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タナガー捕りのすすめ
ある日のこと。期間限定でヤンバルで働いている友人からメールが届いたのです。
「ヤンバルへおいで。タナガーがわんさか捕れるってよ。」
タナガーがわんさか!?
そりゃもう行くっきゃないでしょう。というわけでふたつ返事でヤンバルへ行ってきました。
ヤンバルの森に清流あり
タナガーとはいわゆるテナガエビのこと。
「手長」→「ティーナガー」→「タナガー」→ バンザーイ!という流れですね。
タナガーが生息している場所といえば、国頭村東海岸のタナガーグムイが有名ですが、メールをくれた友人の友人である、地元国頭村の方に連れてきてもらった漁場はここ。
ヤンバルの山道を車でしばらくのぼったりくだったりするとたどり着いたのですが、次に自力で行ける自信はありません。
このなにやら可愛らしい名前の橋を目印に川へと下りていきます。
えっちらおっちら。
すると、橋の下にはこんな清流が広がっていたのです。
さっそくターゲットを探し始める地元民のYさんとAさん。
タナガー入れ食い
ターゲットが岩陰に潜んでいることを確認したYさんがおもむろに取り出したのはパン粉。
これを少量の水で練って団子状にしておき少しずつちぎって川に投げ入れると、岩陰に隠れていたタナガーが面白いほどわらわらと這い出てくるのです。
タナガーげっと!(この子は手が短いけど...)
そのあともパン粉を投げるところ投げるところ、おもしろいようにタナガーが出てきてまさに入れ食い状態。
小さいのは逃がして、型のいい大きめの子を中心にアミでひょいひょいとすくっていきます。
これがもう、めちゃめちゃ楽しい!!!!!
狩猟民族である人間のプリミティブな喜びを満たしてくれます。
なかにはおなかにぎっちり卵をかかえた子もいたりして。
この日いちばんの大物。でーじタナガー。
うっかり乱暴に扱うと腕がポロッととれるので要注意。ヤモリのしっぽと同じくまた生えてくるそうですが。
パン粉とアミさえあれば、小さな子どもでも簡単に捕ることができます。
この日は快晴のいいお天気でしたが、川原は風が吹き抜けて涼しく蚊もいなくて快適!
マイナスイオン的なものを補給しちゃうぞ的な。
もひとつ獲物
YさんとAさんが「もう一箇所寄っていくかー」と車を走らせたのは辺野喜ダム。
ここも地元の人じゃないと絶対わからないような場所です。
「ほらほら、そこにたくさんいるさー。」と足元を指さされたものの、そこには泥があるばかり。
何もわからないまま手渡されたざるで足元の泥をすくってみると、そこには泥や小石にまじって見覚えのある貝の姿が。
シジミ!?
そう、おつゆにすると美味しいシジミ。
こんな場所で天然のシジミがとれることにびっくりです。
ヤンバルの川の恵みをいただきます
もちろん捕まえたからには後のお楽しみ、実食!
本日の獲物たち。タナガーはざっと80匹は捕まえたでしょうか。
そのままYさんの自宅で調理。タナガーは唐揚げに、シジミは泥を吐かせて汁に。
色よく揚がったタナガーフライ。
もちろん頭からまるごとガブリ!長〜い手の部分がポリポリしていて特に美味しかったです。
後から集まってきたYさんの地元の仲間たちも「タナガーなんて最近滅多に捕りに行かないからよー」と喜んで美味しそうに酒のつまみにしていました。
つまみを自給自足。また新たなヤンバルの魅力を発見した一日でした。
こういう楽しみがあるからヤンバルはやめられない!