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読谷の牛一には価格が決められない古酒がたくさんあるらしい
牛?鳥?古酒?
読谷のトリイステーションの近くに「鳥の○焼」と黄色い看板が出ているのを見たことがあるでしょうか?
そちらが今日の取材先『牛一 手羽先串特許店』さんでございます。
牛やら鳥やら書いてありますが、今回のお目当ては古酒。
さっそく中に入ってみましょう。
古酒を見せてもらった
店内に入るとすぐに目に入るのが壁一面に飾られた古酒。
私には到底価値がわかりませんが、古そうな泡盛がたくさんあります。
これらは注文すれば飲めるんですか?と聞いたところ、そのうちね!との返事。
オーナーさんとしては最近提供を考え出したものの、通常市場価格が見極めづらいのでいくらにしたらいいのか悩んでいるそうです。
古酒ワンポイント
古酒の価値をはかる上で目安となるのが何年ものなのか?ということです。
しかし泡盛を瓶詰めした日を記した詰口年月日の表示が義務付けられたのは2004年から。
そのためほとんどの古酒は何年ものかわからないそうです。
ずらっと並んだものの中から、これは!という古酒をいくつか見せてもらいました。
泡波の紙包みボトル
紙包みがおこなわれていた時期から年代を探れるかもしれないそうです。
10年以上前に10万円以上で取引がされたことがあるとの噂も。
まるたか
「残波」で有名な比嘉酒造が1953年に「南部酒造組合」から「比嘉酒造」への社名変更した際に最初に作られた泡盛。
まるたかでは後期のラベルだそうですが、それでも30年はたってるそうです。
海邦銀行の記念ボトル
相互銀行から普通銀行に転換された記念に作られた記念ボトル。
転換が1989年なので23年ものです。
さすがに1本単位で飲みたい!というような贅沢な思いはありませんが、いつか価格が決まったらチビチビと舐め比べてみたいですね。
インタビュー
こちらが牛一のオーナー黒島さん。
—なぜこんなに古酒があるのでしょうか?
女にモテなくてくさくさしたから集めたんだよ!
本当はね、人に「お酒はお金を借りてでも買っておけ」と言われたから。
「後で絶対価値がでるから」って。
僕が20代はじめの頃かな。
—読谷でお店をやった理由は?
借金から逃げてねー。
はは。本当はね、出身は西表島なんだけど、読谷の海が故郷の海に似ていたからかな。
あと当時は読谷に本当に美味しくお酒が飲めるお店ってのがなかったのもある。
だから那覇で商売してるときから、いつか読谷で店をやろうというのはずっと思っていて。
泡盛を集めはじめてからもお店で出せるようにって、1本とか2本じゃなくて全部ケース買いしてた。
買ったときに珍しいやつは味見してみたかったけど、将来のためだと我慢してね。
今でも全部未開封だからね!どんな味になってるかな。
せっかくだから飲みなよ!と萬座を出してもらいました。
瓶詰表記がはじまった2004年のお酒。
古いものを見すぎて8年ものかと安心しましたが、普通に考えたら8年古酒だってあんまり飲んだことがありません。
—泡盛はなんでも古酒にしたら美味しいんですか?
新酒で匂いのある酒ほど、古酒でおいしくなると言われている。
古酒になると30度なのに舌を刺さない味というか。フルーティーになるよ。
でも今と昔じゃ酒の作り方が変わってしまったでしょ。
これからは同じ10年置いても昔と同じ味にはならないだろうね。
古酒はロックで飲むのが一番美味しい
古酒の価格が決まるまではまずはこちらで
ということで古酒についてお話を聞いたのですが、提供価格が決まっていない古い古酒はまだ観賞用です。8年ものぐらいなら出してもらえるみたいですが。
ただお店には古酒以外にもステキなものがいろいろありました。
特許証
アイデアマンのオーナーさんは特許を取るのが趣味のようです。
特許商品手羽先
伸ばし方が特許だそう。
よくわからないけど美味しい。
農家さんから直買のうこっけいの卵
生で飲ませてもらいました。
あの記事を思い出しましたが、卵臭さが一切なく美味しかったです。
妙に古い本。
- 昔のド直球ネーミング
- 現代にはない広告
昔の沖縄のもの
- 髪洗い粉
- ツルマルマッチ
たぶんまだ面白いものは他にもいっぱい隠されていると思います。
あと、記事にはほとんど出てきませんでしたが牛も鳥も美味しかったです。
ひとまずは壁一面に並べられた古酒のラベルを眺めつつ、これらを楽しむのが良さそうです。
気になった方はぜひ行ってみてくださいね。
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牛一(ぎゅういち)
沖縄県中頭郡読谷村字楚辺1093
TEL:098-956-7400
http://mission.bogus-log.com/?page_id=360