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八重山ミルク様コレクション+α
これまでDEEでは折に触れては取り上げられてきたミルク様。DEEの記事の中でもミルク様関係は群を抜いて多いですね。
・西表島祖内の節祭に行ってきた
・6年に一度!保栄茂の巻ち棒(マチ棒)
・志多伯の獅子加那志33年忌豊年祭
・赤田みるくウンケー
なんと、神様なのに金儲けまでたくまれてしまったミルク様。
・DEEokinawaオリジナルTシャツ
・牛乳でMilk様を作りたい ←個人的にお気に入り
・みるく様でひと儲けを企む
そして、1度はコレクション化されたことも。
さて、夏も本番。
沖縄県内の豊年祭がすっかり終わってしまったこのタイミングで、これまでDEEではほとんど紹介されてこなかった、八重山諸島のミルク様を紹介したいと思います。
今回は、『+α』ということで、豊年祭の際にミルク様とともに見られる『何か』も添えてお送りします。それでは、八重山ミルク様コレクション+α、いざ始まり~~。
エントリーNo.1:石垣市字大浜 豊年祭のミルク様+α
まずは、石垣市字大浜の豊年祭にいらっしゃるミルク様。
とっくりをぶら下げた杖をつき、かわいらしい少女たちを従えての登場です。
青年がすぐ近くでつま弾く三線と民謡がBGM。
耳が大きすぎてほぼ落ちかけですね。大浜の人たちはめいっぱいの福耳がお好みなんでしょうか?
それにしても、この様子はまるで孫だくさんの幸せなおじぃのようですね。
ありがたや、ありがたや・・・。
福耳度:★★★★★
子孫繁栄度:★★★★★
そんなミルク様と同じ場所にいるものとは・・・
すごい造形の『何か』キタ。
一見不恰好な玉ねぎだけど、デザイン元はこれでもパイナップル。
大浜にある国際農林水産業研究センター熱帯・島嶼研究拠点、通称「熱研」のマスコットキャラクター、『ねっけんくん』。
大人には指さして笑われ、子供にはことごとくギャン泣きされるという、日本最南端の不憫なゆるキャラでございました。
エントリーNo.2:小浜島 結願祭のミルク様+α
結願祭は、小浜島で秋に行われる祭り。
こちらには、2人のミルク様がいらっしゃいます。
来訪神は多いほどよい! という発想なのか、もしくは大陸と近かったため本当に多くの来訪神、つまり渡来人と呼ばれる人たちがやってきていたのか・・・。
まずは一人目。
黄金色のシンプルな衣装をピシっと着て登場。
お顔の作りがかなり若々しさに溢れていますね(簡単そうとも言う)。
そして二人目登場。
くっきりと墨で目じりに線が引かれており、深い笑いジワをたたえている。笑いジワは幸せの証ですからね。
さらに、先ほどのミルク様と比べて白く立派な帯をしていたり、高貴な色である紫色をまとい、領巾(ひれ:肩から左右に垂らす呪力のある布)をかけていたりと、どうも雰囲気が違います。
若々しく力溢れる神と、老齢で賢者のような神を表しているのでしょうか?
よく見ると口が微妙な半開き。
それと、特徴的なのは大扇に書かれた『福』の文字。
小浜島のミルク様は、この島に福を運んでくる存在なんですね!
ありがたや、ありがたや・・・。
幸福度:★★★★☆
来訪神数:★★★★☆
そしてミルク様がおわした場所にやってきたものは・・・
ワォ。
四つん這いのミノタウロスが2頭・・・ではなく、水牛と農夫の図!
まずは動画がありますので、どうぞ。
所々で観衆の笑いが聞こえてきます。
昔の沖縄は農耕に水牛が欠かせなかったので、こうして祭の中にこの様子が取り入れられたんでしょうね。
エントリーNo.3:波照間島 ムシャーマのミルク様+α
波照間島のムシャーマは、旧盆の中日(ナカヌヒー)に行われる盆と豊年祭が合体したお祭り。
詳細はまたいずれ、いつかこのお祭りは特集したいと思います!
小浜島には2人のミルク様がいるんですが、波照間島にはそれを上回る3人のミルク様がいらっしゃるのです!どれだけミルク様好きなんだ波照間島。
というわけで、
まずは一人目。
ミルク様ってアルカイックスマイル的笑顔のイメージがあるんですが、このミルク様は上唇が陥没しており、あまり笑っている印象を受けません。
ハレの日ですからもっと笑いましょうよ、ミルク様!
二人目登場。
私の中では、とってもスタンダードな印象のあるミルク様。
お顔立ちも非常に整っており、ミルク界のイケメンと呼べるかもしれない!
看板に注目。
大型化は飛行機のことですね。
しかし大型化どころか、波照間空港はただ今閉鎖中でございます・・・切ない気持ちになってしまいました。。
そして三人目登場。
なんとこのミルク様、目元のお化粧が濃いですね!
ミルク界のビジュアル系か!?
ムシャーマのミルク様は、3人各々を筆頭にした行列がそれぞれ別の方向からやってきて、公民館前の広場に一同に会した後、お祭りを見守り最後には元来た方向に帰っていくのですが・・・
ミルク様の中の人たち。
ええ、分かってます。
波照間は日本最南端、この時季は盛夏ですからお顔を被ったままでは倒れてしまいますよね。(ただし、結願祭は終始被ったままだった)
ああ、一度に3人もミルク様が訪れる波照間島・・・ありがたや、ありがたや・・・。
ミルク濃度:★★★★★
御開帳度:★★★★★
で、ムシャーマの『何か』と言えば・・・
ばぁ~~ん。
行列の一部に土人がおります。彼らは低い声で歌いながらヒワイな踊りをするんですよ・・・これはぜひ生で見てもらいたい!
実は真ん中の女の子と同じ宿で、土人行列に参加しないかと声をかけられたんです!
残念ながら撮影のためお断りしたんですけど、次回は絶対土人やりたい。
エントリーNo.4:黒島 豊年祭のミルク様+α
黒島の豊年祭は、島で最もポピュラーなビーチである仲本海岸で行われます。
どうして海辺かというと、この豊年祭には“ケンカハーリー”等、海で行われる演目がいくつかあるからなんですね。
黒島のミルク様は、お一人です。
ミルク様のインフレが起こるんじゃないかと期待した読者のみなさん、ごめんなさい。。
非常に優しそうな表情をたたえたミルク様。そして清涼感に溢れております。
左右にいる少女たちがミルク様の裾を掴んでいるのが、もう可愛くって!!
このミルク様は私のお気に入りで、お祭りシーズンの7~8月は私のサイトのトップ画像にもなっています。
穏やかなその表情、ありがたや、ありがたや・・・。
爽やか度:★★★★★
落ち着き度:★★★★☆
で。こちらの『何か』ですが。
海に向かって走り出した青年たち。
『ウニ』と呼ばれる大切な役目を果たしているこの2人、伝わらないんですが、ガチ走りです。
この青年2人に焦点をあてて、ズーム・イン!
うっは。。
プリップリの引き締まった白と黒の二つのお尻に食い込んだ、真っ白なフンドシ・・・。
周囲では女性陣の嬉しそうな笑い声が聞こえてきます。
この豊年祭から2年後、黒島在住の仕事相手の方に笑ってこの時の話をしたら、
「その片方、オレですけど。」
なんて言われて言葉も息も詰まらせてしまいました。。
さ、さすが狭いなぁ、沖縄!!
【総評】どのミルク様も素晴らしく、どの『何か』も愉快
というわけで、ミルク様とその従者たち(?)をずらりと一同に介してみましたがいかがだったでしょうか。
2012コレクションの時には地域色が非常に豊かだったのですが、八重山は微細な違いがあるものの、全体的にはかなり近い方向性を持っているような雰囲気がありましたね。
それと、ミルク様と同じく祭りに登場する『何か』たち。獅子や棒術なんかは共通していますが、今回紹介したものはその祭りでしか見られないものばかりです!(『ねっけんくん』はちょっと関係ないかな)
ところでミルク様コレクション+αと言いつつ、蓋を開けてみたらミルク様を食ってしまうほどの勢いのあった『何か』。深層心理では、これらも同程度に紹介したかったのかもしれません。。
さて、豊年祭は終わってしまいましたが、冬の入りまでは本格的な祭りのシーズン。
この夏の旅がまだ決まっていないアナタ。
今や沖縄本島~石垣島は最低往復6,000円で行ける時代です。ぜひ、南部から北部に行くくらいの気持ちで八重山に足を延ばし、八重山の色濃い伝統を全身で感じてもらいたいと思います!
最後に。
神様であるミルク様をこんなふうに軽々しく扱ってバチがあたったりしないか、あまり心配していません。すべては、愛ゆえのことですから!!
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竹富町観光協会 2014 竹富町 行事日程