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小琉球という島には何があるのか
1429年から1872年の443年の間、沖縄本島を中心に琉球王国(琉球國)が存在していました。その後の7年間は、琉球藩に再編されましたが、1879年に琉球藩は廃止され沖縄県が設置され現在に至ります。
その昔、中国で琉球という呼称は、中国の東にある沖縄・台湾のことを指していました。その後、沖縄のことを大琉球、台湾のことは小琉球と呼ぶように。島の大きさは明らかに台湾のほうが大きいはずなのに。
これは明の時代になり、沖縄は中国と朝貢関係(朝貢国。皇帝に貢物を持って行ってた)を結ぶようになったからだといわれています。台湾と中国は朝貢関係ではなかったため、沖縄より下に見られていたのだとか。この辺りは諸説あるのでなんとも。
台湾に小琉球という島が残る
場所は台湾南部、高雄の東にある屏東県。行政区分では琉球郷(郷とは村というか里というか。中国の行政区分は難しい)になっていますが、小琉球と呼ばれています。
琉球郷には何があるのか。沖縄っぽさを求めて行ってみました。
高雄から東港へ
小琉球へ行くには東港からフェリーに乗ります。東港へは高雄からバスに乗り約1時間。
- 高雄国際空港から9117番の懇丁行きのバスに乗る
- 東港で下車。港までは徒歩10分くらい
東琉線のフェリー乗り場が見えてきます。民営と公営の2社が運行しています。
民営は東港から小琉球の玄関である白沙尾行き。公営は運休中でしたが、大福渡という漁港っぽいところに行ってしまいますので注意。
午前午後それぞれ4便の1日8往復。台湾のリゾート地なので夏は観光客で溢れかえり臨時便がでることも。冬でも結構混んでいます。運賃は片道210元(約720円)、往復410元(約1400円)。船を待つ間も客引きの熱烈なアプローチがハンパじゃないです。
- 結構いいお値段
- 平日でも座席は9割くらい埋まっていた
琉球という文字に親近感を覚える
琉球魅力商圏 Liuchiu
船を下りると、民宿やレンタルバイク・サイクル、観光ツアーなどの熱烈歓迎な客引きが待っています。日帰りで全部歩いて回るのは厳しいので、バスやバイク、自転車などを使うのをオススメ。
沖縄に似た風景がある
小琉球は台湾で唯一、珊瑚で形成された島。海は珊瑚が多くて透明度も高い。夏はダイビング客で賑わうそうです。
- ガジュマルやクワズイモ
- ミーカガンの材料になるモンパノキ
- 赤瓦
- 屋上には水タンク
- 屋型墓
- 亀甲墓っぽい形
いろいろな琉球
街を歩いていると目に入る『琉球』の文字。いろいろ探してみました。
琉球中學のジャージが、青+黄色や紫+黄色など、ド派手なものが多かったのが印象的でした。ちなみに琉小と琉中と略すそうです。
琉球焼肉王。沖縄にもありそうな店名だったので調べてみましたがありませんでした。カルビ大王はあるんですけど。
琉球機場への案内。琉球空港ってことですよね。
琉球誘客中心は、いわゆるビジターセンター。
琉球寶は、中国菓子の麻花という『ツイストしたかりんとう』みたいなもので有名なお店。小琉球名物だとか。麻花は長崎や神奈川でも作られていて『唐人巻』や『よりより』とも呼ばれるそうです。
琉球番は日式料理(日本料理)のお店。寿司や刺し身、水針(サヨリ)の蒲焼きが有名なんだそうです。
食べ物はどうなのか
さすがに沖縄料理っぽいものはありませんでした。残念!
小琉球は海産物が豊富。なかでもエビを使った料理が多いように感じました。どれも安くて美味しい。
紅豆餅は今川焼きのこと。沖縄では『んむがぁーやき』と言います。
沖縄に似てい...?
かつては琉球という括りで同じだった沖縄と台湾。
現在も残る小琉球(琉球郷)は、街中は台湾っぽいですが、海沿いへ行くと珊瑚に絡みつくガジュマルだったり、白い砂浜に青い海が広がっていたり、お墓が海に向いて立てられていたりと沖縄に似ている風景もありました。
日帰りでも行くことができるので台湾旅行に組み込んでみてはいかがでしょうか。