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宮古島脱出ゲームに行ってきた
「リアル脱出ゲーム」という謎解きイベントをご存知でしょうか。
参加者自身が様々なヒントを元にある場所から脱出する、インターネット上における「脱出ゲーム」のリアル版体験型ゲームのことです。
通常の公演は、会議室などの会場で六人程度のグループを組まされ、閉じ込められたり爆破予告を受けたという設定で、制限時間内に出された謎を参加者同士が知恵を出しあい、解決していきます。有名マンガとのコラボ企画や、ドームや遊園地を会場に使った公演など様々な公演が全国で行われています。謎の難易度はなかなか高く、脱出成功率2%という公演もあったほど。
私の参戦記録は3戦3敗。一度も脱出に成功したことがないのです。
過去公演の最後に司会者が言っていました。
「脱出できなかった悔しさは、リアル脱出ゲームでしか晴らせません!」
そのとおりです!ってことで、このために宮古島まで来てしまいました。幼児を含む家族を巻き込んで。
「封印された島からの脱出」
やたら謎めいた公式サイトを読んで把握したルールは以下のとおり。
1.宮古島内(車移動が可能な離島含む)を謎解きしながら回遊するゲームである。
2.参加人数は自由だが、複数が望ましい。
3.スタート地点は宮古島市役所下地庁舎。朝10時受け付け開始。
4.困ったらスタート地点でヒントがもらえる。
5.脱出するまでの制限時間はないが、チェックポイントとヒントカウンターは17:00まで、ゴール地点は17:30まで開いている。
6.イベントは土日や連休中に行われ、翌日に続きをトライしてもよい。
土曜日にスタートしてゴールできなければ、翌日に続きをプレイしても良いそうなので、迷わず土曜のチケット(1人2000円)を購入し、1泊2日の予定で飛行機とホテル、レンタカーも押さえました。
いざ土曜の朝、宮古空港に到着し、レンタカーを借りて、スタート地点である下地庁舎に向かいます。
若者多し。
着くと駐車場はレンタカーでごった返していて、もう受け付けが始まっていました。
ゲームの性格上、ネタバレになるような物を撮影することができません。アイテムや建物などの写真はモザイク処理してお送りしますので、ご了承ください。
早速受け付けを済ませると、いくつかの謎と解答欄が書かれた紙や地図などのアイテムを渡されます。
まずは出題された謎を解いて答えが示す地図上のポイントへ行き、ヒントを集めましょう。
売れ残っていたDEE「闘山羊」Tシャツを着て謎解きスタート!
大半はゲームしている私の様子を撮影するしかないのですが、日頃から無表情な私では、楽しんでいる様子が伝わらないと思い、こんな物を準備してみました。
さぁ、謎を解くぞ!?
謎解きスタート(1日目)
謎を解いて1つ目のポイントは難なくクリア!
ところが、2つ目のポイントを探せど、カーナビもスマホのナビアプリも役に立ちません。
しばらくグルグル迷い、住民らしき人に道を尋ねてもたどり着けず。
絶対に違う…。
うーん。
運転手兼子守役の旦那に助けを求め、地図を頼りにたどり着くことに成功。
あった!
続く謎が解けないまま、とりあえず勘に頼って次のポイントを予想して移動してました。
ほんとに当たっているの?
チャイルドシートに座らされた娘が、予想外の暑さと長距離移動の退屈で大泣きしても、私は謎を解かなければなりません。運転している旦那もイライラしてきて、車内が若干重たい空気になりながら、次のポイントへ到着。
参加者が多数ウロウロしている!スタッフの姿もある!と期待したが、あれ?ヒントがない。
ここじゃなかった。
やっぱりちゃんと謎を解かないとダメだなと、途方にくれていると、私と同じようにまんまと間違ったグループがやって来ました。
話をお伺いすると、何とこの方々は神奈川県からこのために来たとのこと。人のことは言えませんが、物好きな暇人がいたものです。
お互いに情報を交換し合い、謎を解くことが出来ました。
ああ、何てことだ!全然違う場所じゃないか!急いで移動します。
- でもせっかく来たので、景色を楽しむことも忘れずに。
- デザートのアイスキャンデーも激ウマで喜んでおります。
移動途中、名物の宮古そばもいただきました。こういう観光を楽しむことができるのも、このイベントの楽しみの一つですね。 このソバ屋でも、隣の席に職場の同僚グループ(地元と沖縄本島から)だという参加者が座っていました。どうやら彼らは、私たちより進んでいる様子でした。うらやましい。
「お互い頑張りましょう!」
「ゴールで待ってます!(どこだか分からないけど)」
お腹もいっぱいになり気分も明るくなったところで、ようやく次のポイントと思われる場所にたどり着きました。
が、他のレンタカーが少ないので、ちょっと不安。
ここだよね?
それらしき建物を探し入ってみましたが、また違った…。
がくり。
外へ出て見回すと、それらしきモノを発見!
アレじゃないのか?!
ここでは福岡から来たという学生と社会人グループと一緒になりました。ゲームを進めることに夢中であまり観光をしていないようだったので、ゴールしたら思う存分観光して、島にお金を落としてください。
てくてく歩くうち、次のヒントを見つけることが出来ました。
そろそろ日が傾いてきたし、急がねば!(でも安全運転で走りますよ!)
この看板があるってことは、期待大
次の謎があった!
スタッフに聞くと、ここを訪れた参加者は午後から増えだし、2時ごろがピークだったそうです。
現在の時刻、4時。
途中、壊れたカメラレンズを探しに店を回ったり(結局無かったけど)、迷子になったり、ぐずる娘をなだめたり、のんきに食事をしていて出遅れたようです。
制限時間内にどこまで回れるか?!
次のポイントは…あれ?さっき行った場所では??
何てこったい…!打ちのめされる私。
ああ、さっき隅々まで探しておけば良かった。どうりで、スタッフとか臨時駐車場の看板とかあったわけだ。
あの時、スタッフに「フェイクとかあるんですか?」とか聞いちゃってたよ、恥ずかしい。
とにかくズンズン歩き続け、ようやく新たな謎をゲットしました。
と、ここで5時を過ぎました。
本日終了~!(バンザイではありません、お手上げの図です)
今日はもう疲れたので、謎はホテルに持ち帰って考えます。
二日目
翌日曜日の朝になりました。昨晩はホテルで子供を寝かしつけてから、深夜1時まで考えてある程度謎は解けましたが、どうしても次の目的地名がわかりません。
しかたなく、スタート地点に戻り、ヒントを教えてもらうことにしました。
10時過ぎにスタート地点の下地庁舎に着くと、今日から参加する人たちが続々と受付をしていました。
そんな中、リアル「宮古島まもる君」を発見。以前、DEEでも「宮古島まもる君」になりましたが、引けをとらない完成度と心意気です。
警官コスも完璧です。
彼は宮古出身の那覇在住の方だそうですが、これから行く先々で写真撮影を頼まれることでしょう。頑張って!
私は受付を横目に、スタッフに恐る恐る尋ねました。
― あの、ヒントを教えてください…
「こちらでお待ちください」と受付から離れた所へ通されます。
「どこで止まっていますか?」と偉いスタッフっぽい人がやってきました。
― えーっと、(秘密)まではわかったんですが、これが何を意味するのかわかりません
― 考え方は当たっています。ここに注目して…(秘密)
― ……わかりません
― ここまで来たあなたなら分かりますよ。飛行機の時間まで余裕があるなら、お茶でも飲みながらじっくり考えてください
何て心強いお言葉。
― どれくらい参加しているんですか?
― 昨日で400人くらいです。先週より多いですね
― 昨日でゴールした人はどれくらいですか?
― 40組くらいです。最短で3時間でクリアしたグループがありました
― さ、3時間ですか?!
― 急ぐ必要はないですよ。じっくり謎解きを楽しんでもらえたほうが、こちらは嬉しいです
またまた励みになるお言葉。
よし、ホテルで待たせている家族のためにも頑張るぞ!
意気込んではみたものの、答えを見つけないうちは目的地が定まらず動けません。
入口で地図とにらめっこしながら考えること数十分…。
ダメだ…思考がドツボにはまって、ヒラメキが来ません。
このままでは、ギブアップして答えを教えてもらうしかないのか…。このまま脱出できなければ、家族で宮古移住なんてことに!?
― どうですか、わかりそうですか?
さっきのスタッフのお兄さんが見兼ねて声をかけてくれました。
― いえ…。難しいです(もっとヒントを!)
― これが…(秘密)
― ?…あ、こうですか?!
― ではなくて、ここに…(秘密)
…
「!!」(あ、そっか!見える、見えるぞ!)
ほとんど答えを教えてもらったような気もしますが、とにかく場所を示す言葉を導き出すことができました。
スタッフのお兄さん、ありがとう!!
早速、移動開始です。
今日こそゴールするぞ!
余談ですが、作ったお面は娘に壊されたので、今更顔をさらすことに。中途半端に顔を隠してたことが、むしろ恥ずかしいくらい、吹っ切れてきました。
ここからなら、ホテルに戻るより直接向かったほうが早いと判断して、とりあえずポイントと思われる場所に向かってみます。
今思えば、ここで家族に連絡するべきだったのですが、答えがわかって舞い上がってしまい、すっかり失念していました。謎を解いては新しい謎が出てくるサイクルを繰り返すので、どれだけポイントを回らなければならないのか、予想できないのです(←言い訳)。とりあえず、進めるだけ進んでおくのがベストでしょう。
例によって、モザイクだらけ。
喜び勇んで中に入ると、コスプレしたスタッフに、ここへたどり着いた理由を聞かれます。
しどろもどろで答えると、
「それでは、あちらでお待ちください」 と誘導されました。どうやら合格したようです。
いくつかのグループが集まった時点で、移動を開始。
これって、もしかして最終ポイント?
怪しげな場所に通されると、イベントが発生。最後の謎が出されました。
急いでメモしようとしている途中で、スタッフが進行し始めました。
「みなさん、用意はよろしいですか?」
「はい」
ちょ、ちょっ、ちょっと待って!まだ解いてない…!
「(答え)!」
……
ほかのグループにあっさり答えられてしまいました…。
エンドロールがにじんで見える・・・
こうして私は、リアル脱出ゲーム初脱出に成功しました。
他力で。
やりました!
これで宮古島に永住しなくてもすみそうです。微妙な表情なのは、不完全燃焼の終わり方をしたのに加えて、直前に電話で、待ち合わせ時間を過ぎても連絡が取れないことを旦那に怒られたからです。
急いで帰りたい一心で、ほかの脱出成功者に話を聞くのも忘れてました。
まとめ
島全体を使った謎解きという、宮古島の様々な施設の協力のもと、リアル脱出ゲーム史上最大規模で行われたイベントでした。
ヒントを聴きまくった私が言うのもなんですが、問題の難易度としてはそれほど難しくありません。が、車移動とはいえ島のあちこちを回り時間がかかるので、間違った時のガッカリ感は半端ないです。私がゴールするまでの走行距離は約148kmでした。また、歩くことも多いので、普段歩かない沖縄県民としてはなかなか疲れました。
全部を自力で解いていないので、モヤモヤした終わり方になりましたが、悲願の脱出成功したことは確かです。いつもと一味違った観光が楽しめましたし、宮古島まで来た甲斐がありました。
夫婦関係が一時険悪になりましたが、ここまで協力してくれた家族に感謝です。
こんな母でごめんなさい。
このイベントは2月11日までで終了しますが、今後も不定期に那覇でイベントが開催されるようなので、謎解きが好きな方は参加してみてはいかがでしょうか?
小さな子連れでの参加はあまりお勧めしませんが…。
リアル脱出ゲーム SCRAP
http://realdgame.jp/
ゲストライター
- AYA
- プロフィール:生まれも育ちも沖縄本島。県民に多い苗字ベスト3入りする苗字だったのに、九州出身の旦那をもったばかりにイチイチ説明が面倒くさい。殺人事件が起こるドラマが好きでしゃべる機械キャラ萌え。