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冬瓜(とうがん)は本当に冬まで持つのか
皆さんは冬瓜(方言名ではシブイ)をご存じでしょうか。沖縄県では冬瓜の生産が盛んで、毎年4月10日はシブイの4と冬瓜の10をかけて「とうがんの日」が定められていたりします。
この冬瓜ですが旬の時期は4月上旬か6月下旬の夏野菜。なのになぜ「冬瓜」なのかといえば、
「冬まで保存できるから」
というのが名前の由来らしいです。
しかし、それは本当なのでしょうか?webやtwitter,Facebookなど情報があふれる現代で、情報を鵜呑みにすることは危険です。昨今の私たちに求められるのは「必要なのは何が本当か」を自信で判断して取捨選択する、そんな力なのではないでしょうか?
というわけで、今回は
「冬瓜は本当に冬までもつのか」
を検証してみようと思います。前置きで良いこと言おうと思いましたが、前置きはあまり関係ありません。
8ヶ月前の2011年4月10日「とうがんの日」
というわけで時間はさかのぼって2011年4月10日「とうがんの日」
中城村のファーマーズマーケット、「中城ファーム みなみ」にて冬瓜を購入。今帰仁産の冬瓜で800円でした。
この冬瓜が本当に冬まで持つのか、これから時間の経過を皆さんと一緒に見ていきましょう。
2011年5月の冬瓜の姿
変わりなし。まだまだ余裕すら感じさせるたたずまい。
この頃の私と言えば、「サーターアンダギーにさらにサーターアンダギーの生地を巻き付けて焼いたら、でかいサーターアンダギーができるのではないか」という実験をしていた(駄目だった)。
2011年6月の冬瓜の姿
毎月冬瓜の姿を記録に収めよう。そう思っていたのに6月は撮影を忘れておりました。
2011年7月の冬瓜の姿
なんだかちょっと表面の緑色が黄緑色になっている。あと表面に汚れみたいなザラザラが。
この頃の私と言えば、「沖縄ガチャガチャがアツイ!」というという記事を書こうと思ったのだが、1回300円とかで出てくるものもかなり残念なものだったので途中で断念したりしてた。
2011年8月の冬瓜の姿
さらに色が白くなってきた。全体が粉を吹いている感がある。
裏返すと結構シワシワに…。
この頃ちょうど一周年でポンポンおじさんにiPad持ってもらって写真撮ったりしたんですがあんまり話題にならずに終わった感じです。
2011年9月の冬瓜の姿
なんか知らないけど若返ってる!?(多分写してる角度だと思います。)
2011年10月-11月の冬瓜の姿
すごく忙しくて冬瓜の存在すら忘れてました。
巡り巡って12月
さて、なんだかんだで8ヶ月たった冬瓜を見てみましょう。
左はその日にスーパーで買ってきた冬瓜。明らかに肌つやが全然違います。左の8ヶ月モノはやはりその歳月にふさわしい深い皺が刻まれておます。実際比べてみると結構違いがわかりますね。
それでは本当に冬瓜が冬までもっているのか早速検証してみたいと思います。
いざ入刀。水分が無いからなのか皮がカチカチでめちゃめちゃ固くなってます!
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中がスッカスカ!
新しい冬瓜と比べてみても一目瞭然。8ヶ月ものは果肉?も若干スポンジみたいになってます。この断面、どこかで見たことあると思ったらヘチマのたわしになる一歩手前の光景に似ています。
あと手触りですがよくパソコンとかの梱包材に白いスポンジが入ってると思うのですが、アレによく似てます。いやごめん。スポンジのようなものというより、スポンジだわ。
冬瓜は冬までもったのか
見た目はちょっと変わってしまったけど、「冬までもつ」の基準はきっと「食べられるか否か」にあると思うのです。
早速調理をしてみましょう。
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8ヶ月モノの冬瓜は実がスポンジみたいなので、全然出汁に沈みません。それでも20分くらい煮たら、それなりになりました。
そして味の方ですが、新しい冬瓜よりも出汁がしみこんでます!これはこれで全然アリな気がします(歯ごたえはないけど)。ただ、冬瓜というより「ふしかぶ」(切り干し大根)みたいななんか独特の後味のする、冬瓜に似た何かという感じです。
まぁ食べられはしたので、「冬瓜は冬までもつ(ただし冬瓜とは違う何かになる)」という結論で記事を締めたいと思います。これで安心してDEEokinawa(でぃーおきなわ)読者の皆様は「冬瓜って冬までもつから冬瓜なんだぜ!」ってネタ使ってくださいませ。