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実を食べてみる(クルチ)
これまでにDEEokinawaでは、あんなものやこんなもの、いろいろなものを食べてきました。
いろいろ食べてくると、「あれも食べてみてはどうですか?」とか「あれの美味しい食べ方を教えて下さい」などが、アンケートやメールで寄せられます。
「食べてみてください」といったお便り以外にも、貴重なネタを多く提案していただいているので、いろいろお応えしていこうと思います。で、今回はこちら。
でも、大量に食べてもいいものなのかは不明ですけど(^^;
井本さん、ネタの提供ありがとうございます!さっそく食べてみましょう。
クルチとは
クルチとは、黒檀の木。
沖縄では黒(クル)木(チ)とよばれている、リュウキュウコクタン(=ヤエヤマコクタン)のこと。
カキノキ科の木で、表皮と芯材は黒い。
特に芯材は固く、三味線の棹として重宝されているほか、床材や柱材としても高級品。昔は各家庭で数本は植えられてきた木だそうです。
myco家に生えるリュウキュウコクタン。実が豊作
今の時期(9〜10月頃)赤、黄、黒とコーヒーのような実がなっています。それぞれ熟し具合で色が違います。
いちばん未成熟なのは黄色の実。
熟れてきた赤い実。
熟して乾燥しつつあるレーズンのような黒い実。
いったいどんな味がするのか。また、色の違いで味は変わるのでしょうか。
黄色い実
黄色い実はまだ固く、そのほとんどは種。表皮と実がほぼ一緒になっている状態です。
- 種は薄皮で覆われている
- 種も黄色い
ひとかじりしてみましたが、渋いっす。渋柿を少しマイルドにした味だと思っていただければ。これは食べるにはまだ早いですね。
赤い実
赤い実は程よい柔らかさがあります。種の大きなブドウっぽい。
割ってみると、黄色い実が種を覆っています。先ほどの黄色い実より、表皮は薄くなって実が厚く、種が小さくなっているような。
- 柿よりもぶどうっぽい
- 果肉?は黄色くみかんっぽい
5つの実から、これだけの果肉がとれました。小さじ1くらいの量です。
これ、甘くてほんのり酸味もあって美味しいです...!柿とぶどうを足した味っぽい。レーズンとも味が似ているので、やっぱりぶどうに近い。カキノキですけど。
ジャムにしてみては?との提案があったわけですが、ちょっとジャムにするには、熟し方がバラバラなので、難しいかもしれません。
季節限定で商品化できそうな気がしますが、量を確保するのが大変そうなので、量販品ではなく、個人店で使ってみるのは面白いかもしれませんね。
黒い実
黒い実は、熟しきってほぼ乾燥してしまっていて実はほとんどありません。ただ甘みは一番強く、めっちゃレーズンっぽい。
皮が固めなので食感はイマイチ。ここまで熟しきる寸前の赤褐色くらいで収穫するのが美味しい状態かと思います。
種は食べられるのか
クルチの実の種。見た目は柿の種っぽく何だか美味しそう。煎ったら食べられるのではないでしょうか。
- 黄色い実の種は黄色い
- 赤い実の種は茶色く色づいている
- 見た目、甘そうな種
- 見た目、ちょっと苦そうな種
それぞれひと粒食べてみましたが、とてつもなく固くて噛み割ることができませんでした。とんでもなく固いです。かなり固い木なので種も固いということなんでしょうか。
ただ味は悪くなく、表皮のほんのり焦げた部分は、大豆の味に似ています。
熟したクルチの実は甘い
ということで、リュウキュウコクタン(クルチ)の熟した実は甘く、何かに使えるのではないかと思える美味しさでした。ぶどうというか柿というか何とも説明の難しい味なので、ぜひ食べてみてください。(実は食用になるって多方で書いてあるので大丈夫だと思いますが、自己責任で)
リュウキュウコクタンの成長はとても遅く、実を使った何かを商品化するのは時間がかかりそうなので、個人で楽しんでみてはいかがでしょうか。
引き続きDEEokinawaでは、お便りを募集しております。日々疑問に思っていることがありましたら編集部まで!