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【南城市発】胡蝶の舞でエクササイズをするをする試み
みなさん、エクササイズしてますか?
わたしはまったくしてません。運動不足真っ只中で、日に日に増える体重におののいています。
さて、そんな私に朗報が届きました。それがこちら
南城市がウェルネス事業の一環として行った「伝統芸能エクササイズ」
伝統芸能は健康的だ!というコピーとともに、胡蝶の舞の写真が。
胡蝶の舞ってあの胡蝶の舞!?
まじか。
胡蝶の舞とは
旧盆明けの翌日に行われるヌーバレー。五穀豊穣を祈るほか、旧盆で先祖とともに迷い込んだ悪霊を払う目的で行われます。
南城市知念で行われるヌーバレーでは、お昼頃から道ジュネーがあり、そのあとは約30の舞台芸能が夜まで演じられるのですが、知念でしか見られない演目があります。それが今回エクササイズになる「胡蝶の舞」。
胡蝶の舞は、蝶に扮した青年が花に扮した青年に戯れるように舞う踊りですが、もっとも激しいところは、しゃがんで両足を横に交互に出すというまるでコサックダンスのような動きなのです。しかし、ここが見どころで、ヌーバレーを見に来る地元の長老や観客のみなさんはヤンヤヤンヤと大盛り上がり。終わった後は指笛と拍手が鳴り響きます。
映像で見てもらった方がはやいと思います。
なぜ胡蝶の舞をエクササイズにしようと思ったのか、そして実際に胡蝶の舞エクササイズに参加したらどんなことになるのか、体験してきました。
主催者に話を聞きました
体験当日です。
朝10時に完成したばかりの知名むらやーに到着。
ちなみに今回が、むらやー完成後初のイベントだそうです
今回の主催者株式会社ストリズムのみなさん。
南城市ウェルネス事業を手掛けているそうです。
南城市ウェルネス事業では、ヨガ、温泉、ハーブ、聖地ウォーキングから、本気の島尻消防トレーニングまでさまざまな試みをおこなっているよう。
なぜ、今回胡蝶の舞をエクササイズに選んだんですか?と聞いてみると
テレビでマサイ族が風邪をひかないというような情報を見たんです。それでなんで風邪をひかないのかなーと考えてみると、彼らジャンプするじゃないですか。ジャンプがいいのかなと思って。それでウェルネス事業でマサイ族を呼ぼうとも思ったんですが、遠いし無理なんで。
でも南城市の足元を見たら飛んでいる人がいたんです。それが知名青年会であり、胡蝶の舞というわけです。
なんだかもっともなような、騙されているような説明でしたが、たしかに胡蝶の舞を踊れば健康的になる気がします。
というか健康的な人しか踊れない気もしますが。
今から胡蝶の舞エクササイズと言う名のコサックダンスをします。
— miooon (@miooon) 2017年3月18日
2時間後、わたしは立って帰られるのだろうか。 pic.twitter.com/qzwQY7F8DP
使用前のわたし
胡蝶の舞エクササイズがはじまった
そうこうしているうちに開始です。
知名青年会から青年会長と蝶役の青年、花役の青年が前に立ちます。
参加者は地元の舞踊の先生と生徒、琉球大学観光産業科学部観光科学科の先生と生徒たちなどが来られていました。
中には胡蝶の舞を見たことがない、どんな踊りか知らないという人もいて、わたしは心の中で「ストレッチいっぱいしてー!普段意識しない筋まで伸ばしてー!」と願わずにはいられませんでした。
まずは青年会の人がヌーバレーや胡蝶の舞の説明をしてくれ、こんな踊りですと見せてくれました。
時間にしたらそんなに長くない踊りです。動作も思ったよりも複雑ではありません。
でもね、でも。やっぱりコサックダンスの部分が恐怖すぎて。
飛べない蝶になる
胡蝶の舞に出てくる花と蝶。
花に蝶が群がるようすを再現しているそうですが、花が女性で男女の恋模様も表しているともいわれているそうです。
花は女性らしい華やかさ、蝶はイキイキとした軽やかさです。
しゃがんでコサックするのはどちらの役にもありますが、回数が多いのは蝶。
「全部で11名の参加なので半分ぐらいずつに分けましょう。蝶役をしたい人は?」との問いに、舞踊の3名がサッと手を挙げたものの(すごい!)、他に手が上がらなかったのでヤケでわたしも挙手しておきました。ひぃ。
蝶役を教えてくれる青年会の玉寄さんによると「大切なのは体力です。あとは意外と足よりも羽ばたく腕の方がきついですよ」とのこと。
1時間ほどかけて一通りの踊りを教わりました。
この1時間でわたしがわかったことはひとつ。
コサックダンスの部分は1回もできない。
「じゃあしゃがんで、ジャンプしながら足を左右に出してみてください」と言われたんですが、本気で1回もできないんです。
強いて言うならしゃがんで伸ばすまではできるんですが、そのあとジャンプして足を入れ替えられないのです。
頑張ってやろうとするも、全身の筋肉がビッキーンと音を立てるのがわかります。
「できないなら、その場でしゃがんでジャンプでもいいですよ」
青年会の方の優しい言葉を受けて、ごまかして踊ることに決定しました。
蝶のように羽ばたけないことがわかったわたし
衣装をつけて踊ってみよう
そして、このエクササイズの最終段階「本物の衣装をつけて踊る」が始まりました。
青年会の人は言います。
「本番ではアドレナリンが出るので、しゃがむ部分もちゃんといけるかもしれませんよ。実際に僕たちもヌーバーレで踊るときは疲れません」とのこと。
写真の一番右がわたしです
さぁ、コサックを!
足を横に!
...出せない...ッ!
いったん立って踊ります
さぁ、最後。コサックを!!
コッコッコッコサックを...!
うん、しゃがんでジャンプしかできませんでした。
でも踊り終わった後は足がガクガクでした。
ということで、胡蝶の舞伝統芸能エクササイズの体験レポートでした。
言うまでもなく、この次の日から何日かは立ち上がるたびに「おう…」と声が出るほど筋肉痛でした。
あと、1日胡蝶の舞を踊ったぐらいでは体重は落ちませんでした。毎日やればいいのかしら。無理だけど。
でも観るだけだった胡蝶の舞を実際に青年会の人に教えていただいて踊る体験は、伝統をより近く感じる体験でとても面白かったです。今年のヌーバレーは旧盆明けの9/6(水)の予定です。
胡蝶の舞エクササイズの次回があるかどうかはまだ決まっていないそうですが、斜め上をいく南城市の試みをこれからも注目していきたいと思っています。