2014.02.05

沖縄の学校給食はどんなメニューなのか

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先日、給食週間ということで沖縄県庁の食堂で学校給食のメニューが提供されていました。果たして給食にも沖縄ならではの郷土色が出ているのでしょうか?食べに行ってみました。

小学生や中学生のお子様がいる家庭でないと、なかなか見る機会の無い学校給食のメニュー。
以前DEEで『気になる学校給食の献立を再現してみる』という記事がありましたが、独特の食文化が色濃く根付いている沖縄では、沖縄県外では見たことも聞いたこともないようなメニューが数多く提供されているようでした。ちなみに私は大阪出身ですが、給食にたこ焼きやお好み焼きが出てくることはありませんでした。

そんな沖縄の給食、できるならいちど食べてみたい!と思っていたところ、先日『学校給食週間』にちなんで三日間限定で沖縄県庁の食堂「南天」で給食メニューが食べられるという新聞記事を目にしたのでした。これは行かねばなるまい!
 

さっそく県庁へ

というわけで、普段めったに足を踏み入れることのない県庁にやってきました。

この巨大な建物の地下一階にある食堂は、県庁職員以外でも一般利用が可能なのです。

入り口を入ってすぐの1階にある県民ホールでは、学校給食週間のパネル展が行われていました。
まずはここで沖縄の学校給食の歴史についてお勉強してみましょう。
 

沖縄の給食の歴史

ずらりとテーブルの上に並べられているのは戦後の学校給食のレプリカ。

昭和40年代前半の給食。いなむどぅち・果物(ネーブル)・パン・ミルク。郷土色であるいなむどぅちには栄養が豊富に含まれていそうですが、現代とくらべてかなり質素な献立といえます。

こちらは年代は書かれていませんでしたが、沖縄そば・ほうれん草のアーモンドあえ・バナナ・ミルク(混合乳)。混合乳とは、1本200cc中に生乳80%、加工乳(脱脂粉乳とバターオイルを混ぜたもの)20%を使用したものだそうです。

牛乳のパッケージに注目してみると、首里城にある門のひとつ『広福門』についての説明が書かれており給食を食べながらちょっとした歴史の勉強もできる仕様になっていたようです。

こちらはもう少し年代が進んだパッケージ。『羽地朝秀』や『儀間真常』など沖縄の歴史上の人物についての説明が。

現在はプラスティック製の食器が主流のようですが、昭和60年代に小学生だった私はこのアルマイト製の食器でした。確かにアツアツの汁物のときは熱くて持てませんでした。先割れスプーンがなつかしい!

行事食などには沖縄の伝統工芸品である琉球漆器が用いられることもあるようです。幼い頃から本物に触れる教育は素晴らしいですね。

沖縄ならではのデザートあまがし
長寿食のもずくも県産品を100%使用

昭和30年代のミルクのみの給食から徐々に進化を遂げ、現在では新米の季節には県産の新米を一ヶ月間取り入れたり、西表産の黒米粉を混入した黒米粉パンの供給を始めるなど、地元産の旬の食材を積極的に給食にとりいれるようになってきているようです。もちろん牛乳は県産生乳100%使用しているそう。
 

食堂「南天」へ

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というわけで給食について勉強したところで、いざ地下1階にある食堂「南天」へ。

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メニュー数はそれほど多くはありませんが、日替わり定食やカレー、沖縄そば、炒飯などひととおり揃っており、一般的な社員食堂といった風情。メタボが気になる方やダイエット中の方にも嬉しい、カロリーが600kcal以下におさえられたヘルシー定食なども用意されています。

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給食メニューの提供が始まるちょうど11時30分に到着したので、まだ人気も少なくひっそりとしています。
ご近所の方でしょうか、おばあさんがお孫さんとゆっくり食事を楽しんでいる光景も。

注文は食券制
お昼のピークを前に準備に余念がありません

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お茶やお水、ドレッシングのコーナー。ごはんはなんと炊飯器からセルフでおかわり自由です。
 

いよいよ給食メニューとご対面

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注文から3分ほどで給食メニューが出てきました。この学校給食メニューは1食500円で50食限定。今回のように県教育庁が給食を提供する試みは初めてとのこと。献立は実際に県内の公立小中学校で出されている各地の特産品を活用したメニューが中心なんだそう。

この日の献立は以下のとおり。

・グルクンのシークヮーサーソース
・ほうれん草の胡麻和え
・クファジューシー
・きのこ汁
・パインゼリー
・牛乳

からっと揚がった県魚グルクンにとろみのきいた甘酸っぱい中華風のシークヮーサーソース
今が旬の豊見城産のほうれん草にもやしやにんじんなど野菜たっぷり
ひじきたっぷりのクファジューシーは沖縄の郷土料理、いわゆる炊き込みご飯です
やんばる産のきのこを使用したきのこ汁はやさしい味
半解凍のシャリっとした食感が美味しかったパインゼリーも沖縄県産
牛乳ももちろん沖縄県産です

実際に給食で出されている量ということでしたが、成人女性が食べてもかなり食べごたえがありました。特にほうれんそうの胡麻和えが具だくさんで美味しかったです。私の小学生時代は牛乳はビンだったので給食当番で牛乳を運ぶ係にあたるのが嫌で嫌で仕方ありませんでしたが、今の子はパックなので軽いし落として割る危険性も無いので楽ですね。

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12時を少し過ぎる頃には食堂は大混雑。次から次へと職員の方が詰めかけます。

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50食限定の給食メニュー、D定食(チャーハン+トンカツ)、ヘルシー定食は12時15分頃にはなんと完売していました。人気メニューはお早めに。
 

翌日以降の給食の献立は

ちなみに給食週間2日めの献立はこちら。
・もずく丼
・大根サラダ
・かき玉汁
・果物
・牛乳

もずく丼は沖縄県の学校給食の献立が始まりで現在では全国の学校給食にも登場するようになったんだとか。もずくは恩納村産を使用。果物は旬のヤンバルたんかんだそうです。

3日めの献立はこちら。
・チムシンジ
・あわご飯
・カップもずく
・紅芋だんご
・牛乳

薬膳料理でもある豚のレバーの煎じ汁、チムシンジが出てくるあたりはなかなか渋いですね。子どもたちは好き嫌いなく食べてくれるのでしょうか。紅芋だんごは宜野座産の紅芋を使用していたデザートだそうです。

こうして見てみると、沖縄の給食は郷土色が豊かで地産地消もかなり取り入れられた献立になっている印象でした。離島部ではまた変わってくるかもしれませんので、是非他の地域の献立も見てみたいところです。
県産の美味しい食材をたくさん食べて、大きく育て沖縄の子どもたち!

くわっちーさびたん。

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