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シマナとスーパーシマナは何が違うのか
沖縄独特の野菜である「島野菜」。ゴーヤーだったりナーベラーだったりはしょっちゅう耳にすると思うんですが、皆さんは「シマナー(島菜)」という葉野菜ご存じでしょうか。塩で揉んだ「チキナー(漬け菜)」がチャンプルーになったり、お弁当に入ったりしてるあの野菜です。
シマナは『沖縄大百科事典』によれば「タカナ」のことであると記載されてるんですが、からし菜などももひっくるめてシマナーと呼ばれることが多いように思います。
まぁシマナの定義は置いておくとして、少し前ですが読谷村のファーマーズマーケットの園芸コーナーに行く機会があったんですがそこで気になるものを見つけました。
「しまな」と「島(しまな)菜 スーパーシマナ」
スーパーというネーミングも気になる所ですが、このふたつの種はどちらも同じメーカーが販売しており、シマナが一袋158円なのに対してスーパーシマナが210円。写真を見たところ大した違いが見受けられないこの2種類のシマナ。
裏を見ても書いてある記載に違いは見受けられません。一体何が違うというのでしょうか?
気になったので、育ててみることにしました。
というわけで、本日の特集は「シマナ」と「スーパーシマナ」を育ててみて何が違うのかその違いを確認してみようという内容です。
成長に違いはあるのか
始めにお断りしてきますが、この企画なんですが2月27日にスタートしてまして記事になるまで約2ヶ月くらいかかっております。シマナの育成を詳しく書くと記事3本分くらいの長さになるんですが誰も望んでないと思いますので育成のくだりはさっくりとお伝えしたいと思います。
まずは種まきの様子から。
購入してきた袋をあけて種を比べてみましたが、形状は全く同じ。大きさもスーパーシマナがでかい、みたいな事もありません。
種が混じらないように気をつけて、プランターの左右にスーパーシマナとシマナの種をまきました。プランターの左側がスーパーシマナ、右側がシマナです。
ここから双方の成長を比べながら見ていきましょう。
3月3日(4日後)
種をまいて4日後。双方とも同じ時期に二葉が出てきました。この段階でも双方の違いは全く無いように思われます。
3月14日(15日後)
徐々に二葉から本葉が芽生えてきてます。特に違いはなし。
3月19日(20日後)
さらに本葉が大きくなってきています。この時点でも葉の色や形含めて特に違いは見つかりませんでした。もう少し様子を見てみたいと思います。
3月31日(32日後)
やばい。なんか病気にかかったようで葉っぱが黄色くなってきました。しかしながら両者全く違いは無し。両方とも病気のかかり度合いも一緒です。
4月9日(41日後)
病気とかなんとかいってるうちに、スーパーシマナの方に異変が…。花が咲きました。これ、もう収穫しないとヤバイ気がする。
4月14日(46日後)
スーパーシマナ、シマナ両方とも花が満開です。お店で売られているやつはもっと葉っぱがでかいので、そのうち大きくなるんだろうと思ってましたがプランターでは成長に限界があったようです。花が咲くくらいまで育つとあんまり美味しくなさそうなのでこれにて収穫したいと思います。
とりあえず育成段階では育ち、外見などスーパーシマナとシマナには目立った違いはありませんでした。スーパーシマナの方が若干花が咲くのが早かったんですが、1日程度の誤差なのでなんとも言えないところです。
味の違いを確かめてみる
さて、成長にはそんなに違いが見られなかったスーパーシマナとシマナ、次はいよいよ食べてみたいと思います。
茎は既に固くなってたので葉っぱだけ収穫しました。
食べ比べについてですが生で比べてみるのもいいんですが、とりあえず一番ポピュラーなシマナの料理である「チキナーチャンプルー」を双方のシマナで作ってみることにします。
- 塩で揉んで
- 重しをしておくとしんなり
チキナーはシマナに軽く塩をふって、揉み込んで重しをしておけばできあがりです。
あんなに時間をかけて育てたシマナでしたが、チキナーにするとさらに量が減ってわずかばかりになりました。あの40余日は一体なんだったんでしょうか。
それぞれのシマナをツナと炒めればチキナーチャンプルーのできあがりです。チキナーチャンプルーには豆腐を入れることもありますが、豆腐を入れると味が分かんなくなりそうなので、最小限の材料に留めておきます。
チキナーチャンプルーが出来上がりました。
さて、このふたつのチキナーチャンプルー。見た目は全く同じになりましたが、味はどうなんでしょうか。早速食べ比べてみたいと思います。
まずはスーパーシマナのチキナーチャンプル−。うん。普通にチキナーチャンプルーです。
続いてシマナの方のチキナーチャンプル−。
…!
ここに来て始めて両者の違いが分かったような気がします。スーパーシマナは少しだけ口の中に苦みが残りますが、シマナは苦みと言うよりもからし菜にありがちな辛みがすこしあるような気がします。しかしながらこれは食べ比べたらはっきりと分かる違いかと思います。
まぁ若干違いは分かったような気がするのですが、スーパーシマナがなんで「スーパー」なのか全然理由は分かりませんでしたが。
結局電話で聞いてみた
ちなみに徳用袋はスーパーシマナとシマナどちらも580円。
スーパーシマナとシマナの違い、かかった時間の割に結局もやもやする結果に終わった訳ですが、流石にこれでは終われないと思い販売元に電話で聞いてみることにしました。
電話口でそこまで詳しい経緯を説明できなかったのでそんなにお話は伺えなかったんですが、なんでも聞くところによれば「スーパーシマナ」は沖縄在来種で辛みが強く、育成段階では雨に強いという特徴があるようです。「シマナ」は台湾から持ち込まれた品種であるとのことでした。
…だから「スーパー」はどこから来てるんだ!という疑問は結局分からなかったんですが気になる方は育て比べをして頂ければと思います。
というわけで「シマナ」と「スーパーシマナ」を比べてみるという今日の企画、ひとつだけ分かった事は「葉野菜だから適当に水やっておけば育つ」というわけではなく大きく育てるためには割とテクニックが必要であるって事ぐらいでしょうか。こちらからは以上です。