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観光客にキジムナーはどれくらい知られているのか?
おそらく沖縄県で一番有名な妖怪「キジムナー」。
お土産品のパッケージや、観光施設のオブジェなど県内ではちらほら見かけます。
(wikipediaより)
選挙のキャラクターでも使用されていますよね。
沖縄県選挙管理委員会のキジムン
沖縄では認知度の高いキジムナーですが、観光客の人たちにはどれぐらい認知されているのでしょうか?
キジムナーとは?
キジムナーはガジュマルの木の妖精で魚介類が大好物。
特に魚の目玉(左目)やグルクンの頭が好物だそうです。
人間らしい生活スタイルを持ち、人間と共存するタイプの妖怪として伝えられ、「体中が真っ赤な子ども」あるいは「赤髪の子ども」「赤い顔の子ども」の姿で現れることで有名。
・年の瀬は一緒に過ごす、
・漁を共同で行う、
など生活の近くにいる身近な存在の妖怪です。
人間と敵対することはほとんどありませんが、住みかの古木を切ったり虐げたりすると、家畜を全滅させたり海で船を沈めて溺死させるなど、報復は徹底しているといったちょっと怖い説もあります。
ということで、上記のキジムナーの特長と性格をヒントとして伝えイラストを描いて頂くことに。
これで観光客の人がどれぐらいキジムナーを認識しているのかわかるのではないでしょうか。
国際通りで実際に調査をしてみました。
では、観光客の人たちのキジムナーの特長を伝え、描いてもらったイラストを見て行きましょう。
絵を売りに来た怪しい人と思われないか心配です・・・
子どもの要素は?
まずはベンチで休憩している40代ぐらいの男性がいたので取材をお願いしてみました。
キジムナーの設定と性格を伝えてイラストを描いてもらいます。
少し考えたあとは一気に迷いなく大胆に描いてくれました
そして完成したのがこちら
まるで鳥。
これはキジムナーの「キジ」を鳥としてイメージしたようです。
キジムナーは子どもの妖怪と伝えたはずですが、衣装の金が子どもを表しているのでしょうか。
「火のオーラ」と書かれていることから、不死鳥のように力強く羽ばたいているようにも見えます。
男子高校生のキジムナー
続いては修学旅行中の2名の男子高校生が協力してくれることに。
お土産屋の前にいたので、いろいろな商品パッケージからキジムナーを見ているかもしれません
そして、最初と同じように設定と性格を伝えて開始。
まずは1人目
迷いなくペンが進みます
そして完成!
通常時と怒った時になる姿の2パターンがあり、怒るとより人間に近い姿になるそう
通常時は漁が得意なモンスター、怒った時のみ炎が出るみたいですね。
変身するキジムナーは初めてで斬新でした。
続いてはもう1人の高校生が描いてくれたのはキジムナーの女の子バージョン
こちらもさらさら~と描きこむあたりすごく慣れている感じがします
完成!
着物を着た和服美人のキジムナーに
髪の色とは対照的に服はすごく落ち着いていて、若干雪女っぽい仕上がりになりました。
この2人は普段からpixiv、ニコ動などでイラストを投稿しているとのこと。
どうりでサラサラ描いてうまいはずです。
キジムナーかどうかはここでは言及しませんが。
親子合作
お昼近くになると国際通りに観光客がだんだん増えてきました。
今度は家族旅行中の親子にお願いしてみました。
お父さんのあとを追いかけるようにして、息子さんも一緒に参加してくれました。
そして親子での合作キジムナーが完成しました。
沖縄といえばミミガーという印象があったらしく、よく見ると豚のかぶり物をしています。
目つきが悪いのはキジムナーの報復が怖いというイメージが強く残ったからでしょうか。
テヘペロっ!
今のところ男性の描くキジムナーだけしかないので、女性票も欲しいところです。
頑張って声をかけてみたいと思います。
買い物も終わって一息ついている人を中心に探して歩いていると、ちょうど休憩中の女の子2人組がいたのでお願いしてみました。
今回は描く側と身体的特徴以外のヒントを出す側とに分担してもらいました。
ヒントをもとに描いていただき完成したのがこちら!
なぜかテヘペロをするキジムナー
漁をするので手にはツメ、服はビキニを着用させたようです。
このかわいさで魚の目を食べていたらちょっと怖いですね。
家に居たら和むゆるキャラ的キジムナー
最後は修学旅行中の女子高校生にも調査をお願いしてみると快く受けてくれました。
ヒントを元に描いてもらうものの、途中経過はコタツでだらだらしていそうな風貌
完成図はこちら
これは座敷童子では・・・、とても和むキャラクターが出現しました
右手には魚、胸にはしっかりとキジムナーと名前が入ってます。
レトロなゆるキャラっぽさがとてもかわいらしいですね。
キジムナーの認知度は?
ということで観光客の方にキジムナーのイラストを描いてもらいました。
残念なことに、ほぼ私たちがイメージする「キジムナー」が出てこないという結果に。
そして、イラストを描いてもらった人は6人でしたが、周りにいる人たちにもキジムナーを知っているか聞いていたのです。
その結果、キジムナーを知っていたのは
32人中1人!
これは確率2分の1で勝てるギャンブルに5連敗か5連勝する確率と同じです。
つまり、キジムナーは予想以上に観光客の人に知られていないという結果が。
まとめ
今回の調査から
・キジムナーの観光客からの認知度はほぼ0に近い
・特長と性格だけでイメージして描いてもらったキジムナーはオリジナリティー溢れる斬新さがある
ということがわかりました。
でもよく考えると私たちも実際にキジムナーを見たことはなく、イメージするキジムナーは誰かが描いた絵を元にだったりするのです。
ということは、本当のキジムナーは今回描いてもらったイラストの方が近いのかもしれません。
水木しげるさんが描いたキジムナー。
本当はこんな姿なのかも!?
ゲストライター
- TAKUMA
-
沖縄生まれ栃木育ち。
自分が親になり両親のありがたみをさらに感じつつ子育て奮闘中。