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オリオンビールの古酒はまろやかなのか
我がDEEokinawaの事務所には過去の特集で使った小道具や、誰かが持ってきたおかしな小物がならんでいます。で、ここに2003年に発売されたオリオンビールの「オジー自慢のオリオンビール」の記念缶が中身もそのまま並べられています。
なぜ中身を抜かないのか…
持ち主のmiooon曰く、
「ビールは古酒になるらしい。あまり置くと発酵が進んで爆発するがその直前に飲むビールはそれはそれはまろやかでうまいと言われている」
という話を聞いたというのです。…本当なのか?というわけで本日の特集は「ビールは古酒になるのか、そして本当にまろやかなのか」について検証してみたいと思います。
古いビールを求めて
早速2003年のオリオンビールを開けてみようとしたところ
(この缶ビールはベトナム通りで購入したらしい)
miooonが「まだ早い!もったいない!」と開封を拒否。仕方ないのでまずは古いビールを探しに行くことにしました。
やってきたのは那覇の公設市場近くの「サンライズ・なは」周辺。
ここに骨董品屋さんがあったのを覚えていたのでした。ここに確か中身の入ったジュースなどが販売されていたはず…。
- 古い清涼飲料水
- 古い泡盛の瓶みたいなやつ
店内をぐるぐる回ってビールを探します。古本から民具、石ころ、なんかよく分からないものが沢山並べられていましたが
(手前はオリオンビール灰皿)
ビール(中身入り)を発見。この缶は2000年の7月に名護市の万国津梁館で行われた沖縄サミットを記念して作られた記念缶で製造年は1999年でした。缶には「世界の目を沖縄へ、沖縄の心を世界へ」と書いてあります。今回はこれを飲んでみることにしましょう。
ちなみに値段は1000円でした。1本購入。
新旧ビール飲み比べ
というわけで事務所に戻ってきました。途中、コンビニでオリオンビールを1本購入して新旧でビールを飲み比べてその味の違いを検証してみましょう。
その前に両者の製造年をチェック。新しい方は2013年1月製造。
一方古い方。製造は1999年12月製造のようです。僕が沖縄に来たのが1998年。このビールが発売された頃は大学の二回生だった頃で実に13年くらい前のビールになるわけです。
これ先に言ったとおり沖縄サミットの記念缶なのですが、沖縄サミットは開催前はものすごく盛り上がってた気がするのですが、なんか中途半端に盛り上がったままいつの間にか終わってたように記憶しています。
それではまずは開けてみましょう。
- 新しい方のビール
- まぁ普通にビールだよね
まずは新しい方のビール(2013年1月)を開封。まぁ普通のビールです。
- 古い方のビール
- 開けるの怖い
そして、次は古い方のビール。開けるのが…恐ろしい。10年以上前のビールなので炭酸が抜けているんじゃないかと思いましたが、割と普通に炭酸は残っているようです。
まずは臭いから。古いビールの臭いを嗅いでびっくりしました。臭いがなんかブランデーっぽい!
これはマジで古酒になっているのかもしれません。
続いて注いでみます。
左が古いビール(1999年12月)。右が新しいビール(2013年1月)。なんか知らないけど古いビールの方が泡立ちがよい感じです。色も心なしか濃くなっている気がする…。
しかし思ったよりも普通にビールの態をなしている気がしますが
よく見ると古い方のビールに微細な何かが舞ってます(飲みたくない)。
古いビールは古酒になったのか
しかしここまで来たらもうやめる訳にはいきません。とりあえず飲んでみましょう。
……。
なんだこれ。
うーん。別にまずい訳じゃないですし、確かに味はまろやかになっている気がします。しかしこれはビール以外のなにか別物になっているような気が。臭いは「ブランデーみたいな臭い」というのがしっくりくる表現だと思うのですが、味は「ビールっぽいけど、ビールじゃない別のお酒」「うまいとまずいの中間に位置する飲み物」という感じでなんか表現が難しいです。
ただ、別に10年以上置いて味わうほどうまいものではない事は確かです。
ビールは鮮度が一番だと思う
(新しいビールがやっぱりうまい)
結局どちらがうまいのかと言われれば、当然新しい方が断然うまかったです。しかし、今回のものはまだまだ熟成が足りずに破裂寸前まで熟成を重ねることによりひょっとしたらビールももっとうまく進化するのかもしれません。
それにしたって10年以上置いてもそこまでうまくはならないのだから結論としては「ビールはやっぱり鮮度が命」ということでよいのだと思われます。
もしも20年ものくらいの古いビールを所蔵されている方は是非DEEokinawaにご一報ください。あと当然ですが、密封されているとはいえ何があるか分かりませんのでこの記事を読まれて古いビールを飲んでみよう、という方は自己責任にてお願いします。