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沖縄本島一周サイクリング323kmに挑戦(後編)
昨日の前編に引き続き、サイクリングレース「ツール・ド・おきなわ」怒涛の後編をお届けします。
まだ読んでいないという方は是非前編から先に読んでくださいね!
「沖縄本島一周サイクリング323kmに挑戦(前編)」
タイムリミット寸前? 強制失格か、間に合うか!?
サンライズひがしから、次の最終チェックポイント25km先の「わんさか大浦パーク」に17:00までに着かないと失格です。あと1時間強。これまで数か所に打ち切り地点が設けられていたのですが、まあ大丈夫だろうと思って余裕こいてたら案外時間がありません。
でも周りに他の参加者は結構いて、たぶん後方にもかなりの人数がいるはず・・・・。
平地のみなら平均時速25kmは可能だけれど、まだまだしっかりと上り坂があります。
コース後半で疲労の蓄積した脚では、上り坂でのスピードは時速10km以下に。
ついに名護市内に帰還。が、時間はもうほとんどないっ。
何度距離と時間を計算しても、かなりギリギリ。
ここで脚が攣りました
上り坂は立漕ぎでしのぎ、平地はフル回転でペダルを回します。
前方の参加者達を次々に追い抜きながら「大浦パークいつになったら着くの!?」と涙目で疾走。
そして突然、痙攣し始めた左ふくらはぎ。
なんかピキピキ来た!攣った!イタイ!ヤバイ!死ぬっ!
しかしそれでも足を止めず、右脚だけでペダルを漕ぎ続け・・・
16時58分、制限時間2分前に最終チェックポイント「わんさか大浦パーク」168km地点に到達。
今回、どんなヒルクライムよりもここが一番キツかった約20kmの全力疾走。
足攣った時は、正直止まろうかと思ったけれども、ちょうど追い抜きをかけてるときだったのでそのまま根性で踏み込みました。
芝生でしばらくぶっ倒れてましたがこのままここにいたら失格にされそうで怖かったので、痛む脚を抱えて逃げるように出走。
恐ろしい収容車。もう少しでここに回収されるところだった。
最終打ち切り地点を抜けたので、ここからはもうノンビリ走れます。
日もどんどん暮れてなんだかさみしい感じに。
そして1日目のゴール地点「喜瀬ビーチパレス」に到着!
なんとか無事に(?)180kmを走破しました。
左足を引きずりながら自転車をテントに収容してホテルへ。
疲れた・・・。
今晩泊る部屋。他の参加者と4人部屋に泊ります。
後から大阪から来たという参加者お二人がチェックイン。
聞いてみると最後の大浦の足切り地点で間に合わない参加者が大量に出たので、制限時間を30分伸ばす救済処置がとられたそうな。
脚攣ってまで間に合わせる必要なかった・・・。
夕飯はバイキング。激走の割に疲れ過ぎて食欲がありませんでしたが、明日の為にがんばって食べます。
一着ずつしかないレースパンツとジャージを風呂場で洗ってベランダに干します。
明日の朝までに乾くかどうか・・・。
そして午後9時半には早々と就寝。午前4時半には起床!
翌朝もバイキングですが、フルーツとサラダを中心に食べました。
朝6時半頃。すでにホテル前の広場に参加者が集まり始めています。
2日目の出走直前。無理せず、後方から出発します。
2日目沖縄本島中南部一周140kmスタート
2日目スタート!
軽快に走りだした瞬間・・・「脚が重い!」
やっぱり一晩寝て全快というわけにはいかず、前日の180kmの激走は確実に脚にダメージを蓄積してました。
2日目もしっかり上り坂あり。
昨日攣った左ふくらはぎが悲鳴を上げていました。
西海岸から東海岸側へ抜けて、金武(きん)町へ。
- 2日目最初の休憩所「伊芸海浜公園」22.5km地点に到着。
- エイドでサンドイッチがあったので海を見ながらいただきました。
うるま市を通過。
市街地に入ると信号が増え、この時は4回連続赤信号につかまり萎えました。
イオン具志川店前。
参加者がかなりバラけてきて、前後にまったく自転車が見えない状態。
北中城村から329号線に入り、中城村、西原町へと南下していきます。
西原のニューマン前の坂がキツかった・・・。
「西原マリンパーク」66.6km地点に到着。
スポーツドリンクとみかんをもらって、少しだけ休憩。この頃から気温が上昇。
西原町から与那原町へ。
少しずつ景色が都会化していきます。
そしてついに那覇へ!
なんだかすごく懐かしい・・・。
明治橋交差点では二段階右折で58号線へ。
そして、ここのまったく何もない場所で転倒。
赤信号で普通に左足を着こうとしたら体重を支えきれず脚がぐにゃりと曲がり、ひっくりかえったところを外国人女性に助け起こされました。たいして怪我はなかったんですが、恥ずかしかったです。
- 2日目の中間地点にして昼食会場。「とまりん緑地帯」80.5km地点に到着。
- お昼ごはんは沖縄そばとジューシー。そしてシークワァーサードリンク。
キャンプキンザー前を通過。
実はここから自宅が近く、「もう家に帰りたい!」という気持ちを必死で押さえました。
涙を飲んで58号線を北上。
11月とは思えない気温
お昼を回ったあたりから、「暑さ」という新たな敵が襲ってきました。
この日の最高気温は11月だというのに27度!夏か!
信号待ちで「暑い、暑い・・・」と独り言を呟いてたら、前の外国人参加者が振り向いて「アツイデスネー」と話しかけてきました。「冷たいビール飲みたいっスねー」と返します。いやホント、今ビール飲めたらどれだけ旨いことか。
あ、あれは!
アイス衝動買い。。
- ブルーシールアイスを食べながらツール・ド・おきなわを観戦。
- いや、自分もレース中でした。アイスを食べた後はコースに復帰。
浦添市から宜野湾市、そして北谷町、嘉手納町へ。
11月とは思えない気温の元、本島一周の旅は続きます。
ヤシの木と左右の嘉手納基地がアメリカンな58号線。
そして30分くらい前後に他の参加者がいない独走状態。
「読谷村共同コミュニティセンター」106km地点。
小休憩地点ですが、もはやちょっと休んだくらいではどうにもならない疲労と脚の痛み。
恩納村を北上。このあたりに来ると体力は完全に尽きて、ほとんど気力のみで走ってます。
- 「恩納村コミュニティセンター」123km地点に到着。最後のエイドポイント。
- ジュースを渡してくれた女の子がやたら可愛くて3杯おかわりしてしまいました。
名護まで18km。ということは通算300km地点も突破。
早くゴールしたい!という気持ちと、あとたった18kmで終わってしまう…という寂しさが入り乱れます。
朝、スタートを切った喜瀬ビーチパレスを通過。
なんだか、ここを発ったのが遠い昔のよう。
そしてまた名護に帰還。ここからはラストスパート!
余力を残さないように、悔いを残さないように!
そして2日目140km、通算323kmFINISH!
手元の時計で15時20分でした。
血と汗と涙の完走証。
そして宴が始まった
21世紀の森体育館で各レースの表彰式が始まりました。
チャンピオンシップロードレースの優勝者!
こちらは女子の部。
女性のトップアスリートが美人でスタイルの良い方ばかりなのは何故なのか。
表彰式を見ていると、何やら後方が騒がしい。
体育館横のテントに一斉に人が押し寄せています。
何がはじまったのだろう?
- 食いものだ!!
- 酒だ!!
なんと、会場にいる参加者たちに(参加者でない人にも)いっせいに酒とごちそうがふるまわれるのです!
- 生ビールも飲み放題!
- ソフトドリンクも飲み放題!
- おでん食べ放題!
- 豚汁食べ放題!
ん、なんだあの人だかりは!
豚の丸焼だ!
もう会場全体が宴!
限界まで走り続けたあとの打ち上げパーティは本当に楽しい!
ここで初めて出会った人たちでも、同じコースを走った参加者はまるで戦友のような気持ちです。
完走を(たとえ完走できなくてもチャレンジ精神を)讃え合います!
ツール・ド・おきなわ、辛くて厳しいコースだったけれども、走り終わった後はなぜか楽しかったことしか思い出せない。
あとレースを支えてくれたボランティアや運営の方たちにも本当に感謝です。
ツール・ド・おきなわ。
是非ぜひ、このビッグイベントを「観戦」だけじゃなく「参加」して欲しいです。