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那覇空港のやちむん通り
みなさんご存知の那覇空港。
DEEの空港関連記事はこちら。
・那覇国際線ターミナルがアツい
・もう一度よく那覇空港国内線ターミナルを見てみよう
・那覇空港の猫が気になる
細かいところを見てみると、まだまだ知らないことがあったりします。例えばこのメカっぽいシーサー。
見てみると鉄板?でシーサーが作られています。目に電球っぽいのが埋めこまれていて光りそう。
今回気になったのは
チェックインカウンターがある3階の乗降場。
ここにあるポールに、やちむん(焼き物)が乗っているのをご存知でしょうか?
その数65本。全てにやちむんが乗っています。それぞれ模様も違う。
丼ぶりに見えたけどどうも違う。んー、気になる。
手がかりは「忠」の文字
いろいろ調べてみても情報が全く無かったのですが、やちむんをよーく見てみると「忠」の文字が。
これを手がかりに検索してみると、似たような作品を発見しました。
どうやら那覇市壺屋のやちむん通りにある、育陶園さんで作られている壺屋焼っぽい。
写真を持って直接聞きに行ってみました。
育陶園
ー (写真をみせながら)この那覇空港にあるやちむんはこちらで製作したものですか?
「あー、そうそう。これはうちで作ったものだね。今の那覇空港国内線ターミナルが完成するときに作ってくれと頼まれたの。」
「沖縄の赤土、沖縄の釉薬を使うので仕上がりが安定しなくてかなりロスが出るんです。それこそ、荒馬を乗りこなす感覚ですよ。こういったイレギュラーの発注があると、利益率は上がらなくても一つの経験、貴重な勉強になります。」
と教えてくださったのは育陶園の女将さん。
「私より詳しく覚えている人がいるから聞いてみようね。」
詳しく覚えているスタッフの方が外出中だったけど、タイミングよく偶然お店に来たのは何と育陶園の6代目・高江洲忠さん。産業まつりの準備で忙しい中、ご本人に少しだけお話を伺うことが出来ました。
ー これって特注なんですよね?
「そうそう、支柱の上の面はそのままだとザラザラしてるからそれを覆うものをやちむんで、ということだったけんだけれど、いつも作っている形とは反対バージョンだね。特注で、ひっくり返したら丸くなるよう作ったんですよ。通常より厚くして、白化粧して、逆さにして置いて、そこに絵を描いた。ほら、反対バージョンだからねー。」
「あとひっくり返して踏み台にしたら足の裏が気持ち良かったよ。」
「この形をきっかけに、手洗い鉢も作るようになって、ホテルとかで使われるようになり、商品化の話もあるけれど、手作りなので量産は出来ないからねぇ。」
「それでも今では手洗い鉢の排水配管の穴の大きさにもピッタリ合わせる収縮率が分かってきた。企業秘密だけどもね。」
と、ここで時間切れ。
「今日はまつりの準備でバタバタしてるけど、壺屋をもっと知って欲しいから、いつでもゆっくり来てくださいね。」
ここから先は那覇空港やちむんコレクションとして写真を御覧ください。
唐草
四方八方に伸びて限りなく、延命、長寿子孫繁栄を意味する。
菊紋
太陽の恵みを象徴する花。病気を治し、寿命を延ばすと考えられた文様。
魚紋
富と幸福の象徴。たくさんの数の卵を産む為、子孫繁栄の意味もある。
魚紋(別バージョン)
魚紋(海老)
やちむんが欲しくなる
と、那覇空港のやちむんコレクションでした。
それぞれ色柄が違うので見ていて飽きません。
そういえば今までDEEで壺屋の記事ってなかったですね。
何か探してみよう。
那覇空港へ行く際は、ちょっと足を止めて見てみてください。とてもキレイで可愛いですよ。