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ノンアルコール泡盛を開発する
お正月も松の内を過ぎ、巷ではそこかしこで新年会が行われている時期。
新年会といえばお酒。車社会の沖縄では「運転代行」なるサービスが一般的ですが、忘・新年会の時期には2時間待ちなんてこともザラにありますし、毎回毎回代行を頼むとなるとその費用もバカにならないもの。
そこへ颯爽と登場したのが、キリンフリーなどのノンアルコールビール。
味わいもかなりビールに近く美味しくなっており、ビール党いわく「居酒屋で飲んでいると雰囲気酔いできる」んだそうです。
そんなのずるい!!
ノンアルコールビールがあるならノンアルコール泡盛があってもいいじゃないか!
(私はビールが苦手でもっぱら泡盛党なのです。)
というわけでノンアルコール泡盛を自分で開発してみることにしました。
まずは材料を調達
近くのスーパーでノンアルコール泡盛の材料になりそうなものを買い出し。
平日の昼間からスーパーの買い物かごにワンカップ泡盛を放り込むと、ほんのり背徳的な気分が味わえるのでおすすめです。
原材料を真似すると味が近くなるのでは、と思い原材料をチェックすると米こうじ(タイ米)の文字のみ。
これは泡盛のどの銘柄を見ても同じ。
麦芽・ホップ・水・酵母、小麦やフルーツ・お米・コーンスターチなどを使うビールの原材料に比べると非常にシンプルです。
それゆえに再現が難しい!(いきなりつまづいた。)
米こうじもなかなか手に入りづらいので、原材料ではなく主にシチュエーションでノンアル泡盛を再現してみることに。
泡盛の代わりには、透明の液体「水」を用います。さあこれが創意工夫によって泡盛に化けるか否か。
ノンアルコールというからには、アルコールが入っていてはいけません。
チェックのためにアルコールテスターを用意しました。
さていざ実験開始!
ウコンを飲んでから飲んでみる
私は今日はがっつり飲むぞという飲み会の前には、いつもコンビニでウコンドリンクを購入してぐいっと飲み干します。
そんな飲み会気分になれば水が泡盛に変わるのではないか...とのほのかな期待から、ウコンの力→ノンアル泡盛(=水)をぐいっといってみます。
いつもお世話になってます。
- 普通に飲んでもおいしいウコンの力。
- 飲み干したらすかさずグラスの水を...。
アルコールテスターの数値はもちろん0.00mg/l。
【泡盛再現度】☆☆☆☆☆
【ノンアル度】★★★★★
普通にウコンの力と水の味がしました。非おすすめ。
てびちを肴に飲んでみる
泡盛に合う肴の代表格てびちの煮付け。
てびちをつまみながら、ノンアル泡盛(=水)をちびちびやってみます。
沖縄のスーパーの惣菜コーナーでは、てびちの煮付けは定番商品。
- 冷めてるので硬い...でもうまい。
- てびちの余韻を楽しみつつちびちび。
もちろん0.00mg/l。
てびちを煮こむ時にお酒が使われているので、少しは数値が出るかと期待したのですが無反応でした。
【泡盛再現度】☆☆☆☆☆
【ノンアル度】★★★★★
口の中に残っていたてびちの旨みが、見事に水で洗い流されてしまいました。残念。
ミキを薄めて飲んでみる
泡盛パックに書かれていた唯一の原材料である「米こうじ」を「米」と勝手に解釈して、DEEokinawaではおなじみミキをチョイス。これをノンアル泡盛(=水)で割ってみます。
「飲む極上ライス」は果たして吉と出るか凶と出るか。
『沖縄ドリンクをスパークリングにしたらうまいのか』以来の登場。
- とろとろ...
- うん、普通に薄いミキだね。
もちろん0.00mg/l。
【泡盛再現度】☆☆☆☆☆
【ノンアル度】★★★★★
もっと米の味が感じられるかと思いきや、麦の味が勝っていました。
あとミキは薄めるとわりと飲みやすいです。
アルコールチェッカーを疑ってみる
ここまで0.00mg/lの値しか出ていないので、このアルコールチェッカー壊れてるんじゃないの?との疑いが。
まだ飲むわけにはいかないので、買ってきたワンカップ泡盛に息を吹きかけて測定してみることに。
- フー!(あぁいい香りだなぁ...)
- おおお!!!ちゃんと表示された!
ちゃんと表示されました。測定範囲MAXの値、0.95mg/l。しかも「Danger」のメッセージつき。運転ダメ、絶対。
アルコールテスターの正常稼働が確認できたところで、気をとり直して続きに挑むことにします。
泡盛カップで飲んでみる
入れ物で錯覚を起こしてみようということで、ワンカップ泡盛のなかみを他の容器に移し、ノンアル泡盛(=水)を注いでみました。
他人が見たら「アイツ昼間っから泡盛飲んでるぜ」と思われるシチュエーション。
- ぐびぐびっと
- これは...!
これまでのなかでいちばん泡盛!
紙のカップにしっかり香りがうつっており、泡盛を移したあと特に水ですすいだりしなかったので風味もほんのり残っています。
出ました0.10mg/l!
【泡盛再現度】★★★☆☆
【ノンアル度】★★★★☆
これまでのに比べるとかなり泡盛の風味が楽しめます。
酒気帯びとみなされるのは0.15mg/l〜0.25mg/l未満。数値的には一応セーフですが、じゅうぶんご注意を。
アルコールをとばしてから飲んでみる
小鍋で泡盛を沸騰させてアルコール成分をとばせば、泡盛の風味を残したままノンアルコールに出来るのでは。
てびちの煮付けもアルコール分がとんでたので期待が高まります。
- 2〜3分沸騰させてみました
- ん?んー?
なんだか想像していたのと違う複雑な味でした。たとえていうなら酸っぱくないもろみ酢のような...?
(もろみ酢は泡盛の搾りかすから作られます)
ちなみにアルコールは全く感じられませんでした。沸騰させ過ぎたのでしょうか。
測ってみても0.00mg/l。
【泡盛再現度】★★☆☆☆
【ノンアル度】★★★★★
味的にはこれまでのなかでいちばん惜しい気がします。
沸騰させる時間をギリギリにすれば、若干の泡盛の風味を残したままノンアル泡盛にできるような気がしないでもないです。
近々リベンジしたい逸品。
においを嗅ぎながら飲んでみる
それではラスト。原点回帰、非常にシンプルな方法で。
ティッシュに泡盛を染み込ませてグラスに貼付けつつ飲む方法です。
ちなみに参照記事はこちら。あわせてどうぞ。→ 『コーラをルートビアにする』(@nifty:デイリーポータルZ)
もし鼻孔からもアルコールを接種できるならば数値が出そう。
- ティッシュにしみ込ませて...
- くんくんぐびぐびくんくん
これはルートビア同様、若干脳みそが錯覚を起こします!
鼻先にむわっと香りがたちこめるよう、たっぷり染みこませるのがコツ。
数値は0.00mg/l。
【泡盛再現度】★★★☆☆
【ノンアル度】★★★★★
見た目は怪しいですが、この方法はわりと有効ではないでしょうか。
欲張って泡盛をティッシュにだぶだぶに染み込ませすぎて、鼻から飲んでしまわないように注意。
まとめ
というわけで、おすすめのノンアル泡盛ランキング。
1位:においを嗅ぎながら飲んでみる
2位:アルコールをとばしてから飲んでみる
3位:泡盛カップで飲んでみる
「今日は飲めない!ノンアルコールビールは好きじゃない!でも雰囲気酔いしたい!」というそこのあなた、是非是非お試しくださいね!