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【建物探訪】古島団地
国道330号線沿い、ゆいレール古島駅のほど近くに立地する「古島団地」。
ゆいレールの車窓からもよく見えるので、「ああ、あの古い団地ね」とご存知の方も多いのではないでしょうか。
建設は1972年、沖縄が日本に復帰した年と同じなので築後41年の歳月が経過しています。
この古島団地では、老朽化と再開発を理由に立退きを要求する管理会社と、団地の建て替えと居住の継続を訴える住民との間で長期にわたって立退き裁判が行われています。
裁判の詳細についてはここでは割愛しますが、そんな古島団地の建物としての魅力に、古い建物好きとして迫ってみたいと思います。
古島駅の目と鼻の先
古島駅から見た古島団地。中央の白い建物がそうです。
近づいて見るとかなり巨大な8階建の建物だということがわかります。
以前、外のフェンスに「大壺譲る」という看板があったはずなのですが現在は無くなっていました。譲り手が見つかったのでしょうか(どれだけ大壺なのかちょっと見てみたかった)。
国道沿いの団地1階部分はフェンスで覆われた庭があり、以前は保育所があったようです。「きりん組」「うさぎ組」などの看板や飼育小屋が今も残されていました。
ずっと気になっていた「古島食堂」の看板。もしかして現在も営業しているのでしょうか??
店舗部分はシャッターだらけ
- 通路の両側はシャッターが閉まっています
- 通り抜けたところもすべてシャッターが
国道から反対側の団地の1階部分に「古島食堂」発見。でもやっぱり閉まっていました。検索してもほとんど過去の情報が出てきませんが、いったいどんなメニューが提供されていたのでしょうか。沖縄そばはあったようですが・・・。気になります。
他にも団地の1階部分には、スーパーマーケット、薬局、雑貨店、化粧品店、美容室、理容室など様々な店舗が入っていたようで、かつては団地内だけでいろいろな用事が済ませられて便利に生活していた様子が伺えます。
- 文具店跡
- 雑貨店跡
- 美容院跡
- 保育所跡
老朽化が激しい建物
当時としてはきっと珍しかったであろうエレベーター。一枚扉の珍しいかたちです。
入居者の表札もそのまま残されていました。現在はこのうち何世帯が残っているのでしょうか。
- 猫の糞害に憤慨のようす
- えこ?ねこ?
こちらもエレベーター。内部はどうなっているのかとても気になります...。
建物はあちこちコンクリートが剥離していたり、鉄骨がむき出しになっていたり、鉄筋で補強されていたりと老朽化がかなり目立ちました。
- 今にもコンクリ片が落ちてきそう
- ベランダ床部分の鉄骨がむき出し
現在も住民が暮らす場所だということを忘れずに
かつてはたくさんの人々が暮らし、子どもの声が団地中に響いていたであろう古島団地。
私もずっと団地育ちだったので子どもの頃の景色と自然と重なります。
- 風になびく布団
- 風になびくドラゴンフルーツ
奥に見える建物は、古島団地に隣接して建つまだ新しい公営住宅。新旧の対比がなんともいえません。
ほとんどの住民は古島団地から退去してしまい残るは数世帯のみとなったようですが、現在も生活している方がいる場所だということを忘れないように。勝手に建物内に立ち入ったりすることの無いようにしましょう。
駅前の一等地に建つ古島団地。今後どうなっていくのか、静かに見守っていきたいと思います。