありました。というわけで、記載されているゆで時間の半分程度でお湯を切ります。

茹で上がったソーメンにツナの油を絡めておきます。

全部茹でられました。多分アツアツのうちに炒めた方がダマにならない気がするのですが、今回は種類が多いので最初のやつから結構時間がかかってます。

見た目は遠くから見るとだいたい同じに見えるのですが、「揖保乃糸特選」だけ白さが目にまぶしい。

「小豆島古式手延生素麺」はスパサラみたいな感じになりました。

これからソーメンを炒めていくわけですが、具材はシンプルにツナとニラにしました。味付けもツナ頼みです。

あとは茹でたソーメンを具材と炒めて…

完成です。ソーメンがダマになったらどうしようかと思いましたが、わりと上手にできました。ではさっそく味を比べてみましょう。

 

ソーメンの変化をソーメンチャンプルーで分かるのか

食べ比べをする前に、基本計の確認です。

県内スーパー、ユニオンで売られていたソーメンチャンプルーを食べてみます。具材はニラと人参、ツナでまぁ普通に美味しかったです。こちらを基本としてそれぞれのソーメンチャンプルーの味を比べてみます。

揖保乃糸 上級

これは揖保乃糸全般なのですが、ユニオンよりは麺が細めです。普通に食べられるのですが、なぜかユニオンのソーメンチャンプルーはそうめんの匂いがすごくするのです。「揖保乃糸上級」は全くその匂いがなくて、ちょっと物足りなさを感じました。

このそうめんの匂いですが、ひょっとしたら冷めたら出てくるものかもしれません。

 

揖保乃糸 縒つむぎ

見た目は全く上級と一緒。しかし食べてみると、ソーメンの1本1本にしっかり味がついているような印象を受けました。同じ揖保乃糸なのにこんなに味が違うなんて。ちょっと驚きです。

 

揖保乃糸 特級

今回の検証の中では最も細い麺でしたが、上品な感じの味わい。絶対普通にソーメンとして食べたらおいしいと思います。ソーメンチャンプルーにすると1本1本というよりも口の中で小麦粉のカタマリっぽい食感になってしまうのであまりソーメンチャンプルーには向いていない気がします(細いので茹ですぎた感もある)。

 

まるごと有機そうめん

小麦。

口の中に広がるのはものすごい小麦感です。小麦の味がすごいので一瞬ゆで時間が足りなかったかと思いましたが、そうでもない様子。ソーメンの主張が激しすぎて、あまりチャンプルーには適してない気がします。

 

小豆島古式手延生素麺

完全にソーメンチャンプルーじゃない何か別の料理ができあがりました。生そうめんはもちもちした食感がすごいので、いつものソーメンチャンプルーとは違うパスタを食べているような感覚に。これはこれでおいしいのですが、ソーメンチャンプルーではないような気がします。

以上5種類のソーメンを試して見ましたが、個人的に一番美味しかったのは「揖保乃糸 縒つむぎ」でした。記事の写真を見返すと全く写真に変化がないのですが、結構ソーメン毎に個性がありました。それはコシだったり、小麦の匂いだったり、細さだったりするわけですが、小麦の匂いは強すぎず、麺は細すぎず、そこそこコシがあるものがソーメンチャンプルーには適しているのではないかと思います。

 

ソーメンチャンプルーのためのソーメンがどこかにあるはず

というわけでソーメンチャンプルーを色々なソーメンで作ってみた、という話でした。高級、普通の違いというよりもそのソーメンの特長がソーメンチャンプルーに合うか合わないかあたりが重要になってくるのではないかと思います。

また、ゆで時間や作り方でも変わってくるとおもうので、シンプルな料理ながらソーメンチャンプルーにはまだまだ可能性が眠っているのではないでしょうか。そのうちまた沢山種類を集めて第二段をやりたいところなのですが、写真が地味すぎて記事には向いてない気がしてなりません。本日は以上です。

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