ガンプラでシーサーを作る

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沖縄の守り神といえばシーサーですが、他県では意外と手に入れるのが難しかったりします。そこで、身近にあるものでシーサーを作ってみることにしました。

デイリーポータルZの安藤さんからお年玉が届きました

デイリーポータルZ」。
そうあの娯楽サイトの王者「デイリーポータルZ」です。

DEEokinawaは月に何度か、デイリーさんにDEEで人気が高かったものに後日談などを加えた形で記事を寄稿させていただいています。その活動もあってか、先日デイリーポータルZの安藤さんからDEE宛にこんなメールが届きました。

「DEEさん用の記事を書いてみました。良ければ使ってください」
記事キター!!

というわけで本日はあのデイリーポータルZ(しつこい?)の安藤さんからいただいた記事です。

ガンプラでシーサー

沖縄では魔物から守ってもらいたければシーサーを置けばいいのだが、他県ではそうはいかない。なぜなら、売っていないから。

沖縄の物産を扱う専門店まで行けば手に入るかもしれないが、それでは間に合わないことだってあるだろう。たとえばほら、あなたのすぐ近くに魔物が迫っているとしたらどうだ。


これは沖縄で買ったもの。

シーサーの代わりになるものを探す

シーサーが手に入らなければ代わりのものを探すほかない。遠目に見てシーサーっぽいものが屋根に乗っかっていれば、魔物だって間違えて避けて通ってくれるかもしれないだろう。ないよりましなのだ。

というわけでやってきました町のおもちゃ屋。ここで代用品が見つかればそれに越したことはない。

シーサーありませんか。

シーサーはない、しかし近いものならある

おもちゃ屋をくまなく探すとシーサーといえなくもないものたちがいくつか見つかった。

しかし残念ながらどれも決定力に欠けるといわざるを得ない。


雰囲気は似ているが、どっちかというと魔物寄りか。

 


かなり近い、だがなんだろうこの頼りなさは。

 


シーサーっぽいがクールすぎる。

ない。

やはり内地でシーサーを見つけるのはなかなか難しいことなのだ。

ならば作るしかないだろう。Do it yourself の精神である。

 

ガンプラでシーサーを作る

そこでわれわれが注目したのがガンプラ(ガンダムのプラモデル)である。

たいていのおもちゃ屋はシーサーは置いていなくてもガンプラならある。しかもガンプラはなにしろ種類が豊富である。中にシーサーに似たやつがあってもおかしくないのだ。

そういうむちゃくちゃな理論に基づき、おもちゃ屋に並んでいたガンプラの中から、シーサーになりそうなものを選んで買ってきた。

それがこちらである。


名前は忘れました。

シーサーは口の開いた阿形(あぎょう)と口の閉じた吽形(うんぎょう)とで一対である。そこを重視した。

どうだろう、雰囲気伝わるだろうか。

「似てる!」と思って買ってきたけど、作っているうちに冷静になってしまった。

 

ガンプラはシーサーか

まずはノーマルの状態でガンプラがシーサーかどうか見てみたい。

シーサーのシーサーたる所以はその姿勢にあると思う。前足をついてしゃがみ前を向く、ご存知獅子のポーズである。


シーサー!

…違う。

これはガンプラだ。これでは魔物も避けない。

色がいけないのかもしれない。シーサーといえば素焼きだ。近い色で塗ってみることにした。

参考までに「ドイツ軍、茶色」というプラカラーを使いました。

結果、より離れた気がしなくもない。

どうでもいい話だが、この記事、去年の年の瀬に撮影している。

作業中につけていたテレビではレコード大賞が放送され、AKB48がキラキラと踊っていた。それを横目に見ながら僕はガンプラを塗った。魔除けのシーサーにするためだ。

(あの子たちはきっとガンプラをシーサーに作り変えたりとかしないんだろう、一生。僕があの舞台に立つことがないのと同じように。)

僕の心に魔物がおとずれた瞬間である。一刻もはやくシーサーを仕上げなくては。


みんなちがって、みんないい。だよな。

ここまでで注意する点といえば、プラカラーって塗って乾かしてから次塗るから、やり始めると6時間くらい平気でかかるということだ。うっかり夜中になってしまった。

でもこれ、爪だけ見るとちょっとシーサーっぽくないか。


一歩引くとエルム街だけどね。

色以外でシーサーっぽさを出すために何が必要だろう。

本物と比べてみてわかったのだが、それは目ではないだろうか。目をつけてみた。

そしたら一気にコミカルになってしまった。

しかしもうレコ大も終わって世はすっかり大晦日である。今年の仕事は今年のうちに、だ。これで完成とさせていただく。

シーサー完成

できた。

これが今の僕の精一杯である。いや、僕のというか内地の、であろう。
沖縄以外でシーサーを探そうとすると、現状ではこれが精一杯ということである。今話を大きくして自分の責任を薄めてみたがあながち間違ったことは言っていない。

まあいい、見てくれ!

阿形(アギョウ)!

吽形(ウンギョウ)!

二人そろって

シーサー!

 

二人揃って!

シーサ…。

待ってくれ、まだやることはある。

ためしにフォーメーションを変えてみてはどうか。

片方、ニセモノが混じっています。

どっちがガンプラでしょうか(答え:向かって右)。

 

設置例。

 

ガンプラはシーサーじゃない

ガンプラは魔除けとしては少し物足りないことがわかった。しかし、この情熱というか努力というか、想いの強さが僕たちを魔物から守ってくれるのではないかと思うのだ。

なんとかいい具合にまとめようとするくせを治したいとは思っています。

ゲストライター

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安藤 昌教
デイリーポータルZ編集部勤務。沖縄には5年ほど住んでいたので地名を言ってもらえればだいたいわかると思います。
 
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