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沖縄の人はどのくらい指笛が吹けるのか!?
沖縄の人は指笛が得意なのか
沖縄では、結婚式、お祝い事やエイサー、カチャーシーの時には必ずと言っていいほど指笛が鳴り響く。特にエイサーに関しては、三線・太鼓・踊り・指笛!!とパートを持ってしまう(?)ほど、エイサーにとって指笛は欠かせない存在だといえよう。
これだけ指笛を吹くという機会が多いのであれば沖縄のかなりの人が指笛が吹けるんじゃないだろうか。
今回は、一体どのくらい指笛が吹けるか調べてみたいと思う。
「エイサー」と言えば「青年」
「指笛」と言えば「エイサー」、そして「エイサー」と言えば「地域の行事」そして「青年会」。沖縄の青年は特に指笛率が高いのではないだろうか。
そんな安易な考えで、宜野湾市の青年会で組織されている宜野湾市青年連合会の催し物に指笛調査のためにお邪魔してきた。
今回の研修は紅型体験とのことで、青年の皆さんが熱心に作業をしている。
「これだけ熱心な青年たちが、夏場になるとエイサーを踊っている」
「エイサーに指笛は付き物」
「つまり彼らは指笛が身近な青年達なのだ」
私の期待は勝手に高まっていく
少し手が休まったところで、青年へ指笛について問いかけた。
対象は私を含む24人である。
「この中で指笛吹ける人いますか?」
24人中4人。
ん?思ったより少なめか?
ん~、想像してたより少ない印象であるが、基準がないため何とも言いがたく、ざっくり計算すると6人に1人は吹けるということになる。
「吹けないけど、練習したことがある人は?」
24人中13人。
みんな一度は憧れるものなのか。
「別に指笛は吹けなくても良いって人は?」
24人中5人。
素直で良い。
無回答の人は24人中2人。
私の見落としかもしれないので、申し訳ない。
続いて、指笛について話を聞いてみることにした。
Q「いつから、なぜ吹けるようになったのか?」
A「生まれた頃から、というか気付いたら」22歳男性
A「小学校4年生の時に、友達と一緒に練習したら出来た」19歳男性
A「小学校6年生の時にネパール人から教えてもらった」27歳男性
指笛が開花する時期は小学生までなのかもしれない。
ひと通りの話を聞いた後、皆で指笛の練習をすることに。
我ながら分かりにくい図解であるが、指笛のコツとは舌を巻いてその裏側に指を押し当て、舌を口の外に押し出しながら指の下から息を吹き出す!!息の強さで音が変わり、指の角度で音の高さが変わるのである。
するとどうだろう。
大人になり指笛のセンスが開花、新たな指笛奏者が生まれたのである。ついさっき「指笛が開花する時期は小学生までなのかもしれない」と書いたが単純にコツの問題なのかもしれない。
スポーツ大会にもお邪魔してみた
午後のスポーツ大会になると更に人数が増えるというので、そこでも聞いてみた。
「指笛を吹ける人いますか?」
34人中7人(写真に写っていない人もいる)
ぉお!?3人増えた。
34人中7人ということは約5人に1人が吹けるということであり、これは何となく多い気がする。
Q「いつから、なぜ吹けるようになったのか?」
A「中学1年生の時に友達と練習をした」24歳女性
A「今年自己流で練習したらできた」16歳男性
A「中学生の頃友達と一緒に練習をした」24歳男性
先ほどの回答では小学生の時期が大半であったが、今回は中学高校時代に吹けたという人が全てであった。教育と指笛は何か関係があるのだろうか。
指笛のスタイルを見てみた
指笛のスタイルも色々な種類があるのではないかと思い、吹くときの指の形を見せてもらった。指笛を吹くためには指の形に何かヒントがあるかもしれない。
人差し指と親指タイプ
まずは人差し指と親指で輪を作って指笛にするスタイル。割とオーソドックスな指笛スタイルでこのスタイルを使っていたのは3名。
皆さんがよく見る指笛の形ではないだろうか。
中指と親指タイプ
続いて中指と親指で輪を作るスタイル。このスタイルは人差し指派と同様よく使われるスタイルでこちらも3名。
こちらもよく見かける。
小指一本タイプ
最後はちょっと変わったスタイルで、小指一本を丸めて指笛にするタイプ。指笛が吹ける7名のうち、1名がこのスタイルだった。
なんかカッコイイ
スタイルをまとめてみると、(人差指+親指:3名)(中指+親指:3名)(小指:1名)という結果に。親指を基準に他の指を組み合わせる方法が多い事がわかった。
吹くときの利き手については、利き手の人もいれば利き手でない人もおり、更には両手とも出来る人もいた。
沖縄の指笛事情を考えてみた
以上指笛率の調査だったが、いかがだっただろうか。指笛は比較的若い頃、義務教育過程に習得する傾向があるのかもしれない。聞いた話ではあるが、中学生の上級生の指笛は後輩たちを集合させる意味もあったとか。思春期特有のヤンチャな友達や先輩に対して抱く「カッコイイ」という憧れも伴い、指笛=ヤンチャ=少しカッコイイ、という一種のステータスとして指笛を取得していた傾向もありそうだ。
義務教育課程のみならず、日常生活においても夏場はエイサーを通じて指笛を聞く機会があることも忘れてはいけない。
つまり、生活の中で指笛を触れる機会が多い事、指笛を取得するキッカケが身近あるという言う事が沖縄において指笛奏者が多い所以なのかもしれない(ドヤ顔)。
34人中7人が吹けるということは、単純計算ではあるが、宜野湾市の青年の約5人に1人は吹けるということになる。宜野湾市民で計算をすると95000人中19000人が吹けるということで、こう考えてみると更に高いような気がするのは私だけだろうか。
19000人もの人達が一斉に指笛をしたら…
山原(やんばる)の動物とかが県外に逃げ出しそう。
…いや、実際はどうにもならないだろう。
というわけで「沖縄の青年は結構指笛が吹ける」というのが今回の調査の結果である。この調査が皆さまの指笛ライフの一助になれば幸いである。ちなみに沖縄県内では「指笛王国」という団体があるらしく指笛マニアとしては気になる所である。こちらはまた機会を改めて取材してみたい。
最後に取材に協力して頂いた宜野湾市青年連合会の皆さん活動時間中の貴重な時間をありがとうございました。
【取材協力:宜野湾市青年連合会】
ブログ:http://giseiren.ti-da.net/
ゲストライター
- iwaro
-
東京の四谷生まれ、沖縄移住後に出会った青年会を通じて地域活動とエイサーに魅了されすぎて、地域漬けな日々を送っている。特技は物事に興味を持ち、飽き易いけど頑張ること。という抽象的な青年です。DEEでは地域団体ネタを模索中。
Blog: http://nagaro.ti-da.net/