2012.10.10

名護の民俗資料博物館に行って来た

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名護に本気の私設博物館があると聞きました。展示品の数と種類の多さは公設の博物館にひけをとらないとか。いったいどんなところで、なぜそれを個人で開設したのでしょうか?気になるので行ってきました。

私設のすごい博物館

名護市街から国道58号線を北に走ると黄色い大きな看板があります。

名護市親川の「民俗資料博物館」

民俗資料博物館は2005年に開設した私設の博物館で、展示物は館長である真嘉比さんが1人で集めたそうです。
それも相当数があるとか。
また、数だけでなく種類も民具、農具、戦争関連品と種類も多岐にわたり、公設の博物館にひけをとらないといいます。
いったいどんな施設なのでしょうか。
気になったので行ってきました。

民俗資料博物館へ

民俗資料博物館は58号沿いの看板を右折し、農道をまっすぐに入るとあります。

これで合っているのかと、一瞬不安になる

到着

赤土ご自由にお取りください?

民俗資料博物館本館入り口

入館料は大人500円/こども200円です

それでは入ってみましょう

館内に入ると天井一面にランプやランタンの数々。

きれい!

そして棚には年代物の蓄音機が並びます。

奥から明治、大正、昭和の蓄音機だそうです

こちらは館長の真嘉比さん。
すべて現役で動くということでセッティングしてくれました。

レコードに針をおとすと、音楽が流れます。

おお。すごい!
ゼンマイ仕掛けで動いているので、状態さえ良ければ古いものでもちゃんと動くそうです。

他にも船員さんが使う汽笛やアイロン
 

ガリ版機やタイプライター
 

ビクター犬や薬局の子たち
 

医療器具や千人針
 

などなど多種多様なものが展示されています。
いったいなぜ真嘉比さんはこんなにたくさんのものを集めたのでしょうか。

コレクションの理由

真嘉比さんは定年後しばらくはのんびり暮らしていたそうです。
お酒を飲んだり、果樹園を作ってみたり。
そんなある日、山で木製の農具が捨てられているのを発見します。
「これはすごいぞ。捨てるなんてもったいない!」と思った真嘉比さんは農具を車に積んで持って帰りました。

そして思ったそうです。

先人が使ったもの、いま使っているものも、いつかは時代の波にのまれて消えてしまう。
それでいいのだろうか。
そうだ、僕が後世に残そう。

それから8年間、真嘉比さんは「沖縄で使われた」ものを私財を投じて集めはじます。
その数、1万点以上!

知り合いを通じて眠っている古民具を譲ってもらうこともあったそうですが、多くはフリーマーケットで手に入れたそうです。
すごいですね、沖縄のフリーマーケット。
 
こんなのフリマであるのでしょうか?

集めたものは野ざらしにはできないので、自分で建物を作って保管しました。
手伝い中に怪我をしたら困るからと、建物は1人で建てたそうです。
それも本館と別館の2棟!

手作りの別館

後世に過去を伝えることを目的に集めに集めた1万点以上のものたち。
今では誰もが見学できる民俗資料博物館で、ところ狭しと展示されています。

プロマイドとかレコードとか
 

沖縄ことわざかるたとか

これ欲しいと思った

ものすごい量のランプとか

真嘉比さんは「明治、大正、昭和の古道具に関しては県立博物館よりも数が多いよ」と胸を張っておっしゃいます。
また貴重な戦争の資料もたくさんあるそうです。

見学コースの最後には温かいコーヒーのサービスもついています。
時間があれば真嘉比さんがいろいろとお話を聞かせてくれるはず。

過去を知ることと、現在を大切に思うことって似ているのかもしれないと、ふと思いました。

当たり前ですが、いま使っているものが過去のものになるときがいつか来るのですよね

赤土ご自由に?

さて最後に、入り口にでかでかと案内があった赤土ご自由にお取りくださいですが

博物館の裏に赤土の山があり、ここから自由に持って行っても良いということでした。

それも袋にいれて、というような柔な持って帰り方ではなく、
「わりとみんなトラックで来たり、ショベルカーで取りに来たりするよ」
とのことです。

ワイルドだぜー!

ということで、過去に触れたい方、もしくは赤土を欲している方は名護の民俗資料博物館へ行ってみてはいかがでしょうか。

民俗資料博物館

http://www.mco.ne.jp/~sawanoya/

名護市字山田区628
電話:0980-58-3355
 

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