- DEEokinawaトップ
- 特集
- インペリの謎にせまる
インペリの謎にせまる
インペリが気になる
沖縄の(特に昔ながらっぽい)理容室には
「インペリ」「インペリア」「インペリアル」
「ニグロ」
「アイパー」
「パンチ」
などいうメニューが書かれているのを見かけることがあります。どうやらこれらはパーマの種類らしいのですが、パンチパーマはまだしも、「インペリ」「ニグロ」「アイパー」あたりはパーマを生まれてこの方かけたことのない、初心者の僕には一体どんな髪型なのか想像もつきません。
さらに調べてみると「インペリ」という髪型は、どうやら沖縄にしか無いのだというのです。
これは気になりますね!
(髪の毛が伸びすぎてこの前「インターネットのできるホームレス」とか言われた。)
というわけで「インペリ」とはいったい何なのか、本日の特集ではそれを検証してみようと思います。
インペリとは何か
今回協力頂いたのは那覇市田原にあるディープという理容室です。
やっぱり髪の毛が長すぎたのでまずはカットから。
髪の毛をカットしてもらいながら今回協力頂いた中村さんと店長さんにインペリについて聞いてみました。
— インペリは沖縄だけの髪型と聞いたのですが?
そうですね。インペリはその昔沖縄の理容室が発祥のパーマで、アイロンを使って髪の毛を巻いていくものです。内地のパンチパーマはロッドを使って髪の毛を巻く方法とアイロンを使う方法と様々なのですが沖縄の「インペリ」はロッドを使うことはないですね。
同じアイロンを使ったパーマに「ニグロ」がありますが、これはインペリよりも細いアイロンを使います(上の写真の一番左がニグロ用のアイロン、右二つは今回のインペリで使っていた)。
— インペリにしたいというお客さんは来るのでしょうか?
うちにはあまり来ませんね。インペリを専門でやっている理容室に行くことが多いようです。インペリにしたいというお客様が一番来るのは成人式ですね。成人式の日は朝の5時から26人パーマをかけました(笑)。
インペリで有名な人だと具志堅用高さんだと思いますが、あそこまで露骨なインペリではなく脇を刈り上げたり今はもっとおしゃれなインペリもできるんですよ。
あとは頭頂にニグロパーマをかけて、側頭部は刈り上げる「GI(ジーアイ)」という髪型があるのですが、それは結構やることがありますね。外国の方の髪型みたいにかなり格好良く仕上がります。
インペリ≒パンチパーマである
(インペリがどんな髪型か知らなかった読者諸賢もここまで読んだらだいたいインペリがどんな髪型なのか理解できたことだと思います。平たくいえばパンチパーマです。)
アイロンを使って髪の毛を巻いていきます
— ところでパンチパーマは時間が経っても落ちないと聞きましたが?
ロッドを使ったものは時間が経てばパーマが緩くなっていきますが、アイロンを使ったものは落ちませんね。髪の毛が長くなるとそれだけ頭が大きくなっていくイメージです。ですのでインペリにすると基本パーマが落ちることはありません。
成人式でインペリをかけるお客様の中には、やはり成人式の後「そのままではまずい」という方がいますのでそういう方にはパーマ液を使わずにアイロンでパーマをかけます。パーマ液を使わないと一度髪の毛を洗えばパーマが落ちますので成人式にインペリにする人の半分くらいはパーマ液をつかわずにインペリにしますね。
と言うわけで僕もパーマ液を使っていません。撮影者のmiooonが「パーマ液かけたらいいじゃん」としつこかったのですが、いきなりインペリになってこの社会で生きていくだけの自信が僕には無いのです。
そして、カットも含めて2時間半後
最後の仕上げです。
これがインペリだ
それではインペリとは一体何なのかビフォーアフターで見て頂きましょう
↓
After
どうでしょうか。僕はこんな中学生を沖縄のどっかで見たことがあります。
これ洗えば落ちるんですが、ちょっと面白かったのでそのまま事務所に帰りました。
割と違和感なく仕事ができました。
インペリは沖縄発祥のパーマだった
というわけで、また一つ僕の中で長年謎に包まれていたことが明らかになりました。まとめますと
・インペリは沖縄発祥のパーマ(呼び名も沖縄だけ)
・パンチパーマはロッドを使うこともあるがインペリはアイロンを使う
・要するにパンチパーマ
ということですね。これで髪の毛も心もスッキリです。
このインペリ記事を書くために昔ながらの理容室なんかも結構巡ったのですが取材NGだったり、もうインペリやってなかったりで結構取材先に苦労したのですが、協力して頂いたディープの皆様、インペリにして頂いた中村さんありがとうございました!
取材協力
ディープ
沖縄県那覇市田原4丁目8−9 シティハイツ愛莉 1F
098-859-1694
定休日:毎週月曜日・第3火曜日