2014.01.22

海ぶどうを使い捨てカイロで守れ

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海ぶどうは寒さに弱く、冬に県外発送する場合は使い捨てカイロが必需品だと聞いた。カイロがある場合とない場合はどれぐらい違うのだろうか。県外に行く用事があったので実験してみた。

海ぶどうは冷蔵庫に入れたらいけない

沖縄ではわりと一般的に見る海ぶどう。


プチプチとした食感が美味しいです

海ぶどうは九州南端から沖縄にかけてしか分布しないため、観光客の人にとっては珍しいものだと思います。
沖縄のお土産として海ぶどうを選ぶこともあるのではないでしょうか。
しかし冬の時期、海ぶどうをそのまま県外へ持ち出すと大変なことになってしまうかもしれないのはご存知でしょうか。

こちらはスーパーで購入した海ぶどうのパックです。

パッケージの表記をよく見ると赤字で「冷蔵庫には入れないでください」と書いてあるのがわかります。


保存方法は常温(冷蔵庫には入れないで)

これは冷蔵庫で保存するとプチプチの食感の元でもある粒から液がしみ出してしまい、しぼんでしまうためなのだそう。

ちなみに冷蔵庫の通常の設定温度は0〜10度。
1月の沖縄の平均気温は16.6度なので常温でも問題ないのですが、同じく1月の東京の平均気温は6度、鹿児島でも8度、北海道なんて全域でマイナスなのです。

つまり冷蔵庫には入れないでと言われても、冬に海ぶどうを県外に持って行くと常に冷蔵庫並みの気温にさらされてしまうのです。
北海道なんて冷凍庫並みです!

ではどうすれば海ぶどうを県外へ持ち出すことができるのでしょうか。
海ぶどう業者さんによると、冬に海ぶどうを県外に発送する場合は海ぶどうを使い捨てカイロで温めながら気温による変化を少なくして発送するそうです。

では、とても長い前フリでしたがここからが本日のテーマです。
寒さに弱い海ぶどう。そのまま県外に持って行くとどれぐらい弱ってしまうの?
そんなことを調べてみたいと思います。

県外へ持って行こう

用意したのは2パックの海ぶどう。

1つは使い捨てカイロを貼り、もうひとつはそのまま持って行くことにします。
この日は12月14日、海ぶどうの賞味期限は12月17日までだったので、丸4日間でどのぐらい変わるのかを比べたいと思います。

出発日の沖縄は気温が24度でした。


12月とは思えない気温

寒さ問題とは別ですが、もうひとつ気になっていたのは飛行機の気圧で海ぶどうのプチプチが潰れたりしないのか?ということ。
機内にペットボドルを持ち込むと気圧の変化で膨らんだり凹んだりみますよね。

海ぶどうの粒はどうなっているのでしょうか。

変化ありませんでした
たしかにここで潰れたら県外発送が大変なんですが。

そして到着地岡山。
飛行機移動だけでは温めている方も、そのままの方も特に違いはないようです。

 

県外2日目(12月15日)

12月15日の岡山は最高気温が10度ぐらい。

この日は朝から夜まで外出していました。
それではエアコンなしで丸1日ホテルの部屋に置いていた海ぶどうをご覧ください。

そのままの海ぶどう

見た目は特に変化はなさそうです。

カイロで温めた海ぶどう

温めていたからかパックの底には水滴がついていました。

しかし粒はしぼんではおらず、こちらも特に変化はなさそうです。

2日目の経過

エアコンを消していたとはいえ、室内だったからか大きな変化は見られませんでした。

 

県外3日目(12月16日)

この日はホテルを出て岡山の山奥にある祖父母の家に向かいます。


田舎なのでやたら広い。倉もある祖父母宅


午後についたのにまだ水が凍っている

山奥だからか、気温はぐっと下がって3度。

縁側横の廊下(めちゃ寒かった)に置いて変化をみたいと思います。

その日の夜。

そのままの海ぶどう

初日のような張りはなくなり、なんだか寂しいことになってきました。

カイロで温めた海ぶどう

前日よりも明らかに底にたまっている水が多いです。

カイロで温めても零下に近い廊下では厳しかったのでしょうか、こちらも弱っているようにも見えます。

3日目の経過

見た目からはどちらも同じように張りがなくなってきました。
もったいない気もしますが、賞味期限は残り1日。最後まで変化を見ていきましょう。

 

県外4日目(12月17日)

さて、とうとう賞味期限日。
祖父母の家を後にし、海を超えて福岡に住む友人に会いに行きます。


電車から見た瀬戸内海

その夜。
長旅を終えた海ぶどう。
カイロを貼っていたパッケージは毎日取り替えたのでもうボロボロです。


左がカイロ海ぶどう

そのままの海ぶどう

カイロで温めた海ぶどう

見た目だけではそのままの方が美味しく見えますが実際にはどうなのでしょうか。
福岡の友人に試食してもらうことにしました。


以前沖縄に住んでいたこともあり、海ぶどうがお土産と聞いて喜ぶ友人

では食べてもらいましょう。

そのままの海ぶどう

「海ぶどうって言ったのに、これなに?」

プチプチとした食感は消え、湿った塩辛いなにかになっているそうです。
・・・ごめん。

カイロで温めた海ぶどう

「海ぶどう!!」

マジ!?

私も一口食べてみると「おおおお、海ぶどう!!!」

なんということでしょう。噛んだらプチプチと弾けて口の中に塩味が広がります。
買ったばかりのものと比べると張りは少し減っている気もしますが、食感も味も海ぶどうそのものなのでした。

カイロはすごい!

というわけで、途中経過では失敗だと思っていた海ぶどう実験。
業者さんが言っていた冬は温めて美味しさが保つというのがこんなに効果的だなんて。

今回2日目、3日目の試食はできていないので、そのままのものがいつからプチプチがなくなったのかわかりませんが、冬に海ぶどうを持って県外に行く際はカイロで温めて持って行くとある程度食感が損なわれずに済むはずです。
※状況にもよると思いますが。

ご参考に。

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