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気になる学校給食の献立を再現してみる
小学生の頃は、学校給食の献立表を見てニヤニヤしていた記憶があります。
沖縄の学校給食ってどんなものを食べているのだろうか?と調べてみると、聞いたことがないメニューがたくさんあるのです。
大人になった今、食べることができない学校給食。今回は那覇市学校給食センターから気になる献立を見つけて再現してみようと思います。
完成した気になる給食。
この写真を見て献立が分かる人はいないでしょう(わかったらスゴイ)。
今回の再現は、献立表の「赤色の食品:血や肉、骨を作る」「黄色の食品:働く力や体温になる」「緑の食品:体の調子を整える」に載っている食材を使用した。
ちなみに小学校の学校給食の標準エネルギー量は650kcal(中学校は850kcal)。育ち盛りだからか意外とハイカロリー。
シカムドゥチ
シカムドゥチ。いろいろな人に聞いたのだが「いなむどぅちじゃなくて?」という回答ばかり。認知度の低さから一般的な食べ物ではなさそうだ。
いなむどぅちとは、猪もどきが語源。昔はイノシシ肉がつかわれていたそうだ。中国語で猪は豚肉のこと(イノシシは野猪)も関係ありそう。
現在は豚肉やこんにゃく、かまぼこなどを短冊状に切って白味噌仕立てにした汁物。盆や正月などによく食べられる祝料理だ。
シカムドゥチは、鹿もどきだ。いなむどぅちは白味噌仕立てだが、シカムドゥチは醤油仕立てのすまし汁。
使っているのは豚肉だが、昔は鹿肉を使っていたのだろうか?
作り方はすまし汁とほぼ一緒。使った食材は、豚肉、冬瓜、人参、こんにゃく、かまぼこ。
カツオとしいたけで出汁をとり、具材を煮る。塩と醤油で味を整えて完成。
生姜を入れるとさらに美味しくなる。
その他に汁物は、中身汁やヘチマの味噌汁、ソーキ汁が出るところが沖縄っぽいと思った。
ヌンクーグヮー
ヌンクー(暖鍋)とは中国の火鍋に似た鍋で作られた煮しめ料理のこと。重箱などに詰められる。現在は煮込み料理とされている。グヮーは小さいという意味。ヌンクー小とも書く。
「ヌンクーグヮーって知ってます?」と20、30、40代の方に聞いてみたが誰も知らなかった。もしかしたら「ヌンクーって知ってます?」と聞いたら知っている人もいたかもしれない。
使った食材は、豚肉、からし菜、人参、大根、こんにゃく、厚揚げ、かまぼこ。
本来はカステラかまぼこを使うのだが、大きいし高いので普通のかまぼこを使用。
作り方はほぼ煮物と一緒。鰹と豚の出汁で具材を煮込み、泡盛、砂糖、塩、醤油で味付けして完成。
学校給食では入っていなかったが、田芋やクーブ(昆布)を入れることもあるそうだ。
ヌンクーグヮーの完成。
ウサチー
ウサチー。和え物。酢の物のこと。意外と知らない人が多かった料理。
使う食材は特に決まりはない。ゴーヤーで作るのが一般的みたいだ。この日の給食ではもやしを使っていたので、もやしウサチーを。
酢の物だが、シークワーサーを入れるのがポイント。
もやしウサチー完成。
うっちんライス
主食はうっちんライスを作ってみた。ヤファラジューシーやクファジューシーも献立にあった。
ヤファラジューシーとは、ボロボロジューシーのことでもある(雑炊っぽいもの)。クファジューシーは炊き込みご飯。
あわご飯や麦ご飯も多いのだが、タコライスが出るところは沖縄っぽい。
パンの日(月に2、3回)は、なかよしパンが多かった。私が小学生の頃は、ご飯の日よりもパンの日(コッペパン)が多かった気がする。
手軽に作れるのでうっちん茶を使ったが、学校給食ではウコン粉末やサフランを入れているらしい。
蓋を開けるとうっちんの香りがモワッと。
うっちんライスって初めて食べたのですが、お酒のんだ翌日に良さそうです。
他にも気になるものが
今回作った以外にも気になる献立がたくさんある。
クーリジシ。豚肉と冬瓜の卵とじスープ。クーリは氷。ジシはしし肉。温かいスープだが、卵が椀の中で雪に見えることから名付けられたらしい。シシ肉=豚肉。
九州コロッケ。調べたけど幅が広すぎてよくわからかった(明太コロッケとか長崎ちゃんぽんコロッケとかあった)。
スーネー。誰かのあだ名みたいだが、ジーマーミー(ピーナッツ)で作る白和えらしいです。
さくっとそら豆。なんだか居酒屋にありそうなメニュー。MILKがBEERだったら完全に居酒屋だ。
これ以外にも世界の料理週間(琉球料理、スペイン料理、ロシア料理、イタリア料理、アメリカ料理)あったりする。
最近の学校給食の凝り具合にちょっとビックリ。
詳しい献立は、那覇市学校給食センターのホームページに載っています。見てるだけでも楽しいですよ。家の献立に迷ったら参考にしてみてもイイかもね!