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第93回渡名喜島水上運動会を見て来た
渡名喜島って?
渡名喜島は沖縄本島の西に浮かぶ周囲12.5kmの小さな島。
那覇からの所要時間は船で2時間10分。飛行機は飛んでいません。
船の上から渡名喜島を眺むる。
集落内は白砂が敷きつめられ、道路の両脇には家々を取り囲むフクギの木々が並びます。
家屋は昔ながらの赤瓦で台風対策のために道路より1mほど掘り下げられる工夫がみられます。
伝統的で美しい景観から渡名喜島の集落は「重要伝統的建造物群保存地区」に指定されています。
いと美しきなり。
また島の小中学生が週3回集落内の白砂の道の清掃する「朝起き会」は80年余りも続けられていて公共広告機構のCMにも取り上げられました。
♪AC〜
村道1号線は夜になるとフットライトが灯り、白砂の道を幻想的に照らします。
なんて良いところなんだ!!
そんな渡名喜島で「朝起き会」よりも長寿の伝統イベントがあるという。
そのイベント名は「水上運動会」。なんと今年で93回目!!
前置きが長くなりましたが、7月3日に行なわれた水上運動会を見て来ました。
水上運動会ってアレ?
水上運動会といえば連想するのはアレですよね。芸能人がプールの上に浮かべられた発泡スチロールの上を全速力で走ったり、ダンプ松本がアイドルの水着を剥がしたりするアレ。
伝統ある島で、そんなハレンチなイベントが本当に93回も行なわれているのでしょうか。
まずは去年と今年の水上運動会ポスターを発見したので見てみましょう。
第92回(去年)
第93回(今年)
ここから読み取れることは
・水着ギャルはいないっぽい
・水上ってなってるけど魚がいっぱいいるし水中の間違いじゃない?
・赤鬼みたいなシーサーが楽しそう
・でも下からメガネの人に銛(もり)で狙われている(92回が顕著)
・開始時間が午前7時半。
7時半!?
当たり前ですが、ポロリ!?がある水上運動会ではありません。
だからって何が行なわれるのかはこのポスターからは未知数なのですが、ものすごく早い時間から
開始されることだけはわかりました。
さすが朝起き会がある渡名喜島。朝が強い。
運動会前日
運動会の前日に小雨が降る中、会場である東浜に行ってみました。
すると島民のみなさんが準備のまっただ中でした。
大人も子どもも関係なくお手伝い
浜の小石などを拾っているそうです。
渡名喜小学校の元校長先生。
他の学校に赴任したあとも運動会には駆けつけるそうです。
「大きくなったなー!」と声をかけているところ。
テレビの取材も入ってました。
運動会当日
当日は前日とはうってかわり、日差しの強い運動会日和になりました。
午前7時半からと早い時間に開始するのは、満潮干潮の関係だそうです。
奥に見えるコースは前日の午後2時は歩いて行ける状態でした。
これじゃスローガンの「泳げ!飛び込め!」がただの恐喝。
水上運動会は基本的に島の幼稚園児から中学3年生までが出場します。
渡名喜には高校がないので、中学を卒業すれば島を出なければいけません。
中学3年生にはこれが最後の水上運動会。
中学3年生の2人による選手宣誓
これが渡名喜島の水上運動会だ
ざっと運動会を種目ごとに見てみましょう。
まずは村民踊り
まだ始まったばかりなのでカチャーシーではありませんでした。
開始の舞ということでしょうか。
持久泳
ゴールはスタッフの方が自らゴールテープを持ってじゃぶじゃぶ海に入って行きます。
幼稚園〜小学校低学年による障害物競走
ぶら下げたチューチューをとれればゴール
ハーリー競争
玉入れ
地域対抗リレー
観覧席も盛り上がっています。
でも声援が方言すぎて聞き取られない。
「ダー!」とか「アイッ!」とかだけ聞き取れました
何かは忘れたけどシュールな光景
渡名喜島の駐在さんらしいです。手に持ってるのは拳銃ではありません。
騎馬戦
宝探し競争
海の中に投げ入れられたスイカとチューチューが宝らしいです。
いろいろ間違っているお二人さん。
綱引き
綱引きは全員参加OKです。
うっかり尻餅をついてしまうと、もう勝ったのやら負けたのやら。
表彰式
児童生徒の種目は点数がつけられていて、今年は白組が勝ちました。
朝7時30分から始まった第93回渡名喜島水上運動会は潮が引く11時30分にはすべてのプログラムを終え無事に終了しました。
いやー、しかしあれですね。
わざわざ海でやらなくていい競技がとても楽しそうでした!
そういうの素敵だと思います。
受け継がれる思い
今回で93回が開催された渡名喜島水上運動会。
島出身の方は100歳の方も同じ運動会を経験しているんだと思うとものすごい歴史を感じます。
せっかくなので4年後の97回には水上のコースに風車をいっぱい付けてカジマヤー風にするのはどうでしょうか?
地域でこどもを育む力や、先人の思いも引き継いで、これからも続いてほしい運動会です。