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ツナ缶の代用を考える
沖縄の家庭で欠かすことができない食材のひとつ、ツナ缶。
ソーメンチャンプルー(ソーメンタシヤー)などの炒め物やサラダによく使われています。沖縄はツナ缶の消費量がぶっちぎりで全国一。
写真にある箱入りツナ缶は沖縄限定。
一箱15缶入りなのですが、1缶あたりの価格はバラで買っても一緒。まとめ買いしてもお値段そのままなんです。箱入りだとお歳暮やお中元で贈りやすいっていうのもあるのでしょうかね。
さて、ツナ缶はビンナガマグロやキハダマグロのマグロ類や、カツオからできる缶詰。
調理方法は大きく分けて油漬けと水煮の2種類。油漬けは、サラダ油や大豆油に香味野菜等に漬けたもの。
水煮は油を一切使用せず、水と野菜スープなどに漬けたものがあります。
用意した魚は、グルクン・シイラ・シチューマチ
ソーメンチャンプルーには欠かせないツナ缶。マグロ以外の魚で作ることができないのか?
ということで沖縄でよく売られている魚を使ってツナの代用になるか調べてみたいと思います。
基本のツナを作ってみる
味の違いを知るには食べてみるしかありません。
ツナ缶を食べてもいいのですが、せっかくなのでマグロを使って作ってみたいと思います。
買ってきたのは糸満産マグロのあら。2kg近い重さで、身もたくさん付いていて380円。
血合いなどを洗い流し軽く塩を振っておきます。
今回は水煮にしてから油に浸け込みたいと思います。お好きな香味野菜やハーブ(ローズマリーとベイリーブスを使用)塩などを入れたお湯でマグロを茹でます。
あらの場合、身が厚くないのでサッと茹でたら余熱で大丈夫。
20分ほど味を染み込ませたら取り出し、身をほぐします。
ギッシリ詰まっている
容器に移して油を入れます。今回はオリーブオイル入れました。380円のあらから、ツナ缶に換算すると約8缶分くらいは作れたかと思います。できあがったツナは、臭みもなくパサツキもぜず高級ツナといった感じ。ツナといえば、いつも食べているツナ缶の味しか知らなかったので結構感動ものです。
マグロで美味しくできたので、沖縄の魚で作ってみましょう。
沖縄の魚で作る
グルクン(タカサゴ)。ご存知のとおり沖縄の県魚ですね。小骨が多いので唐揚げにすることが多い魚。
マンビカー(シイラ)とシチューマチ(アオダイ)は下処理がいらなかったのでそのまま茹でます。
マグロの時と同じようにハーブをいれたお湯で茹でます。
20分ほどしたら取り出して、水気をしっかり拭き取ります。
ほぐした身に油を入れて密封。一晩冷蔵庫で馴染ませます。
ツナ代わり3種
シイラ:食感はツナに一番近い。ちょっと魚臭さが残っているけど、カツオのツナ缶に似た匂い。
シチューマチ:思ったよりも魚の味が無い。とても油っこい(身が油を吸ってしまう)。
グルクン:魚の味が濃い。ツナ缶というよりはカニ缶(味は違うけど)。
そのまま食べても味の違いがよくわからないので、ツナ缶を使った定番料理にして比べてみます。
ソーメンチャンプルーに合うのはどれだ
ツナ缶を使う定番料理といえばソーメンチャンプルー(正しくはソーメンタシヤー)。
シイラを使ったソーメンチャンプルー
ほぼツナ缶(カツオ)。シイラと知らずに出てきたらわからないかもしれません。
シチューマチを使ったソーメンチャンプルー
サラダ油で炒めてさらに油を吸ってしまいました。魚の旨味はでてくるので、水煮なら油っこくならずに食べることができるはず。ツナ缶の代用としては厳しい。味が濃くて美味しいのに残念。
グルクンを使ったソーメンチャンプルー
味がしっかりあって甘みがある。柔らかすぎる食感はイマイチ。子どもが好きそうな味かも。
シイラ(マンビカー)がオススメです
個人的にツナ缶に代用できる順は、シイラ>グルクン>シチューマチとなりました。
そもそもマグロ以外の魚で作ったらツナではなくなっている気がしますが、まぁカツオも使われているので良しとしましょう。
手作りのツナは、買うより安く安心して食べることができるので、一度作ってみてはどうでしょうか。
油漬けにしておくと1ヶ月くらいは持つそうですよ。