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第1回 Aランチ選手権
お祭りシーズンまっさかりの沖縄。
那覇の奥武山公園で開催された産業まつりの記事も記憶に新しいところですが、時を同じくして中部コザでは、実に沖縄らしいローカルイベント『第1回 Aランチ選手権』が開催されていました。
Aランチといえば沖縄の食堂の定番。ひとつのお皿にハンバーグやトンカツ、エビフライなどのメインのおかずとライス、サラダなどが一緒くたに一皿に盛られたまさに大人のためのお子様ランチ。
DEEokinawaでも過去に『大人のためのお子様ランチ 【Aランチ】』として取り上げております。(Naokiが1週間で3kg太りました。)
ちなみにデイリーポータルZさんの『まだあるAランチ』も必見です。
そんなAランチ、実は歴史が古く、1956年にニューヨーク帰りのシェフが沖縄市内にオープンした「ニューヨークレストラン」で、当時の花形職業であったタクシー運転手向けに考案されたものが各地に広がっていったのだそうです。
戦後沖縄の豊かさが具現化した食文化であるAランチを見直すべく企画された今回のイベント。
県内から精鋭8店舗が出店し、来場者は500円の食券を購入して各店のAランチを食べ比べ、得票数と審査員の評価によりグランプリを決定するそうです。
会場に到着
イベント開始はちょうどランチタイムに入る午前11時から。
オープン直後から長蛇の列!
8店舗の特設テントがずらりと並んでいます。
会場のコザ運動公園はこの日、FC琉球の試合だったり市内の保育園の運動会だったりママさんバレーだったり弓道大会だったりが開催されておりとても賑わっていました。Aランチ選手権にうってつけですね。
早速チケットを購入し、いざ戦場会場へ。
それではAランチのラインアップ紹介
ひとつあらかじめ断っておきたいのですが、今回提供されているAランチは全て、今回のイベント用に特別に準備されたミニサイズらしいです。
最終的には自分のなかの "ミニ" の定義がわからなくなり軽く混乱してしまいました。
【エントリーNo.1】メキシカン&ステーキハウス リマレストラン(沖縄市)
トルティーヤ、カニタス、チキン、焼き野菜、メキシカンライス(スクランブルエッグのせ)、ポテト
あと料理名がわからないメキシカンななにかが数品
メキシカンとあって異色のAランチ。おかずの種類がダントツで多く、これが500円とは驚き。手の込んだひとつひとつのおかずはその場で丁寧に作られているので出来立てでとても美味。どちらかというと全体的に味くーたー。店舗前は常に途切れることなく長い行列が。
【エントリーNo.2】レストラン しぐれ(南風原町)
トンカツ、ハンバーグ、フライドチキン、タコさんウインナー、スパゲッティ風沖縄そば、ミックスベジタブル、ライス
ザ・スタンダードなAランチ。トンカツ、ハンバーグ、フライドチキンの3品ひとつひとつがすべて通常サイズなので、どれがメインということは無くまんべんなく楽しめる。ハンバーグは煮込みハンバーグで、ケチャップソースの甘い味わいが美味。スパゲッティ風にした沖縄そばは薄味なので揚げ物に疲れたたときに食べるとちょうど良い。たこさんウインナーがちょっと嬉しいひと手間。
【エントリーNo.3】沖縄そば・郷土料理「なび家」(浦添市)
煮付け(大根、かまぼこ、こんにゃく、にんじん、いんげん、厚揚げ、しいたけ)、チキンから揚げ、ポーク、クーブイリチー、おにぎり(白米)
こちらも異色の沖縄色満載のAランチ。メインのおかずが煮付けなので通常のAランチだとちょっと重すぎるという方にはぴったり。実際、おじいちゃんおばあちゃんが買い求める姿がチラホラ。(その孫たちには見向きされていませんでしたが...。)メタボ県と呼ばれて久しい沖縄で、今後のAランチの救世主となるか。
【エントリーNo.4】オリーブ畑(沖縄市)
目玉焼き、スパゲティ、マッシュポテト、ウインナー、肉巻き揚げ、ハンバーグ、白身魚フライ、チキン煮込み、ブロッコリー、ライアス(白米かガーリックライスか選択可能)
これ、本当に500円で大丈夫なの?というくらいのてんこ盛り。ハンバーグは写真では分からないけど目玉焼きの下に隠れている。ハンバーグは煮込みハンバー グ、マッシュポテトにはわざわざソースがかかっていたり、白身魚フライの衣にパセリ(?)が混ざっていたりとかなり手の込んだAランチ。
【エントリーNo.5】ハイウェイドライブイン(沖縄市)
薄焼き卵、トンカツ、フライドチキン、ハンバーグ、スパゲッティ、タコさんウインナー、ライス
これもザ・スタンダードなAランチ。薄焼き卵の下にはハンバーグとスパゲッティが隠れている。(沖縄のランチはおかずの下におかずが隠れていることが多いので油断ならない。)以前おかずの取材でハイウェイドライブインに行ったときにもAランチの注文率が高かった。フライドチキンがとにかくどでかい。トンカツはパン粉が細かくてあっさりサクサクと食べられる。
【エントリーNo.6】レストラン クール(嘉手納町)
トンカツ、フライドチキン、薄焼き卵、ハンバーグ、ライス
こちらもシンプルなスタンダード系。他の店舗に比べてトンカツが分厚め。特筆すべきおかずは無いが、どれも丁寧に作られていて味付けが抜群で食べ飽きない。揚げ物の下に敷かれた薄焼きたまごもふわふわで箸休めにもってこい。全体の量もほど良く満足できる。
【エントリーNo.7】ステーキハウス四季 泡瀬店(沖縄市)
ハンバーグ、とんかつ、ジャガイモソテー、鶏肉、エビ、もやし炒め、スパゲティ、温泉卵、ライス
トンカツは一口サイズ。肉だけでなく、野菜も結構入っているのがうれしい。パスタのソースも結構本格的なものだった(と思う)。ポイントは温泉卵。とろとろなのでハンバーグにからめたりご飯に絡めて食べられて味を楽しめた。
【エントリーNo.8】ドライブインレストランハワイ(本部町)
とんかつ、ハンバーグ、エビフライ、卵焼き、唐揚げ、タコさんウインナー、スパゲティ、ポークソテー、ライス
揚 げ物系は結構オーソドックスなラインナップだけど、だし巻き風の卵焼きが箸休めにちょうどよい感じ。写真では後ろになっているけどポークソテー(豚肉の ショウガ焼き?)もフライだけで単調になりがちなランチにアクセントを加えていた。あと味には関係ないけどご飯にたったレストランハワイの旗がかわいい。
第1回 Aランチ選手権、初代グランプリの座は以上の8店舗で争われます。
さすがはAランチ発祥の地、コザ(沖縄市)からの出店が目立ちました。
みんなみんなAランチ
Aランチを手にした来場客はみんなほくほく笑顔。
ちょっとびっくりすることには、けっこうなお年を召したおじぃやおばぁも孫たちに負けじと揚げ物オンパレードなAランチにがっつり食らいついているのです。戦後モノもお金も無かった時代から考えると、Aランチは夢のようなごちそうでありかつ懐かしの味なのでしょうね。
少年たちは少ない日かげに一列になってAランチ。
会場にはこんな有名人も
現職沖縄市長の東門さん。
「おー!すっげぇ並んでるじゃん!」って言ってました。素で。
テレビでお馴染みの三好ジェームスさん。
はじめて生で拝見しましたが、むちゃくちゃスタイルよくてかっこいいです。
カメラがまわっていない時にもAランチをしっかりもくもくと食べていて好感度アップ。
ゆるキャラ発見!
「おきはくん」・・・誰??
そして気になる結果は
食券の半券が投票券になっており、お気に入りのお店の番号を書いて受付で投票します。
私は最後までは会場にいなかったのですが、その日のうちに開票され結果発表がありました。
得票数と審査員による評価の結果、第1回 Aランチ選手権栄えある初代グランプリは・・・
エントリーNo.8の「ドライブインレストラン ハワイ」でした!
おめでとうございます!!
味、ボリューム、盛り付け、店舗演出、どれをとっても納得のグランプリです。
ちなみに2位は「メキシカン&ステーキハウス リマレストラン」、3位は「オリーブ畑」でした。
というわけで、予想以上に美味し楽しかったAランチ選手権。
来年はさらに店舗数が増えて開催される予定とのことなので、是非またDEEメンバーも参戦したいと思います。(必ずタッパー持参で)
ちなみにひとりで3皿もたいらげたやんばるたろう氏(30代)は、食べ過ぎで手が震えてきたそうです。
Aランチは用法・用量を守って正しくお使い下さい。