カニに注意してみる

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DEEの読者諸賢は「カニ注意」の看板を見たことがあるだろうか。今回は標識に従ってカニに注意してカニの安全を見守りたい。

沖縄に住んでいる方、一度は沖縄に来たことがある方は

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「カニ注意」

大宜味村と国頭村の境目くらいの58号線沿いあるこの標識をきっとご存じだと思います。

車に乗り始めてはや10年以上、今まで色々なものに注意して車を運転してきたのですが、カニに注意して運転を促す看板はここ以外では見たことがありません。

 

どうやらこのあたりは満月の夜になるとオカガニが産卵のために山から海へ道路を渡っていくのだとか。その課程でのロードキル(車に轢かれること)が多いのでこの標識を立てて注意を促しているのだそうです。

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58号線で山と海が分断されている

 

お母さんガニが危ない!

これは徹底的にカニを見守る必要があるぜ!

というわけで、今回は道路を渡るカニを見守るべく、カニの安全のために看板の近くで待機したいと思います。

 

カニにやさしい58号線

ところでカニを守る仕組みはこの標識だけではありません。

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カニ標識のすぐ下にカニさんトンネルについて解説が

カニ注意の標識のすぐ近くに「カニさんトンネルについて」という説明看板がありました。これによればこのあたりの道路はカニが移動しやすいように道路の下にトンネルを造ったり、産卵を終えたカニが戻りやすいようにネットを張ったりと、尋常じゃないくらいカニさんに配慮した造りになっているのです。

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これが「カニさんトンネル」
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山側から海まで続いている
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道路の縁石もカニが移動しやすいように
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カニが防波堤を越えられるようにネット

 

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カニさん移動通路
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側溝の方にカニを移動する仕組み?

ほとばしるカニ愛!

これは私も負けていられません。
しかしカニを見守るにしても警戒されては意味がありません。私もカニになりきってカニの安全を見守る…そんな方法を実践したいと思います。

 

 

 

 

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完璧!

 

 

カニパトロール開始

とはいえ、いくらカニの格好をしているとはいえ、カニさんトンネルの付近にいると本気でカニが警戒して逆効果になりかねません。少し遠くの車の中で待機して、定期的にカニを探します。

19:42 第一回パトロール

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暗くなってきた
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カニさんトンネル気配なし

少し暗くなってきた19:42にパトロール開始。全く気配なし。

 

20:00 第二回パトロール

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いない。
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トンネルも気配なし。

20:00になるとあたりは真っ暗に。しかし全然カニの気配は感じない。まだ月が出てないのでそのせいだろうか…。

 

22:16 第三回パトロール

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月が出てきた
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海側誰もいない

22時過ぎにようやく月が見えてきた。海側も見てみたがカニの気配なし。

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カニさんトンネルを見てみると、小降りだがヤドカリの姿を発見!これはもうすぐなのか!?

 

0:27 第四回パトロール

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いない。
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ヤールー発見。おまえじゃない。

…いねぇ。カニっこ一人見つからないよ!

 

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・・・。

だれてきた。

 

3:08 第五回パトロール

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暇すぎて小説とか読んでた。
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誰もいない

本気で誰もいない。カニとか全然いない。しかし、カニを見つけないと原稿にならない。そんな焦りとともに時間は過ぎていく。

「カニに注意したい」…そんな思いでお盆真っ最中にこんな遠くまでやってきたのですが、やはり野生動物。そんなに簡単にはいかないのかもしれません。

しかし…

半日以上を犠牲にした執念が実を結んだのか、ついに運命の瞬間がやってきます

第一号カニ発見!(ロードキル済み)

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…全然注意できてない。

 

 

次回はカニの動向に重大な関心を持ち、極めて注意深く見守りたい

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というわけで半日以上かけて、発見したのは轢かれたカニ一匹、というさんざんな結果でしたがカニが移動する時期がまだ早いか遅いかしたのかもしれません。次回こそはカニを見守り、安全に道路を渡る様を見届けたいと思います。

DEE読者の皆さんも運転中カニにはくれぐれも注意してくださいね!

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