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行ってオドロキ、沖縄最北端のホテルはとっても××だった
沖縄最北端、それはこの島!
突然ですが、読者のみなさんは沖縄最北端がどこかご存知でしょうか。人が立ち入れないリアル最北端なら硫黄鳥島ですが、一般的に足を踏み入れられる最北端は伊平屋島です。
島の最北端を比べたら、実は与論島よりも北にある伊平屋島
沖縄県の『島あっちぃ』という格安で離島に行けるプログラムに見事当選し、年明け早々2泊3日で伊平屋島に行ってきた私ですが、実に訪れるのは10年ぶり。島を隈なく回った感想は「10年前のことを何一つ覚えていない!」でした。
北緯27度線になりきってみよう!
伊平屋島には北緯27度を示す案内標識があります。戦後から1972年の復帰まではこの北緯27度から北が日本、南が沖縄でした。じゃあ27度線でぶった切られた伊平屋島は!?と思って調べたところ、「沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律」にこんな規定がありました。
この法律において「沖縄」とは、硫黄鳥島及び伊平屋島並びに北緯二十七度十四秒以南の南西諸島(大東諸島を含む。)をいう。
つまり、ここは27度以北だけど島全体が沖縄だった、ということなんですね、なるほど。
本日のお宿は“ホテル“・・・??
さて、初日のプログラムが終了し、宿である“ホテル“前に運ばれ降り立ったのですが・・・
その名も「伊平屋観光ホテル」
一階建てコンクリート造りの「伊平屋観光ホテル」。ここはホテル・・・なのか!?なんか私の知ってるホテルとはだいぶ違うような・・・いやいや、入口をくぐれば中はまごうことなきホテルなのかも!?
それでは、この「ホテル」と名乗る建物について、じっくり見て回りましょう。
“ホテル“内部は果たしてどれだけ「ホテル」なのか
入ってすぐ正面でお客様を迎えるのは、伊平屋島の観光地図。お客の旅心をくすぐる造りになっています。
エントランスには“ホテル“名と、まるでボウリング場に並べられた球のようにビン玉が鎮座してお客を出迎えてくれます。
- 江戸から大正にかけての額入り硬貨
- 県内の地域振興券コレクション
貝殻もですが、こちらの“ホテル“の主は何かの集めものがご趣味の様子。地域振興券のコレクションはかなりマニアックで、思わずしげしげと見つめてしまうほど。
こちらは“ホテル“の廊下。客室はこの廊下の左右のみ、全14室のこじんまりとした造りとなっております。壁面と天井は全て木張り、床は贅沢にレッドカーペットというたたずまい。
離島とはいえ、“ホテル“なのでちゃんとfree wi-fiが完備されている
さて、肝心の部屋の造りは、と・・・
- 私の泊まった和室タイプ
- そしてベッドの置かれた洋室タイプ
当然“ホテル“なので、畳寝のツラい西洋人にも対応しているのです!
- 女性トイレの入口
- 男性側
“ホテル“の主の伊平屋島への愛はとても深いらしく、ここかしこに伊平屋島の名所や風景の写真や絵画が多く飾られています。男性トイレには当然入れませんでしたが、女性用は全て洋式です。だって“ホテル“ですから。。
私の泊まった部屋に飾られていたのは、伊平屋島から野甫島を見る野甫ブルーの大変美しい写真でした。
そして気になるのは水回りですが・・・
- 洗面台は白くてピカピカ
- ハブラシ、紙コップ、石鹸完備
- 安心の大きな鏡にドライヤー完備
- 共用シャワーも清潔。バスタオル、フェイスタオル完備!
シャワールームにあったのはリンスインシャンプーに石鹸、ボディタオル。ここは石鹸じゃなくてボディソープを期待したんですが、これは期待しすぎたのでしょうか、観光“ホテル“さん・・・。
ただし、
伝わりづらいけど、驚きの水圧!!
シャワーをひねってびっくり、沖縄も色々な場所で宿泊しましたが、こんなにも水圧の高いシャワーは初めてです!もしや沖縄のホテル随一の高さかも!?
今ではだいぶサトウキビの作付が多くなった伊平屋島は、琉球王国時代から沖縄イチの米どころだったそうです。そのため貯水に余念がなく、我喜屋ダムは伊平屋島の人口約1,300人を潤すには十分な水量を湛えている、ということなんでしょう。観光客も少ないし、余計に使われる心配なし!
お腹が減った、食事はどうだ?
色々と探検しているうちにお腹が空いてきました、お楽しみの“ホテル“ディナーに向かいましょう!
食事会場にはすでに他の参加者が集っており、楽しそうに夕食のひと時を過ごしています。
島の近海で採れたであろうシャコガイ、ホラガイ、スイジガイ、クモガイ・・・やはりここも全体的に貝のコレクションがとても多い。そしてビン玉も大量に飾られています。
食事会場に置かれた大きなガラステーブルの中には、サンゴ、貝、そしてウミガメの剥製で海中の風景が再現されています。これにはお客さんも「おおーー!」と思わずうなり声。
肝心のディナーですが、島だこ、島豆腐、サザエ、マグロ、魚等、島の食材をふんだんに使った内容でボリュームもたっぷり。特に魚汁は出汁がよく出てめちゃくちゃ美味しい。ただでさえ多いのにこれだけでもお代わりしたいくらい!
一方、ブレックファーストは、
沖縄のみん・・・“ホテル“によくある、朝は島の食材あまり関係ないパターンですね。ただ、量がとても多いので白米いらん。
またこれ味噌汁が貝の出汁が出ててやたら美味しい。そしてお椀がやたら重い。一体何が入ってるのかと思ったら、
なんとシャコガイ!贅沢の極み!!(ただし貝自体は入っていない謎)これも離島の“ホテル“ならではなんでしょうね。
観光協会の方いわく、こちらは食事がとても美味しいので、伊平屋に出張の時には必ずここに泊まる常連さんも多いんだそうですよ。ちなみにお値段、一泊二食付きで5,000円。なんてリーズナブル!!
この“ホテル“、どう見ても・・・
というわけで、沖縄最北端の島の伊平屋観光“ホテル“の紹介でした・・・・
「いや、どう見ても民宿じゃねーーか!!」
と待ちすぎた読者の皆さまから全力でツッコミを受けそうなんですが、そう、名前はホテルなのにどう見ても民宿・・・なんですよねぇ。
私も疑問に思って調べてみたのですが、法律上のホテル、旅館、簡易宿泊所(民宿等)の開業条件は並んだ順に基準が厳しいのですが、名称自体に制限はないため、営業許可が例え簡易宿泊所でも名前は“ホテル“と付けることが可能なんだそうです。なるほどね〜。
しかしこれリアルにホテルだと思って予約した人が目の当たりにしたら反り返って仰天しそうですね。
ちなみに伊平屋島にはここ以外に二つのホテルがあるのですが、
沖縄で北から3番目のホテル、松金ホテル
沖縄最北端のホテル、ホテルにしえ
どれもどう見ても民宿でした。
本日は以上です。