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味わい深き沖縄企業のホムペ集
ウェブサイトではない、ホームページだ
かつてインターネットのなかった時代、なにか調べものをするには辞書や書籍などを引っ張り出してくる必要があり時間も労力もかかりましたがが、今やスマホ片手にササッと手軽に新鮮な情報を検索することができます(情報の正確性云々はひとまずおいといて)。
かくいう私もインターネットと出会ってからというもの、職業柄もあって
「お、新しい店ができてる」
「なにやら怪しい看板発見!」
「なにか良いネタないかなあ...」
と、なにかにつけて検索しています。
お店や企業などは、それぞれ公式ウェブサイトを持っているのがあたりまえというご時世です。
大企業であればプロに依頼してコンテンツの充実したスタイリッシュなウェブサイトだったり、最近ではいろんな無料サイト作成ツールやブログサービスが普及したので、小さな個人商店でもそれなりのサイトを作ることができちゃう時代になりました。
そんななか。
インターネット黎明期の古き良き雰囲気を今に伝える手作り感あふれるウェブサイトもまた、この広い広いインターネットの大海の中に散らばっているのです。
本日はそんな作り手の個性までもが垣間見える、非常に味わい深いウェブサイト、いや、ここは敬意を表してあえて「ホムペ(ホームページの略)」と呼びたい、沖縄企業や店舗のホムペをご紹介したいと思います。一同、涙してご覧ください。
つりぐの米吉
まずは、うるま市にあるつりぐの米吉さん。
釣具屋のサイトは店主の個性が反映されやすく、わりと味わい深いものが多い傾向にあるのですが、なかでも抜きん出ていたのがこちらです。
画面の左右で異なるhtmlファイルを読み込んでいるフレームレイアウトという技術。最近ではあまり見かけなくなりました。
そして小技がめちゃめちゃ光っているんです。上の画像と下の画像を比較してみてください。
お分かりになりましたでしょうか。
そう、マウスカーソルをあてると店舗外観画像が昼から夜に変わるのです。米吉さんは24時間営業ですし、釣具屋は夜〜明け方に訪れることも多いことを考えてもなんて親切な設計なのでしょうか。
そしてよくよく見ると、HAISAI ! YONEKICHI.JP という文字のあたりをなにかが横切っていきます。拡大してみましょう。
まさかの U.F.O.!
いつまで待っても現れないよ、という方は是非ブラウザの更新ボタンを押してご確認ください。
伝統的なデザインの工事中ページもあり、涙がちょちょ切れそうでした。そう、工事中ページの定番といえば、つるはしを持って作業員がザックザックと地面を掘り起こしているというものでした。
船長のアイコンなのに、工場長っぽいのもご愛嬌です。
中城モール
お次は中城モールです。国道329号線沿いにある、クジラや海の生き物たちが描かれたカラフルな建物がそう。
トップページはいたってシンプルなデザインですが、今週のチラシや開催中のフェアの案内など新鮮な情報が閲覧できるようになっています。しかし特筆すべきは左側のナビゲーションエリア下方にあるバナー、家具占いです。
誕生日と血液型を入力し、占う!ボタンをクリックすると、あなたが何タイプの家具なのかを占ってくれるのです。世界中に様々な種類の占いはあれど、家具に例えて占ってくれるのはここぐらいなもんじゃないでしょうか。
試しにやってみたところ、私はテレビボードタイプでした。
当たってる?
与那原町商工会
続いて、与那原町商工会。
イラストやアイコンがふんだんに用いられた賑やかな雰囲気です。
GIF画像にしてお伝えすれば良かったのですが、ひとつひとつのアイコンがちょこまかと動いているのです。思わずクリックしたくなること請け合い。
そうそう、我らが Jef もこの与那原町商工会の会員ということで同サーバ内で運営されています。
左下にある訪問者カウンターもクラシカルでとてもいいですね。
旅の宿かり アーマン
お次は那覇市の県庁や那覇市役所の裏手あたりにある老舗ドミトリー、アーマン。
那覇市内ならばどこへ行くにも交通の便がめちゃくちゃ良い場所にあります。
すっきりとしたデザインと左下のヤドカリさんの動きがとてもかわいらしいく、好感度の高いホムペです。
なかでも注目なのは掲示板。
現在のようにメールやSNSが普及していない時代、匿名メッセージを気軽に書き込める場所といえば掲示板(BBS)でした。
いくつかのパターンの中から選べるドット絵のアイコンがたまりません。そしてだいたいどこの掲示板にも、主(ぬし)と呼ばれる常連がいた気がします。"カキコ"(書き込み)というネットスラングもこの掲示板機能から発生しました。
沖縄宝島
意外とヘビーユーザーも多い沖縄宝島。沖縄県内限定の老舗個人売買サイトで、いわば沖縄番メルカリです。
テキスト主体のシンプルなナビゲーション。
使い慣れた人にとってはこれがいちばん使いやすいのかもしれません。
スクロールしていくと【あなたに贈る 魔法の言葉】という謎のボタンが現れます。クリックしてみると、
小さなポップアップウインドウが開き、格言のようなものが表示されました。ありがたやありがたや。こういうボタンがあると、思わずクリックしたくなるのは人の性でしょうか。
ちなみにその下にある【無職】というリンクも気になったのでクリックしてみたところ、
こちらもなかなかのホムペが開きました。4人並んだ人のイラストのテイストがバラバラなのと、右端のバーコード頭のおじさんの頭だけがヌラヌラと動いているのも高得点。実に味わい深いです。
孟久丸
最後は漁船、孟久丸です。
まずもって孟久丸のふりがながホムペのどこにも書かれていないのが味わい深いです。正しい読み方は不明ですが、仮に「たけひさまる」としておきたいと思います。
料金表や釣果など漁船としてユーザが求める情報もしっかりと掲載されていますが、沖縄の行事やおすすめスポットなどの豆知識的なページが用意されているのが素晴らしいです。観光情報雑誌が何種類も発売され、ましてやネットで検索すればいくらでも情報が出て来るこの時代に、ホムペ管理人のフィルターを通した厳選スポットが掲載されているとついついチェックしたくなってしまうというものです。
こちらが孟久丸のおすすめスポット一覧。孟久丸の事務所があるという那覇市西側の周辺情報が主ですが、唐突に番外編として韓国の情報が。しかも紅葉狩り。
プライベート旅行で訪れたのかな、なんて想像を巡らせてしまいます。
第一弾をお楽しみください、とありますが第二弾はどこを探しても見つけられませんでした。
まとめ
いつもの特集記事とは趣向を変え、沖縄企業のホムペを集めてご紹介してみましたが、いかがでしたでしょうか。
私自身、サイト制作という仕事に携わって約15年。最近ではスタイリッシュで見やすいけど、あまり個性を感じない、面白くない、そんなサイトも多くなってきたと感じます。
そんななか今回ご紹介したようなホムペはとても個性的、かつしっかり更新されており、とても素晴らしいことだと思うのです。
安易にリニューアルせず、どうかこのまま永く運営を続けてほしいという密かな願いを込めつつご紹介させていただきました。
みなさんも沖縄県内の味わい深いホムペを見かけたら是非編集部までご一報を。
またいくつか集まったら、第二弾としてご紹介できればと思います。
ちなみに、急にアクセスが増えてびっくりさせてしまってもいけないので、各ホムペへのリンクはあえてはっておりません(まあアクセス統計をとっているかについては未知数ですが)。
実際に見てみたい!という方は、是非各自で検索してみてくださいね。