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【ダム探訪】那覇の金城ダム
金城ダム
金城ダムは那覇の首里城と識名園の間ぐらいにあるダム。
貯水池が上下2つにわかれていて、トンネルで結ばれているところが大きな特徴のダムです。
この住宅街にあるダムはなんのためにできて、そしてなぜ2つにわかれているのか。
ではさっそく探訪してみましょう。
資料館
まずは金城ダムの勉強をしに併設の資料館へ向かいましょう。
下貯水池の端のほうに資料館はあります。
赤い屋根の建物が資料館
さっそく資料館へ入ってみます。
残念ながら監視カメラをライブで見られるPCも全国のダム資料を見られるPCも使うことができなかったんですが。
キジムナーシアターは動いてそうだったので入ってみることに。
どうれ、どうれ〜
「じゃっじゃ、じゃーん!!」
ヒィーー!!!
シアターに足を踏み入れた瞬間に頭上から子供の声。
ちょっと飛び上がるぐらいびっくりしました。
「驚かせてごめんね!キジムナーシアターは〜」
いや、ごめんね、って。
びっくりしすぎて、そのあとの説明があんまり頭に入らないです。
気をとりなおして説明に耳を傾けてみると、操作パネルから気になる映像を選んで見てね、ということでした。
せっかくなので20分の総集編を視聴。
視聴中。途中で工事関係者がエイサー隊を引き連れていたりして面白かった
総集編を見てわかったのは
- 金城ダムはそれまでたびたび氾濫していた安里川の洪水を防ぐために作られた
- 着工から12年の年月をかけてできた
- 住宅街のため敷地面積を広くとることはできず、容量を確保するために池を深く掘って作った
- しかしこの辺りは島尻泥岩(方言でクチャ)の柔らかい基盤だったので工事が大変だった
- しかも敷地の真ん中あたりに県指定文化財があり、保存しないといけないから貯水池を2つにわけることに。これもすごく大変だった。
ふむふむ。ではこれを踏まえて金城ダムのまわりを歩いてみましょう。
ハブに注意
金城ダムはぐるりと遊歩道が設置されていて、草も刈られてきれいに整備されています。
近所の保育園児が遊びに来ていたり、ウォーキングしている人がいたりと、憩いの場となっているようです。
本当に気持ちのよい場所なんですが、ところどころにあるハブ注意看板がリアルすぎて正直気が抜けないのです。
ハブ注意
ウォーキングしているおじさんにハブを見たことがあるか聞いてみたところ
「あるあるー!」とフランクな感じで返事が返ってきてドキッとしました。
その人が言うには
「毎日歩いていてもこれまで3回しか見ていないから大丈夫」
「去年は1回しか見ていないから大丈夫」
「ハブ用にその辺に棒があるから叩いたら大丈夫」
「ハブがまっすぐに伸びて移動していたら尻尾をつかんで遠くに投げれば大丈夫」
いやいやいや待ってください!なんにも大丈夫じゃないですから!
でも詳しく聞くと梅雨時期が一番遭遇確率が高いのと、(巣がジメジメしすぎて出てくるらしい)、とぐろを巻いていたらいつでも飛んでくるので、その2つには注意した方がいいということでした。
みなさん気を付けましょう。
ダムを2つに分けることになった文化財 ヒジ川橋と石畳道
さてさて金城ダムを上下にわけることになった理由は県指定の文化財があるから、でしたよね。
その文化財であるヒジ川橋と石畳道は17世紀半ばまでには作られていたと考えられているそうで、石畳道の下に上下のダムをつなぐトンネルを設置する際は、文化財を傷つけないように慎重に工事をしたそうです。
こちらがそのヒジ川橋です。
草の奥の方にアーチがあります
ヒジ川橋の石畳。
貴重な文化財らしいけど、よくわからない
いつもなのか、たまたまなのかはわかりませんが、私が行った時は草に覆われていて価値のある文化財の姿を垣間見ることはできませんでした。
ちなみにヒジ川橋から守礼門までの約1.8kmの道は「ヒジガービラまーい」と呼ばれる石畳の歴史の道となっているようです。
こんな道が守礼の門まで続くようです
気持ちいいね、素敵だね金城ダム
ゆっくり歩いて30分ぐらいの金城ダムぐるり一周。
途中に展望台があったり、休憩所があったり、本当に気持ちがよい場所でした。
この素晴らしい景観は2002年に那覇景観賞にも選ばれています。
駐車場も完備されているので、観光の人は首里城見学のあとの休憩に、沖縄県民は那覇の憩いスポットとして金城ダムに行ってみるのはいかがでしょうか。
ダムカードももらえますよ。