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【大人の社会見学】石川石炭火力発電所
うるま市石川赤崎の海側にある石川石炭火力発電所。
電源開発株式会社(J-POWER)が運営する石炭を燃料とした火力発電を行っている施設で、うるま市界隈でひときわ目立つ背の高い煙突が目印です。J-POWERといえば、以前DEEで紹介した国頭村にある世界で唯一の発電所、やんばる海水揚水発電所の運営会社でもありますね。
参考:【大人の社会科見学】沖縄やんばる海水揚水発電所
石川石炭火力発電所はJ-POWERが沖縄県で保有する唯一の石炭火力発電所であり、発電の100%を石油に依存していた沖縄の電力供給の脱石油化、電源の多様化をはかるために建設された、沖縄県内初の石炭を燃料とする火力発電所です。豊富で安価な海外炭の活用により、電力の安定供給、さらには沖縄県の発展に寄与すべく、発電所の運転・保守に努めています。 (石川石炭火力発電所ウェブサイトより)
2本の煙突が並んで見えますが、左側が発電所の煙突、右側は沖縄電力の煙突で別管轄なのです。
先日この石川石炭火力発電所で『てぃーだフェスタ in Jパワー』という一般開放イベントが開催され、発電所内の見学も行われるということだったので見に行ってきました。
果たして発電所内はどんなふうになっているのでしょうか。興味津々です。
間近で見ると圧倒される大きさ
イベントは11時からということで、お昼ごろ発電所に到着。
今まで遠くからしか見たことが無かったのですが、近づいてみるととにかく建物の大きさに圧倒されます。
今回のイベントで立ち入りできるエリアは限られていますが、見上げる巨大な建物はどの角度から見てもかっこいいのひとこと。大きいことはいいことだ。
無料イベントがいっぱい
お祭り特設会場では、カレーライス、沖縄そば、唐揚げ、ポップコーンなどの屋台が出店している他、ステージイベントなども行われたくさんの家族連れで賑わっていました。
- カレーライスと沖縄そばが大人気
- 子どもたちの歓声がにぎやか
特設ステージでは先着60組限定で琉神マブヤーの撮影会&握手会が行われていました。さすがマブヤーは子どもたちに大人気で行列ができていました。これを目当てに来た子どもも多いはず。
動物たちと触れ合える「ふれあい動物園」もありました。沖縄市にある「沖縄子どもの国」からの出張のようです。
- ずっと両手でうさぎを撫でていた女の子
- 牛みたいな模様のヒージャー
- ひよこ大人気
- ミドリガメ不人気
ピンク色のきれいなヘビともふれあえます。右側のお母さん逃げ腰。
そしてすぐ横のヤブにはハブ注意ということで立ち入り禁止の柵が設けられていました。ハブとはできればふれあいたくないものです。
- ジュラシックパークという名のふわふわ遊具
- ボールを投げてパネルに当てるストラックアウト
他にもミニSLやロードトレイン、信楽焼絵付体験など、子どもを飽きさせないイベントが盛りだくさんでした。
いよいよ発電所内部へ
ひととおり会場内を見て回ったあとは、いよいよ発電所見学へと向かいます。
用水タンクの絵が陽気。
発電所見学はある程度人数が集まり次第の出発。人数が集まるまでの間、待合所で様々な展示資料を見学することができます。
- これが燃料となる石炭
- 発電所施設の全体模型
- 光るパネルに子どもたちも興味津々
- やんばる海水揚水発電所のパネルも
15人ほどの参加者が集まったところで見学中の注意事項の説明があり、いよいよ発電所内に潜入です。わくわくわくわくわくわく。
エレベーターで建物をあがり所長室を横目に長い通路を抜けさらに階段を登りさらに通路を奥へ奥へと進み頑丈な扉を開けると・・・
ムワッとした熱気とともに大きな空間が開け発電設備が見えてきました。
誘導係の所員の方がいろいろと施設について説明をしてくれるのですが、発電所内の音がすごすぎてあまり聞き取ることができませんでした。
なかなか見ることの無いであろう発電所の中枢を担う中央制御室。
1号機、2号機の発電量や炉内の燃焼の様子などをモニタで監視しているそうです。かっこいい。
屋上へ
さらにエレベーターに乗って最上階、8階へ向かいます。
到着しエレベーターの扉が開いた瞬間、ムワッとさらなる熱気が。
見学者の口から思わず「うわ、暑い!」「暑っつー!」といった言葉がもれます。
それもそのはず、温度計が指し示していたのはなんと46度。発電に伴う建物内の熱は上へ上へとのぼってくるので、上へ行くほど暑いというわけですね。この日は涼しい秋の日だったのでこの温度でおさまっていますが、夏場などはもっと暑く所員はみんな汗だくで作業にあたっているそうです。うーん、痩せそう。
エレベーターを降りたところから格子状の作業用階段をのぼってさらに上へ。
ちなみに手すりなどの金属部分もかなり熱くなっているので要注意です。
さきほどまでの建物内の暑さが一変、強い海風がまともに吹き付け寒い屋上へ。この日はPM2.5の影響か空気が霞んでいましたが、青い太平洋が一望できるめちゃくちゃ景色がいい場所です。
海にのびるベルトコンベアの先に見えるのがコンテナ船が石炭を下ろす桟橋。沖縄は年中風が強いため石炭の粉塵などが飛んで環境を汚すことの無いよう、ベルトコンベアがトンネル状になっているんだそう。
こちらは海と反対側に広がる石川の町並み。左側に見える巨大な4基の石炭サイロは、発電の際に出る騒音の防音壁の役割も果たしているんだそうです。
これにて発電所見学は終了。見学できたのはほんの一部でしたが、今まで遠くからしか見たことのなかった発電所の内部を見ることができ興味深かったです。参加していた子どもたちも興味津々で間近で機械を見たり、所内の暑さを体感できたのでとても印象に残ったのではないでしょうか。
最後はオオゴマダラでほっこり
見学が終わり施設の入り口まで戻ってくると、中庭になんとオオゴマダラが。所内で大切に飼育しているんだそうです。
- 金ピカのさなぎ
- ひらひらと舞う姿に癒やされます
最後にアンケートに答えてJ-POWERオリジナルボールペンをげっと。ちょっと嬉しい。
また石川石炭火力発電所の施設開放イベントが行われる際には、是非みなさまもご家族ご友人と訪れてみてはいかがでしょうか。遠かった発電所という存在がぐっと身近になりますよ!