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もう一度カニに注意してみる
かなり昔の話になりますが「カニに注意してみる」という記事を書いたことがあります。詳細な内容は記事を見て欲しいのですが、まぁ夏くらいにカニが産卵のため海におりてくるのでそれを見守ろうという企画でしたが
カニはいませんでした。
その結果この記事は2011年8月のワーストに選ばれただけでなく、
「ちゃんと調べてから行け」
「ググれ」
など辛辣なご意見を沢山頂きました。まぁそうですよね。
2012年。もう一度カニに注意しよう
そして時は流れ2012年…再びカニに注意する時がやってきました。
今回の舞台はうるま市の勝連半島から海中道路を抜けた宮城島と伊計島あたり。また去年の大宜見のカニ看板の場所に行こうと思ったのですが、さすがに行き当たりばったりでカニが一匹もいないとかいう事態になると今度はワーストというか記事として出せません。
- 夕日とともに宮城島方面へ
- 月も出てきた
というわけで今回は「カニに詳しい人」に時期と場所を教えてもらって観察に行っております。
そしてこちらが今回カニに注意する「カニスポット」。この日は7月3日でほぼ満月。時間はこれからが満潮の時間帯です。
オカガニの産卵についておさらい
ここで先回も書いたのですが、カニの産卵について解説しておきましょう。
沖縄に生息するオカガニ(何種類かいるらしい)は普段は海辺の林に住んでいるのですが、夏の産卵時期になると一斉に浜辺へ産卵におりてきます。オカガニは産卵を終えるとまた林に戻っていくのですが、上の写真でも分かるとおり、現在はオカガニのすみかと海が車道で分断されていることが多く、この時期はオカガニのロードキル(車に轢かれること)が絶えないのだそうです。
そこで冒頭のような「カニ注意」みたいな看板が立ったり、カニ専用の浜辺への通路を作ったりしてカニを救済する措置がなされているのです。
ここ宮城島のカニスポットにも看板はないものの、道路の下を通って浜辺へ向かうカニ専用の側溝が掘られていました。
カニはいるのか
そんなこんなしているうちに月が輝き、潮はほぼ満潮に。
さて、今年はどうでしょうか…。去年の雪辱を果たしてカニに注意することができるのでしょうか?
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第一カニ発見!
普通に道路を歩いてました。ゆっくりと道路を横切って浜辺の方へ移動していきます。
道路横断組のオカガニたちはものすごい無防備に道路を歩いているので、轢かないようにするには車の方が気をつけないといけません。
続いて先ほどのカニ専用の側溝を見てみましょう。
- ワシャワシャしてる
- こちらはパイプづたいに
カニ専用通路も大盛況!ゆっくりとカニが側溝伝いに浜辺へと移動していきます。
オカガニ産卵を見守ってみる
無事カニを見つけられたので
浜辺におりてきました。
- 岩の影にも
- 浜辺にも
注意深く見てみるとあちこちにオカガニがいるのがわかります。
お腹の部分にはみ出てる紫色っぽいものが卵です。卵を抱えたお母さんガニたちはゆっくりと波打ち際に移動していきます。
そしていよいよ産卵のとき。
短いですが動画を撮ったのでその様子を見てみてください。ただ波にさらわれてるだけに見えますが、海に浸かっている間にお腹の卵を全て海中にばらまいています。
出産後。お腹の卵がなくなってます。産卵を終えたオカガニはまた林の方へゆっくりと帰って行きます。この日のオカガニの産卵は満潮がピークで徐々に潮が引いて行くに従って産卵を終えて自分の住処に帰って行ったようです。
今年はカニに注意できた…のか?
というわけでオカガニの産卵をレポートしましたが、「もう一度カニに注意してみる」というタイトルなのに全然カニに注意できてない気もします。
今回は(グロイので)道路の写真は載せませんが、あの数のカニが移動するとやはり道路を突っ切ろうとするカニが沢山いるわけで、かなりの数のカニが道路で轢かれていました。今くらいの時期はカニが道路を横断していることがありますのでドライバーの方はカニに優しい運転を心がけましょうね。